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平成21年度版福島県男女共同参画高校生副読本から「子育てって、誰の仕事?」のページです

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年4月1日更新

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福島県男女共同参画高校生副読本 Be yourself 自分らしく生きるために

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子育てって、誰の仕事?

「僕は、来週から育児休業に入りますから、後のことは、よろしくお願いします。」と、挨拶をして、ミハルたちの先生は、教室から去っていきました。
「来月には陸上競技会もあるのに、陸上部の顧問の先生が休むのは、困るよ」と、リクオはぶつぶつ文句を言っています。
「育児は、母親がするものだよね。」と、アオバも同調します。
それを聞いて、ミハルが言いました。「そんなことはないよ。育児休業は父親と母親の、どちらが取っても、いいことになっているのよ」
「そんなこと、今まで、知らなかったよ。」とアオバは感心しています。「考えてみれば、父親と母親の二人の子どもなのだから、父親だって、子どものそばに、いてあげたいよね。」
と、アオバにも思えてきました。
「そうでしょう」と、言って、ミハルはなんだかうれしそうに笑いました。
それなのに、父親は育児休業が取りづらいのは、いったいどうしてだろう。皆さんも考えてみてください。

(みはる) みはる 福島県でも育児休業を取る男の人は、極端に少ないね。男性が育児休業を取りにくいのはどうしてかな。
(あおば) あおば 子育ての時期って、年齢的にちょうど仕事も忙しくなるんじゃないのかな。
(先生) 先生 皆さんは男性が育児休業を取ることについてどう思う?

DATA 育児休業取得率の推移 【福島県】

資料:福島県「労働条件等実態調査」 

 データ 育児休業取得率の推移(福島県)

DATA 仕事時間の各国比較

育児期にある夫婦の育児、家事及び仕事時間の各国比較 資料:内閣府「男女共同参画白書」(平成19年版)

データ 仕事時間の各国比較(妻),(夫)

Term 育児・介護休業法

 正式名「育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」。1992年4月に育児休業法が成立。1995年6月に「育児・介護休業法」に改正された。 働きながら子どもを育てたり、家族の介護を行う労働者の職業生活と家庭生活の両立を支援するために作られている制度。労働者が、育児や家族の介護のために一定期間休業し、再び職場へ戻ることができることを権利として認めたもの。また、育児休業や介護休業の申出や取得を理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁止している。 育児休業も介護休業も、本人の申し出により、男女を問わず取得できる。


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富士通アイソテック株式会社は、福島県次世代育成支援企業認証制度の「仕事と生活の調和」推進企業の認証を受け、社員が育児休業制度等を利用しやすいよう働く環境の整備に取組んでいます。この会社で、育児休業を所得した男性社員の佐藤繁さんと高橋秀男さん、そして、働く環境整備に取組んでいる総務部の亀井亜紀子さんに話を聞いてみました。

富士通アイソテック株式会社の写真

富士通アイソテック株式会社
 従業員数776人(男436・女340)。デスクトップパソコンの製造、PCサーバの製造、プリンタの開発・製造・販売、個人向けパソコンの修理、工機事業、ITスクール事業、リサイクル事業〈2008年1月20日現在〉


佐藤繁さん、高橋秀男さん、亀井亜紀さんの写真

佐藤   繁さん●【家族構成】妻、子2人【育児休業の取得期間】2005年12月から約1ヶ月間・2007年10月から約1ヶ月間【会社での仕事】製造工場における生産管理業務の課長
高橋  秀男さん●【家族構成】妻、子5人【育児休業の取得期間】2007年1月から約1ヶ月間【会社での仕事】製造工場における生産管理業務
亀井亜紀子さん●【会社での仕事】総務部総務課
元の職場に戻れるのかが不安だった

 亀井●次世代育成対策のための行動計画を作成するにあたり、単なる子育て支援を行うのではなく、男女共同の意識や多様な働き方が重要な課題であると考え、男性も育児休業(育休)をとれることを周知するためのパンフレットを作成するなど、取組みを始めました。
佐藤●育児休職はこれまでに2回取得しました。1回目は初めての子が生後1歳になり、妻が職場復帰したことがきっかけでした。「育児休業をとってみたい」と漠然と思っていましたが、職場の理解もあり、実現しました。
高橋●5人目の子のときに上司に相談したところ育休を勧めてくれました。これまで家事や子育てを妻に任せきりでしたが、妻を少しでもサポートしたいとの思いから取得しました。
佐藤●育休中は、珍しがられたり、「仕事大丈夫なんですか?」と声をかけられたこともありましたが、会社では、「面白い! 仕事は任せておいて」と応援してもらいました。復職したときのブランクが不安でしたが、同じ仕事をやれるようになっていたので助かりました。
高橋●元の職場にもどれるのは、心強かったですね。皆が協力すると言ってくれましたし、職場と制度に恵まれました。

希望する人が取りやすい環境にするのが課題

佐藤●子どもを連れて健診などに行くと、他のお母さん方とのコミュニケーションには戸惑いました。自分から話し掛けたりしましたが、浮いてました。家では、下の子のミルクは私、買物は上の子とお母さん、など役割分担をしていました。「お父さんノート」と名づけた育児日記もつけていました。
高橋●家事は未経験なので、料理・洗濯・掃除とアドバイスをもらいながらやりました。上の子たちが協力してくれたので大変助かりました。家事に対する見方が変わりましたね。子どもたちだけで役割表をつくって「私はこれ」「私はこれ」と割当てていました。食器洗いも掃除も今でも手伝ってくれます。育休の1ヶ月間はとても有意義でした。
亀井●社内制度を整備中なので、ふたりには積極的にとってもらいましたが、運用面ではまだまだです。希望する人が取りやすい環境にするのが課題です。近々もう一人取る予定です。

育児休職は、有意義な体験

佐藤●取得しやすい制度や環境整備は必要ですが、整備されたから取らなくてはいけないのではなく、目的があって取得するものだと思います。機会があれば、育休を取得することをお勧めします。子どもが毎日成長するところが見られるし、有意義な経験です。
高橋●育休を取得して、忘れかけていたことを思い出しました。結婚したときは「お互いに分かり合って夫婦円満に」と思っていたのに、家事と仕事に分かれてしまっていました。
亀井●仕事だけでなく、家庭との調和を大切にしていけるようなバランスを保てるようにしたいと思っています。男性だから女性だからという意識ではく、個人の意識が大切です。


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