浜通り13(相馬市):潮風に吹かれて(ハマナカアイヅ)
海岸で、日の出の瞬間を捉えようとする自分。
港に、試験操業による出漁を待つ漁船群。
潮風に吹かれて、ひたすら待ち続けます。
やがて、お日様が顔を出してくれました。
――相馬市は、今日もいい天気です。
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「はるびより」の温かな日に、東北地方太平洋沿岸地域に整備するトレイルコース(通称・「みちのく潮風トレイル」)の一部に参加しました。
相馬市民会館から、松川浦漁港までの6キロのコースです。
主催者の話によると、当日申し込みの百数十人(筆者も当日「緊急参戦」を決めた)の参加者を含めて、当初の予想を大きく上回った約600人が今回のウォーキングに参加したそうです。そのうち、地元・相馬市の参加者は3割で、なんと千葉県から駆けつけてきた参加者もいるそうです。
参加者専用のバンダナを腕に巻き、いざ、スタート!
時間を競うレースではないため、とても緩やかなコースをお散歩感覚はある意味、新鮮でした。
おっと、ウィリアム交流員がさっそく国際交流を展開したようです。さすがですね!
一方、私というと、春先の農作業に目を奪われ、重機をしばらく眺めていました。
初春の風景、参加者への声掛け、時折に吹く潮風――すべては、道中のいい思い出となっていました。
街のなか、線路沿い、田んぼ…至るところで、600人の足跡が刻まれました。
終点近くの和田観光いちご園で休憩すると、スタッフたちが大粒のいちごを惜しげもなく絞ったジュースを振る舞ってくれました。
これまで幾度となく通っていたスポットですが、いちご狩りとはまた違う感覚で楽しめました。
終点の松川浦海岸公園でゴールすると、現地で採れた新鮮な海の幸をふんだんに使った海鮮鍋を頂きました。
振り返ってみると、特に疲れることもなく、好天候と相まって、終始ほのぼのとしたイベントで、お腹も心も一杯なコースでした。
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まだまだ歩き足りない私たちは、復路も自力で完走しました。松川浦の潮風と共に。
沿路では、復興支援道路の看板が目立っているため、何度も足を止めて、建設中の道路を眺めていました。
3年前、交流員になりたての自分が初の県内取材に訪れた相馬市。
この街を歩く度に、着実に変化を感じています。
その確かな「変化」は、自分が福島に居続ける理由でもある、ような気がします。
(投稿者:徐)