平成17年度第2回福島県入札監視委員会結果【概要】
 
1 日時 平成17年9月22日(木)10:00〜12:00
2 場所 杉妻会館 百合A
3 出席者
(委員)菅家委員、清水委員、平塚委員、松野委員、渡辺委員(委員全員出席)
(県)土木部政策監、建設行政グループ参事、建設行政グループ主幹
   建設行政グループ員3名
   各発注者(抽出案件説明者)
4 内容
(1)委員長あいさつ
(2)土木部政策監あいさつ
(3)審議等
   @抽出案件に対する審議
     指名競争入札        1件
     希望工種反映型指名競争入札 1件
     技術評価型指名競争入札   1件
     条件付き一般競争入札    1件
     随意契約          1件  
   A指名停止の運用状況について(報告)
   B談合情報への対応状況について(報告)
(4)その他
  @次回委員会開催の日程
    平成18年1月19日(木)13:00〜15:00
  A次回委員会の抽出担当委員選任
    平塚委員を抽出担当委員に選任。
 
 
【質疑内容】
 
<指名競争入札>
(委員) 製作可能な業者が5社と少ないため、指名競争入札で行ったということだが、そのまま技術評価型で行わないのか。
(回答) 要綱により対象者のすべてを指名することになります。
(委員) その実質的な意味はなにか。
(回答) 技術評価型は、施工能力のある25社をあらかじめ選考し、施工計画を提出してもらい技術審査をして、上位15社を指名することで、より技術力の高い業者を選ぶというものです、15社以下の場合には、技術審査を省略して、そのまま指名します。今回の場合は、5社すべてを指名することになります。
(委員)予選をせずに、決勝戦をしたということですね。地域要件は付けたのか。
(回答)地域要件は設けておりません。電気設備工事のAランクのすべての業者を対象としました。県外の業者もいます。
(委員)調査の結果、5社と少なかったということか。
(回答)はい。
(委員)工事がそれだけ特殊なんでしょうね。
 
<希望工種反映型指名競争入札>
(委員)希望工種提出者はいくつあったのか。
(回答)すべてで129社です。
(委員)Aランクの業者は何社か
(回答)提出のあったAランクすべては調べておりませんが、喜多方と会津若松の管内で22社ですので、最大で22社となります。
(委員)建築工事の中でも得意分野で申告するのか。
(回答)木造、鉄骨、鉄筋コンクリートに分かれていて、あらかじめ申告をさせています
(委員)名簿に希望工種と記載されているのは?
(回答)申告を提出することのできる業者という意味です。
(回答)木造と鉄筋コンクリートの両方ができるところを選んでいます。
(委員)落札率の96%は高いという印象はぬぐえない、入札額もある程度の幅に収まっている。談合ではないのかとの印象をもってしまうが、事務局ではどう思っているのか。
(回答)落札率が高いかどうかでは判断していません。業者名は事後の公表ですし、業者側にもそれぞれ利益率というものもあります。競争性は確保していると考えます。
(委員)予定価格を事前に公表しているということで、企業努力、地域の状況によるということでしょうか、確認のしようがないということもあると思います。
 
<技術評価型意向確認方式指名競争入札>
(委員)見積内訳書の確認はどの時点で行ったのか。
(回答)開札前に提出させ、確認しています。
(委員)見積内訳書は、どのような様式か。
(回答)様式の定めはありませんが、閲覧図書に金抜き設計書がありますが、業者はそれを見て、根拠となる積算をします。
(委員)積算の根拠はおよそ分かりますか。
(回答)はい。
(委員)積算は手間のかかる大変なものですか。
(回答)技術力がなければ難しいと思います。
(委員)以前にも建築工事があったと思いますが。
(回答)本館、研修棟が完成しています。工区をブロック分けして発注しています。
    今回は、穀類の乾燥、農機具の車庫などが中心です。
(委員)その時の業者と同じですか。
(回答)前回は15億を超えていましたので、公募型で行いました。金額に応じた入札方式としています。
(委員)15社のうち9社が入札額が同じであるが、担当としてどのように考えるか。
(回答)直接工事費、諸経費などをどうなっているかチェックしたところ、直接工事費の積み上げが一致しているところはありませんでした。諸経費などを加え、たまたま一致したものと考えています。
(委員)見積内訳書を見れば、確認できるのですね。
(回答)はい。
(委員)地域要件は全県ですか。
(回答)隣接していない南会津を除いています。
 
