令和8年度 県民提案・回答 農林水産に関すること
令和8年8月1日 福島における新産業について
令和8年8月29日 10年後、この地域で誰が米を作っているのか
令和8年9月8日 県管理の洪水調整ダム(大笹生ダム)のカード化による防災啓発と地域観光振興の提案
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(提案)
果樹王国として名を馳せる福島ではありますが、後継者不足や従事者の高齢化、果樹自体の老化により、年々休耕地が目立つようになりました。
果樹は一年に一回の一発勝負的な要素もあり、ひとたび台風等の被害に遇えば全滅というリスクも避けられません。
そこで、提案したいのが、「薬用作物」「原料生薬」の栽培です。近年漢方薬の認知度や需要が急激に高まってきました。
しかし、原材料は大部分が中国からの輸入に頼っているのが現状です。最近は輸出側の出し渋りや価格のつり上げも目立ってきました。
この地は
・平坦で利便性の高い場所の休耕地が多い
・栽培に適した風土
・豊富な水資源
・陸路・鉄道・空路 共に恵まれる
生産が軌道にのれば、製薬会社や創薬産業へも繋がるでしょう。新しい産業が根付けばゆくゆくは人口の流出に歯止めがかかります。
600年も前に御薬園を有した福島。これからの若者たちの為、是非ご一考ください。
(令和8年8月1日 60代 県北方部)
(回答)
ご提案いただいた「薬用作物」や「原料生薬」の栽培についてお答えします。
近年、漢方薬の需要は全国的に伸びています。漢方製剤の生産額は、この5年間で約34%増加しました。一方、漢方薬の原料となる生薬の約8割は中国から輸入されています。
これまで中国産の生薬は、品質や価格の面で優位性がありました。しかし近年、中国国内での需要増加や自生薬用植物の減少により価格が上昇し、安定的な調達が課題となっています。そのため農林水産省では、薬用作物の国内生産を拡大するための取組を進めています。
福島県でも、薬用人参(おたねにんじん)、桑の葉、菊いも、サフラン、シャクヤクなど、さまざまな薬用作物が栽培されています。中でも薬用人参は、会津地方で江戸時代から栽培されてきた歴史ある特産品であり、福島県は長野県、島根県と並ぶ国内有数の産地として知られています。一方で、東京電力福島第一原子力発電所事故後の中国による輸入規制や、生産者の高齢化などの影響により、薬用人参の栽培面積は年々減少しています。
こうした状況を踏まえ、県では令和4年度から、薬用人参の栽培に必要な資材の導入を支援しています。また、作業の省力化や収量向上につながる新たな栽培技術の開発・普及にも取り組んでいます。
薬用作物は、高齢化が進む中山間地域においても取り組みやすく、地域の特色を生かした農業として期待されています。県としては、薬用人参をはじめとする薬用作物の生産拡大を図り、地域の活性化につなげていきたいと考えています。
(令和8年8月24日 農林水産部園芸課 電話番号024-521-7355)
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(提案)
私の住む地域には約200世帯があり、そのうち約30世帯が農業を専業として営んでいます。そのうち約20世帯には後継者がいないと、地域で把握しています。
後継ぎとして実際に農業に従事している人は約10人で、そのうち既婚者は4人、未婚者は6人です。
昨年、当地では玄米60kg当たり36,000円程度で販売できたという農家がありました。高く売れた収入を農業機械の更新や借入金の返済に充てた農家もあります。しかし、その後、前年所得を基礎とする市県民税や国民健康保険税の負担が増え、「今年は税金を払いきれない」という声も聞かれています。
今年の米価を見た生産者からは、「玄米60kgで20,000円程度ならトントン」という声がある一方、「この価格では農業をやめる人が出てくる」という声もあります。
県民として、福島県に次の点を提案・質問します。
1.県内の地域別に、農業従事者の年齢、後継者の有無、専業農家数などを把握し、地域農業の10年後を具体的に予測する仕組みを強化していただきたい。
2.後継者不足地域について、農地の集約だけでなく、地域の水利・農道・共同作業などを含めた「地域農業維持計画」を作れないか。
3.米価の上下だけで農家の継続・離農が左右されないよう、再生産可能な所得を確保するための政策を検討していただきたい。
4.高米価の翌年に税・社会保険料負担が増え、その後に米価が下落するという農家特有の資金繰りの時間差について、県として国に制度改善を提言していただきたい。
5.「需要に応じた生産」を進めるのであれば、農家が翌年の価格・需要を予測できないという現実を踏まえ、担い手が安心して作付けを継続できる政策を示していただきたい。
米価対策だけでは、地域農業の担い手不足は解決しません。福島県として、「10年後にも米を作る人を地域に残す」という具体的な目標を政策の中に位置づけていただきたいと思います。
※本文中の地域データ(約200世帯、専業農家約30軒、後継者がいない農家約20軒、後継ぎとして従事する人約10人等)は、地域で把握・聞き取りした内容です。個々の農家の経営額等は把握していないため、地域全体の統計値としては扱っていません。
(令和8年8月29日 県中方部)
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(回答)
5項目に分けて提案いただきました内容のうち、まず、1及び2についてお答えいたします。
地域農業を将来にわたって維持していくためには、単に農地を集約するだけでなく、担い手の年齢構成や後継者の有無、専業・兼業の状況に加え、水利や農道、共同作業の体制等を把握し、10年後の姿を地域ごとに丁寧に考え見通していくことが重要だと考えております。
県としましては、こうした課題に対して、「地域計画」の見直しに係る話し合いに市町村や関係機関とともに参画し、地域の将来像を関係者で共有し、計画の実現に向け支援しております。
