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平成18年度ふくしま型ユニバーサルデザイン実践リーダー養成事業(帰国報告)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
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活動報告

平成18年度ふくしま型U D実践リーダー養成事業帰国報告

平成18年9月23日、無事8日間の日程を終えて、アメリカ合衆国から帰国しました。昨年に引き続き、ユニバーサルデザインに取り組む世界的に有名な地元のNPO「アダプティブ・エンバイロメンツ」の協力を得て、ボストン周辺のユニバーサルデザインについて視察しました。

目次

  • 主な訪問先
  • 団員の感想1 団長:河野由美子(こうの・ゆみこ)さん (平成19年1月23日掲載)
  • 団員の感想2 副団長:古川あゆみ(ふるかわ・あゆみ)さん (平成19年3月28日掲載)

主な訪問先

スポルディング・リハビリテーション病院

主に脳損傷患者への治療やリハビリを行う全米有数の専門病院。障がい者になる前の生活にできるだけ近づけることを目標に掲げ、地域で行っていた活動や趣味などをリハビリの中に取り入れる工夫をしている。 

ボストン公共放送W G B H

録画の娯楽番組、生放送のニュースやスポーツなど、すべての番組に英語の字幕提供をしている地元放送局。聴覚障がい者向けに始まったサービスですが、英語が上手に聞き取れない方など、さまざまな人にとっても有り難いサービスになっている。字幕づくりのスピードには驚いた。最近は、映画館の字幕システムによる英語の字幕提供にも取り組んでいる。 

パトリック・オーハンズ小学校

全校生徒の33%が障がい児という統合教育を推進する公立小学校。障がいのある子もない子も同じ教室で授業を受けている様子には、本当に感激した。視覚に障がいのある校長先生が、「他校に比べると学力の平均点は低いが、生徒たちはそれ以上に得られるものがある」と話していたのが印象的だった。

このほか、誰もが使いやすいユニバーサルデザインへの積極的な取り組みで知られる公共図書館、公園、ウオーターフロント再開発地域なども訪問、アメリカの現状を学んだ。

バレリー・フレッチャー所長を囲んで講義を聞く団員

バレリー・フレッチャー所長 から講義を受ける団員

ボートの上でリハビリをしている様子

ボートを使用した リハビリの実演状況

字幕作成の様子

字幕づくりの 実演状況

校内の遊具を見る団員

校内の遊具を 確認する団員

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団員の感想1団長:河野由美子(こうの・ゆみこ)さん(特定非営利活動法人One One副理事長)

平成18年度ふくしま型ユニバーサルデザイン実践リーダー養成事業の団員16名は、昨年に引き続き、アメリカ合衆国ボストンでの8日間にわたる研修を終え、無事に帰国しました。

ボストンの街はレンガ色を基調としたエレガントで美しい街です。歴史を感じさせるビーコンヒルのレンガ造りの街並みや、近代的な建物が立ち並ぶウォーターフロント再開発エリア。古い建物との調和を大事にした街づくりは、この街が多くの歴史的人物を輩出し、アメリカの歴史を作ってきたというボストン市民の誇りと愛着の現れであると感じました。

ボストンでの研修中、私たちは多くの障がいのある人たちと出会いました。それぞれが主要なポストで重要な仕事を任され、また統合教育を実践するパトリック・オーハンズ小学校では障がいのある子どもに対し、保護者や教員のほかに多くの専門家が加わり、一人一人の障がいや発達に応じた支援計画が作成され、健常児と同じ教室でそれを十分に活用した教育支援がなされていました。

この現状は、A D A法(障がい者差別禁止法)に基づいた障がい児・者への教育や就労への支援が十分に機能していることを実感するものでした。

パトリック・オーハンズ小学校の昼休み、子供達は当たり前のように友達の車いすを押していました。ユニバーサルデザインは教育や建築、環境と取り組む内容は多岐にわたります。 しかし、それらを進めていく上で何よりも大切なのは、相手を思いやり、理解しようとする「心」です。福島県が取り組んでいる「心のユニバーサルデザイン」の必要性は、体験の中から感じ取ることが大切であると思いました。

【現地での写真(河野さん提供)】

通りを検証する団員

マウントバーノン通り

ボストン市の模型を見ながら話を聞く団員

ボストン市役所

舟の乗り降りを体験する団員

乗船体験

バレリー所長を囲んで話を聞く団員

アダプティブ・ エンバイロメンツ

リハビリ風景

スポルディング・ リハビリテーション病院

小学校の授業風景

パトリック・ オーハンズ小学校

団員の感想2 副団長:古川あゆみ(ふるかわ・あゆみ)さん(福島県立橘高等学校卒業)

ユニバーサルデザインの実践リーダーになるという目的のもと、16名の団員はボストンへ研修に行きました。この研修を通してユニバーサルデザインを強く感じた部分を挙げていきたいと思います。

まず建物です。ボストンはアメリカ発祥の古い町ということで、至るところに伝統的なレンガ造りが見られました。ウォーターフロントでは、その美しい町並みを生かしつつユニバーサルデザインが取り入れられていました。古風な作りのショッピングモールをおじいさんや乳母車を押した母親がにこやかに歩いていて、住みよい街であることを実感しました。その他にも、水族館のガラスや踏み台棒、さまざまなところにある車いすマーク、テレビの字幕が普及している等、ユニバーサルデザインを意識した建物や物が数多くありました。

次に学校制度です。パトリック・オーハンズ小学校を視察して、アメリカと日本の障がいをもった子どもに対する教育のしかたが大きく違うと感じました。この小学校では重度の障がいをもった子どもも普通の児童と一緒の教室で学習をしていました。また、アメリカの大学は障がい者に対する支援が充実しているということも学びました。アメリカの大学では、重度の障がいを持った人でもノートテイクや手話などのサービスを受けられるようになっています。これは、日本ではまだあまり定着していないそうです。共に学ぶというインクルージョン教育の考えを日本でももっと広めていきたいと思いました。

最後に職についてです。アメリカでは、障がいを持っている人も普通の人と同じ職場でバリバリ働いていました。それだけではなく、職場で重要なポストに就いたり、管理職になっていたりと、まったく普通の人と変わりない待遇を受けていました。皆さんとても生き生きとしていて、自分の職に誇りを持っているようでした。まさにこの状態こそ、ユニバーサルデザインやバリアフリーが目指している最終目標であると大変感動しました。

これから自分がユニバーサルデザインの実践リーダーとして何ができるか。それは、些細なことですが、まずこれらのアメリカでの様子や自分が感じた事を広くたくさんの人に知ってもらうことだと思います。これからの私の活動に、この研修で学んだことを生かしていきたいです。

【現地での写真(古川さん提供)】

ボストンの建物と道路の様子

ボストンのまちなみ

小学校の授業風景

パトリック・ オーハンズ小学校

水族館にある水槽を見やすくするための踏み台

水族館の踏み台

背の小さい人にも見やすいように配慮された水族館のガラス

水族館のガラス

※詳しいレポートは、2006年報告書をご覧ください。(P D F形式9,3M B)

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