<条件付き一般競争入札>
(委員)指名停止が明らかになったのはいつか。
(回答)5月23日の刑事告発によって5月30日に8社が指名停止になりました。
    公告は5月16日で、申込み期限は5月26日でした。5JVから申込みがありましたが、その後、6月20日に指名停止の業者が追加されましたので、結果的に2JVとなりました。
(委員)指名停止がもう少し先であれば、どうなっていたか。
(回答)落札後に指名停止になった場合は、そのまま契約します。指名停止期間は、決定された日から指名停止が開始されます。今回の場合は、申込みの時点ではなんでもないが、入札前に指名停止になったので、入札に参加できないということです。
(委員)指名停止の日程の選定はどのようになっているのか。
(回答)恣意的に動かすのではなく、はっきりした時の一番早い月曜日の本庁指名委員会にはかります。
(委員)今回は特殊な事例で、5JVが2JVになったが、これが1JVだけが残った時は、どうなるのか。
(回答)止めます。1社の場合は競争性がなくなるので、やりません。
(委員)JVでこの工事のために組んでいる。指名競争入札に移行するのは実際は難しいのではないか。
(回答)実際には難しいです。重要な路線で早期完成が要望されていますので、一日も早い着工が望まれます。
(委員)地域要件で、県内と隣接県としているが、できるだけ地元の業者をと考えるのが当然だと思うが、隣接県まで間口を広げることはどうなのか。
(回答)100mを超えると「長大橋」になりますが、品質管理上、技術力を要し、実績がないとできない。県内業者は4社しかなく、幅広く求めることになります。
(委員)地域要件で、隣接県はお互い様という考えはあるのか。
(回答)そういう考えではありません。仙台にある程度の支店があるので、業者数を確保できる。東日本はカバーしていると考えます。
(委員)割と落札率は低い。2JV残ったので、ルールどおり事務を進めたということか。
(回答)はい、そのとおりです。
 
 
<随意契約>
(委員)前工事とのつながりは。前工事の業者選定方法は。
(回答)現場に高低差がある道路ですので、段階的に行っています。前工事は、技術評価型意向確認方式でした。
(委員)当初から計画されているのなら、全体で一契約にすべきではないか。その方が、コスト節減になる。
(回答)密接不可分で、連続するものは、全体で一括発注することになりました。今回のものは、16年度発注であったので、随意契約により行いました。
(委員)予算上の扱いは。
(回答)予算は単年度ですが、債務負担行為という制度で行っています。
(委員)いい方向になっていると思う。
 
<まとめ>
(委員長)今回の抽出案件については、特に問題は見受けられなかったということでよろしいか。
(各委員)異議無し。
(委員)先ほどの一括発注は、委員会の成果といえるのでしょうか。
(回答)以前に当委員会で議論いただいたことによって、改善されたものです。
(委員)では委員会の成果といえるのですね。方針転換のお知らせは受けてませんが、前進ですね。
 
<指名停止の運用状況について>
(委員)契約辞退と違反は違うのか。
(回答)入札後、見積に誤りがあったとして契約を辞退した。
(委員)その場合どのようになるのか。
(回答)2番札の業者と契約するのではなく、再度入札を行います。
    違反の方は、工事途中に下請けとの関係から工事を続けることができなくなったものです。
 
<談合情報への対応状況について>
(委員)いくらの工事であったのか。
(回答)3,400万円でした。
(委員)落札者は。
(回答)情報とは別の業者が落札しました。
(委員)落札したのは、後から加えた5社のうちの1社か、それとも前の10社の中か。
(回答)15社すべてが参加をして、最初の10社の中の業者です。
(委員)今後も同様の扱いをするのか。
(回答)あくまでも発注者の判断と考えます。
(委員)ひとつの方法かなとは思うが。
(回答)自分が加わりたいためや他社を排除するため、偽の情報を入れる可能性もあり、統一的には難しい。
(委員)パターンが出来てしまうと、それに対して工夫されてしまう。イタチごっこ。
(委員)だれが事情聴取をしたのか。
(回答)会計課の職員です。
(委員)いくらで入札するつもりであったのか聞くべきでなかったか
(回答)処理要領により行いましたが、取り調べではないので・・・
(委員)相手に時間的猶予を与えるのはどうか。打合せが出来てしまう。入札価格を証拠にできると思う。やっていますかと聞かれれば、いいえというのが当たり前であると思う。
(回答)責任のある者に聞き取りを行いますので。
(委員)ルールそのものを工夫できないか、一旦入札させてから、しばらく中断して調査するということはできないか。おとり捜査のようなことはできないと以前言われたが。
(回答)結果を厳しくしていますし、談合だと決めつけることはできないと考えています。
(委員)追加の5社は、はじめから入れられないのか。
(回答)金額により業者数が決まっているので、10社としました。後の5社も同程度の力を持つ業者です。
(委員)金額や内容が違っていれば、別の対応であった可能性はあるのか。
(回答)はい。
                    
−以上−