講演「農業を続けるということ~原発事故に伴う避難指示を乗り越えて~」
令和2年11月5日(木)に修学旅行で来県した、岩手県陸前高田市立高田東中学校の生徒58名に対して、相双地方の農林業の現状や原発事故からの復興について知ってもらうため「農業を続けるということ~原発事故に伴う避難指示を乗り越えて~」と題して、講演会を実施しました。
当日は、「株式会社飯崎生産組合」の水谷隆代表取締役と「株式会社フェリスラテ」の田中一正代表取締役社長にそれぞれご講演をいただきました。
水谷代表からは、原発事故に伴う避難指示や令和元年台風19号により度重なるダメージを受けた農業をいかにして再開していったのかを自身の体験に基づきお話しいただきました。水谷代表は「災害によるダメージを受けても、農業を続けていくというやる気があれば何とかなる。自分が何をやりたいか、何になりたいかで決まる。」と説かれました。
田中社長からは、原発事故の影響により一時は他県の牧場で勤めざるを得ない状況になりながらも福島に戻り復興牧場を立ち上げていった経緯等をお話しいただきました。田中社長からは「ここまで酪農を続けていけたのはいろいろな方の協力があったから。恩返しの気持ちを大事にしている。次世代を担う若者を支援し、恩に報いたい。」と説かれました。
その他に、当所岩沢利明企画部長より福島県の農林業の現状等を説明しました。
生徒は熱心に話に聞き入り、当地方が置かれている現状や原発事故からの復興の歩みを伝えることができました。
生徒は「これから様々なことを学んでいく中で、水谷さんの言葉のとおり自分がどうしていきたいのか考えて成長したい。」、「田中さんから恩返しの気持ちについて学べた。自分もそういった気持ちを大事にしていきたい。」と感想を述べていました。
講演後は生徒から合唱とお礼の手紙をいただき、有意義な会として終えることができました。
株式会社飯崎生産組合 水谷隆代表取締役
株式会社フェリスラテ 田中一正代表取締役社長
生徒からのお礼の手紙