ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 国際課 > 地球探検 チリ共和国 山寺四郎隊員 1-2

地球探検 チリ共和国 山寺四郎隊員 1-2

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

地球探検

チリ便り 5月号-2  

 現在、季節は冬で、雨期ですがそれほど冷え込みを感じません。部屋の中でじっとしていると夜中は寒さを少々感じますが日本の冬の寒さの比ではありません。13℃~15℃位と暖房器具は使う必要のない気温です。今年は雨期の割には雨が少ないそうで、最近晴天が続いています。日差しがあるときは日本の春のような陽気になります。山に木々も日本の冬のように全部(針葉樹以外)落葉することはなく多くの緑が残っています。7月は1年で一番寒い時期だそうですがこれからどれ位気温が下がるのでしょう。

  チリ人の印象としては、他の南米諸国の人よりよく働く感じがします。ただ、日本人の働き方と比較してしまうと、日本人みたいに常に仕事が優先でいつも仕事に縛られている感覚は絶対に持っていないのは間違いないです。役所も金曜日は16時30分で退庁できますし、残業は19時まででそれを過ぎると事務所が閉められてしまいます。事務所管理している管理人(兼掃除人)がカギを閉めます。それから管理人(兼掃除人)が事務所の皿やコップ、掃除をします。職員が掃除をすることはありません。自分の机も拭かないのです。職員間の人間関係については、日本の社会より付き合い方が濃いような気がします。お互い呼び捨てです。上司に対しても同じ対応です。社会的な社交辞令かもしれませんがこちらの挨拶(女性に対して頬にキス)方法にはなかなか勇気が必要です。ただ、家族同士などの個人的な付き合いはどの程度なのかわかりません。都会ではかなり希薄なようですが、近所同士でもお互い知り合いだと過剰ともいえるあいさつの仕方(抱擁等)をします。街で会う人達はとても親切な印象があります。何度か道を尋ねる機会があったのですが、スペイン語の分からない外国人に辛抱強く付き合ってくれます。また、目的地まで車で送ってもらったこともあります。方角がつかめなくてどっちに行こうか大変困っていた時なので本当に感謝でした。ただ、スーパーの店員はいたって親切なのですが、レジの女性達はほとんどが無愛想で、ニコリともしません。ただし、釣り銭は正確です。この二面性はとても面白く感じます。チリ人の気質かなと思います。また日常歩く速度は日本人と変わらないくらい早いです。ただし、商店街での買物の際は超スローです。チリ人の家庭に何度か招待されて部屋とか台所トイレ等見せてもらいましたが、割と広くゆったりしています。日本のように余計なものが殆どないのでスッキリしており、その代りに絵を飾たりとか、思い思いの飾り物(骨董品とか)をして綺麗にしています。またこちらでは食事は非常に大切にしているようで、家族全員で食事することはとても大切なことのようです。

   社会の状況ですが、他の南米諸国よりはかなり改善されているようですが、チリもやはりまだ貧富の差が大きいようです。道路、電気通信、水道等のインフラは整備されている印象を受けています。電気は普及率が100%ではないでしょうか。食料品は自国で産出する農産物、果物類は安いです。特にジャガイモ、バナナは1kg 70、80円です。米もインディカ種ですが1kg 120円位です。パンは1kg 150円位です。コーヒーは思ったより高く、日本とあまり差はないようです。私にはちょっと薄い感じがします。全体的に物価は日本よりは安いですが輸入品は日本と変わりません。贅沢はできませんが、JICAからの生活費の範囲内でやっていけます。酒(ワイン)とか肉とかを毎日食していると足が出るかもしれません。

チリの国花のコピウエ

チリの国花のコピウエ (日本ではツバキカズラと呼ばれている)

テムコ市街

テムコ市街(人口約15万人)

山寺 四郎 (20年度4次隊 自然環境保護活動)