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プールで使用される循環ろ過装置

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

Q5:プールで使用されている循環ろ過装置にはどういうものがありますか。

  標準的なろ過装置には次の3種類があります。それぞれの模式図と併せて説明します。

    (1) 砂ろ過装置  (2) ケイソウ土ろ過装置  (3) カートリッジ式ろ過装置

    (1) 砂ろ過装置

     ろ材に砂や砂利を用いるろ過装置です。
     ポンプによってタンク内に送り込まれたプール水は、散水装置によってろ材表面に散水され、砂ろ過層(厚さ約600mm)と支持層(砂利層、厚さ約400mm)を通過して集水装置に集まり、タンクを出ます。
     汚染物質の除去効果を高めるため、硫酸バンドやPACなどの凝集剤を使う場合もあります。
     ろ過層にたまる汚濁物質は、ろ過の妨げ(ろ過抵抗)になります。
     ろ過抵抗は、タンク入口と出口配管に設けられている2個の圧力計の指示値の差で読みとります。
     その差が0.7kg/平方センチメートル以上になったら、ろ過を停止し、バルブ操作により集水装置から逆に洗浄水を噴出させ、ろ過層の下から上に水を通して洗浄(逆洗)し、汚水は散水口から装置外に排出します。
     最近はこれらの操作を自動化したものも多くなりました。

    砂ろ過装置模式図

    (2) ケイソウ土ろ過装置

     ケイソウ土粉末、又はこれに類する粉末をろ過助剤としてろ過膜をつくり、これによってプール水をろ過する装置です。
     ろ過タンクの他にプレコートタンクがあり、そこにケイソウ土を入れるようになっています。
     ろ過タンクの中にはケイソウ土を付着させるろ材(ろ過エレメント)が、ろ過能力に応じて収容されて、広いろ過面積を形成しています。
     ろ材の形はメーカーによって、円筒状、円板状、葉状、袋状などいろいろあります。
     タンクには圧力計を付け、ろ過膜の目づまりによるろ過抵抗の限度を判定し、洗浄機構によって汚れたろ過膜を洗い落とし、再び新しいケイソウ土を供給します。

    ケイソウ土ろ過装置模式図

      (3) カートリッジ式ろ過装置

       ろ過タンクの中にろ過能力に応じた本数のカートリッジろ材を収容し、プール水をろ材外側から送り込み、ろ材表面で粗いゴミを除き、ろ材内層で微細なゴミを捕捉し、ろ水をプールに戻す装置です。
       カートリッジ式はろ過助剤を使わないので、プレコートや洗浄の必要はありません。
        プール用カートリッジろ材には、糸巻き型カートリッジとプリーツ型カートリッジがあります。
       カートリッジは目づまりした時点で新しいカートリッジと取り替える必要があります。
       目づまりの状態はろ過タンクの圧力計でわかります。
       また、ろ材カートリッジは再生が困難なため、使い捨てになります。

      カートリッジ式ろ過装置模式図