カラーユニバーサルデザインガイド 色覚シュミレーションツールについて紹介します
カラーユニバーサルデザイン(CUD)ガイド
色覚シミュレーション
一般色覚者が色弱者の見え方の例を想像するのは困難です。その手助けとなるツールをいくつか紹介します。
色弱模擬フィルタ「バリアントール」を使う
メガネやルーペ方式なので、手軽に色弱者の見え方の例を体験することができ、色弱者への理解を深める手助けとなります。実際の使用環境下でテストできるのも特徴。 詳しくは「バリアントール」の公式サイトをご覧ください。
コンピュータのソフトを使う
「CFUD」・「Udingシミュレーター」
東洋インキが無償配布しているツールで、それぞれ色弱者の見分けにくい色をチェックしながら色の組み合わせを決めたり、配色できるソフトです。申し込みは東洋インキのホームページから。
「ImageJ」・「VischeckJ」
画像解析ソフト「ImageJ」とプラグイン「VischeckJ」(共に無料)を組み合わせることにより、シミュレーション画像が作成できます。本ガイドの画像もこれを使用しています。
「Adobe® Photoshop® CS4」
Adobe® Photoshop®の最新版にはCUD ソフトプルーフ(擬似変換)機能がつきました。また、Adobe® Illustrator®CS4にも画面上でシミュレーションできる機能がつきました。 Adobe製品の詳細は同社の公式サイトをご覧ください。
専用モニターを使う
FlexScan®U(EIZO®)
面上のアイコンをクリックすることで「C型」、「P型」、「D型」の各モードを瞬時に切り替えてシミュレーション表示するモニター。ハードウェア処理によりモニターの表示自体を変えるので、データを変換せずに、リアルタイムな画像チェックが可能です。画像をキャプチャーし、印刷した出力紙で確認・検討することもできます。また、静止画だけでなく動画もチェックできるのが特徴です。 詳しくは「EIZO」の公式サイトをご覧ください。
シミュレーションする際の注意
シミュレーションには限界があり、色弱者の見え方を完全には再現できません。 また、同系色の明度や彩度に関しては、色弱者のほうがわずかな差に敏感なため、一般色覚者には気にならない色の差が色弱者を混乱させる原因になったり、一般色覚者が「この配色はとても見づらいだろう」と想像するものが、色弱者には意外に見分けやすかったりすることがあります。これらはシミュレーション画像を見ても、一般色覚者には知覚できません。 最終的には実際にP型(強・弱)とD型(強・弱)の色弱者と一般色覚者の目で検証することが大切です。
[目次]
色覚シミュレーション
※このガイドで紹介している画像は、印刷物を前提に制作しているため、モニターでは正確な色を再現できません。正しくカラー調整を行った出力機でPDFデータをプリントすることをおすすめします。
このガイドは、色覚の個人差を問わず、できるだけ多くの人に見やすい「カラーユニバーサルデザイン」の習得を目的に作られています。