また、地域コミュニティの維持が困難となる集落に対し、複数の集落が相互の機能を補完して、農用地保全活動や農業を核とした経済活動と併せて、地域コミュニティを維持する取組などを行う農村RMOの形成に向けた支援も行っております。
今後はさらに、規模拡大等に意欲的な担い手の経営基盤を強化するため、補助事業を含めた経営改善支援や機械・施設整備への支援を組み合わせながら、地域の実情に応じた対応を進めてまいります。併せて、多面的機能支払交付金等を有効に活用した地域維持活動を支える取組も同時に後押ししてまいります。
引き続き、市町村をはじめとする関係機関、そして農業者の皆さまと連携しながら、現場の声を丁寧に受け止め、地域農業を次の世代につなげるための実効性ある取組を進めてまいります。
次に、4についてお答えいたします。
米価格の不安定化により毎年の収入や納税額の見通しを立てにくいことが課題となっているため、米価の下落時においても、稲作農家が安心して経営を維持できるよう、収入保険や農業共済、経営所得安定対策の活用を促進してまいります。併せて、生産コストの低減を図るため、スマート農業や農地の集積・集約などにより、農業所得の向上のために必要な予算の確保を国に求めてまいります。
最後に、3及び5についてお答えいたします。
稲作農家の所得確保につきましては、現在、米の民間在庫量が大幅に増加し、本年産米の概算金が全国的に下落していることを踏まえますと、主食用米の需給バランスを図ることが重要であり、需要に応じた米生産を進める必要があると考えております。
このため、生産者に対しまして米の需給動向等の情報を提供しているほか、国の交付金を活用して主食用米以外の加工用米等の生産を進めるなど、関係団体と連携し、需要に応じた米の生産を推進しているところであります。
さらに、稲作農家の経営の安定を図るため、セーフティネットとなる収入保険等への加入促進にも取り組んでいるところであります。
引き続き、米の流通状況や価格動向、国の新たな水田政策の検討状況等を注視しながら、ご提案いただきましたとおり、担い手の皆さんが安心して作付けを継続できるよう、農家所得の確保等に対する必要な対策の実施と予算の確保について国に求めてまいります。
(令和8年10月28日 農林水産部 農業担い手課 電話番号024-521-7381 )
(令和8年10月28日 農林水産部 農村振興課 電話番号024-521-7415)
(令和8年10月28日 農林水産部 水田畑作課 電話番号 024-521-7369 )
(令和8年10月28日 農林水産部 農林企画課 電話番号 024-521-7319)
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(提案)
いつも福島県の安心・安全な地域づくりと、激甚化する豪雨や融雪洪水から県民の命と財産を守るための確かな河川行政・防災インフラ管理を応援しております。一人のインフラ愛好家として、県が管理されている魅力的なダムについて、地域の防災意識の向上とインフラ観光の活性化を目的とした「ダムカード」の発行をご検討いただきたく提案いたします。
福島県内には、地域の安全を陰で力強く支え続けているものの、普段の生活ではその重要性が目に触れにくい「洪水調節専用」の重要な防災ダムが存在します。ぜひ、以下のダムについて、その役割を可視化し広く発信するための新たな公式ダムカードの新設をお願い申し上げます。
【対象ダム】
大笹生(おおざそう)ダム
大笹生ダムは、大雨や出水から下流域の街や農地を守るための極めて重要な要であると同時に、優れた土木技術を伝える環境教育・防災教育の場としても高い価値を持っています。福島の厳しい自然環境と対峙しながら、地域の安全を黙々と守り続ける洪水調節ダムは、地域の歴史と治水の歩みを物語る素晴らしいインフラです。
これらの施設は洪水時以外は無人管理であることが多く、安全管理の観点からも現地での直接配布が困難であることは重々承知しております。
だからこそ、「現地を訪問した写真(または安全な敷地外からの撮影写真)」を、近くの建設事務所窓口、あるいはダム周辺の「道の駅」や観光案内所等で提示して受け取る「地域連携型」の配布方式をご提案いたします。
この方式であれば、現場の管理リソースに過度な負担をかけることなく、全国から集まるインフラファンが県内を周遊し、周辺地域での食事や買い物を通じて地域経済の活性化に大きく貢献する好循環が生まれます。何より、次世代を担う子どもたちや地域住民に「命を守る治水インフラの重要性」を伝える最高の発信活動となります。
福島県が誇る素晴らしい治水インフラの功績と美しさを、ダムカードを通して全国へ発信していくために、どうか前向きなご検討をよろしくお願い申し上げます。
(令和8年9月8日 10代 県外)
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(回答)
大笹生ダムの「ダムカード」発行について、お答えいたします。
大笹生ダムへの道のりは、山腹沿いの狭い管理用道路を経て到達し、途中、斜面崩落の可能性があることから、安全管理上、一般の方の立ち入りを禁止しております。
また、ダムカードは、「ダムへの訪問による施設への理解促進」が目的であり、ダムを訪れたことの証として配布するものであります。
大笹生ダムでは、一般の方の来訪自体を制限していることから、現時点では大笹生ダムの「ダムカード」の発行は行わないこととしておりますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
今後も、地域を守り次代へ繋ぐべき重要なインフラ施設として、適切な施設管理に努めてまいります。
(令和8年10月28日 農林水産部 農地管理課 電話番号 024-521-7419)
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