ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 精神保健福祉センター > うつ病と自殺について 「自殺の危険を評価する」

うつ病と自殺について 「自殺の危険を評価する」

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

自殺の危険を評価する

自殺したいと考えているかを知るためには、直接質問します。

自殺について話すと自殺を実行に移すきっかけになりはしないかと心配されるかもしれませんが、そんなことはありません。

むしろ、相手は真剣に話を聞いてもらえたと感謝し、率直に話ができたことで安心し、自分の悩みを打ち明けるきっかけになります。

~どのように質問するか~

・ 悲しいのですか?

・ あなたのことを誰も心配してくれていないと感じているのですか?

・ 生きていても仕方ないと感じているのですか?

~いつ質問をすべきか~

・ 相手が感情を進んで話そうと思った時

・ 絶望感や無力感といった否定的な感情について話し始めた時

・ うつ病が疑われるとき

~危険の程度を評価するためには何を質問すべきか~

・ 自殺するはっきりとした計画があるかどうかを確かめる

・ 具体的な手段を手にしているかどうかを確かめる

・ 自殺を決行する時期を決めているかどうか確かめる

危険度 低希死念慮はあるが、具体的な計画はない
危険度 中希死念慮があり、その計画を立てているが、直ちに自殺するつもりはない
危険度 高自殺についてはっきりとした計画があり、その方法も手にしていて直ちに自殺する危険がある

参考:自殺のリスク

次のような場合、特に自殺の危険性が高くなります。

1)自殺未遂歴

自殺未遂の状況、方法、意図、周囲からの反応を検討

2)精神疾患の既往

気分障害、統合失調症、人格障害、アルコール依存症、薬物依存等

3)サポート不足

未婚者、離婚者、配偶者との別離。近親者の死亡を最近経験

4)性別

自殺既遂者:男>女、  自殺未遂者:女>男

5)年齢

年齢が高くなるとともに、自殺死亡率も上昇する

6)喪失体験

経済的損失、地位の失墜、病気や外傷、近親者の死亡、訴訟を起こされる等

7)自殺の家族歴

近親者や知人に自殺者が存在するか?

8)事故傾性

事故を防ぐのに必要な措置をとらない。慢性疾患に対する予防・医学的助言を無視する

出典: 高橋祥友著「自殺のサインを読みとる」から