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荷路夫エコロードについて

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年5月30日更新
 荷路夫エコロードについて

荷路夫エコロードとは?

風景(現道)写真国道289号は、新潟県を起点とし福島県いわき市まで続く約305キロメートルの道路です。

国道289号の中でも、いわき市田人町荷路夫地区のこの道路は、道幅が狭く、急カーブと急勾配な坂道が多くとても危険な場所です。そこで、バイパスをつくり、みんなが安心して安全に使える道路にするために工事が始まりました。

また、この場所にはたくさんの自然が残っているため、動物や植物などの自然環境に配慮した道路(エコロード)として整備を進めました。

●エコロードってなぁに?

○道路をつくるためにおこなう調査や計画の段階から、設計・工事・管理まで、生き物や自然環境に配慮にしながらおこなっています。

(ecology 生態学 + road  道路 → エコロード)

○完成後も生き物や自然環境を大切にしているかを調査し、必要に応じて改善を図ります。

 

第2世代のエコロード

風景(里山)写真これまでのエコロードは、「貴重な自然」を対象として、行政と専門家を中心に進められていました。

このようなエコロードを「第1世代のエコロード」とすると、荷路夫バイパスは日本の里山によく見られる「身近な自然」を守るための「第2世代」のエコロードです。

また、行政や専門家だけでなく、NPOや地域住民も参加し、「ともに考え、ともにつくる道づくり」を実践しているところも荷路夫バイパスの特徴ある取り組みです。このような道づくりはまだはじまったばかりですが、荷路夫バイパスエコロードは「第2世代のエコロードのさきがけ」として、実現をめざしました。

 

荷路夫エコロードの工夫

計画段階での工夫

国道289号荷路夫バイパスの工事箇所は、豊かな自然が残されている地域です。そのため、環境への影響が小さい道路構造とするため、荷路夫バイパスの延長約65%をトンネルと橋梁構造を採用しています。

位置図

 

1.生態系を守るための工夫

道路予定地の植物は可能な限り移植し、法面や沢沿いに植栽して自然環境の復元に活用しています。

・植物は、手作業で丁寧に掘り起こし、本移植まで移植ヤードで大切に育てています。

生態系(植樹)写真

 

2.荷路夫DNAの保存 ~ 在来種の利用 ~

生態系の影響を少なくするために、道路予定地(森)の表土や周辺に植生している植物の種を利用して、在来種による法面緑化をおこなっています。

    1.表土採取

    表土には、地域特有の種子や昆虫・微生物が含まれています。

    2.種採取

    手作業で採取して、法面の種子吹き付けに利用します。

    3.種子吹付け

    工事が終わっても、土が崩れないように採取した土や種を法面に吹付けて固めます。

種採取1写真表土採取 

種採取2写真種採取 

種採取3写真種子吹付け

キルロード写真荷路夫周辺では里山によく見られる、野生動物の交通事故「ロードキル」が発生します。

自然環境と共存・調和をめざすエコロードは、植物に配慮する一方で、里山に生息している野生動物にもやさしい道づくりに取り組んでいます。

 

 

動物を守るための工夫~ 野生動物を交通事故から守るために ~

1.動物を道路に入れない工夫

道路の中は、動物たちにとっては危険なエリアなので道路と森を分ける工夫をしています。

動物を道路に入れないための工夫を組み合わせて効果を高めます。

    ●ワンウェイジャンプ(進入防止フェンス)

    道路へは入れないが、道路から森へ飛び越えられるフェンス(実験中)

    ●エコ側溝

    小動物が自力で脱出できるスロープつき側溝

ワンウェイジャンプ・エコ側溝写真

 

2.動物たちが安全に道路を横断できる工夫

生態系や生息域を分断しないように、動物たちが安全に道路を渡る工夫をしています。

    ●アーチパス(沢トンネル)

    沢の生き物が安全に道路を渡れるためのトンネル。

アーチパス写真


<連絡先>いわき建設事務所〒970-8026 福島県いわき市平字梅本15番地電話:0246-24-6106 Fax:0246-24-6058 iwaki.ken@pref.fukushima.jp