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(7)誠実交渉義務と団体交渉拒否の正当理由

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年12月13日更新
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(平成24年12月6日現在)

誠実交渉義務と団体交渉拒否の正当理由  ~使用者からの質問

質問

 当社では、賃金改定を交渉事項として、これまで、かなりの回数、団体交渉(以下、「団交」)を重ねてきました。しかし、私どもと労働組合(以下、「組合」)の主張が平行線をたどっており、互いにこれ以上譲歩する余地がないため、現在団交は中断されています。
 会社としては、これ以上いたずらに団交を開いても無意味だと思っています。組合から、再び団交の申入れがあった場合、会社は団交の申入れを拒否することはできないのでしょうか。

答え

 会社が、組合からの団交申入れ事項に対して、誠意をもって交渉を行ってきたにもかかわらず、労使相互に譲歩の意思がないことが明白になった場合には、会社は、組合の団交申し入れを拒否することができます。
 ただし、会社が、交渉において誠実交渉義務を尽くしたか否かは、交渉の時間・回数が十分に確保されていたか、説明・説得が十分になされていたかなどの要素により、客観的に判断されることになりますので、注意する必要があります。

解説

1 労働組合法第7条第2号の規定により、使用者は、組合から団交の申入れがあれば、これに応じて交渉のテーブルに着かなければなりません。また、使用者は、この交渉の過程で、合意の形成を目指して誠実に交渉に対応する義務(誠実交渉義務)を負います。
 このため、使用者が、組合の要求を拒否するだけで、その根拠となる資料や対案を示さない場合や交渉事項について決定権限のない者を出席させ、見せかけだけの交渉を行う場合、合意の前提条件として合理性のない条件を提示して固執する場合などは、この誠実交渉義務に反することになります。

2 しかし、使用者は、どんな場合であっても、団交申入れに応じなければならないというわけではなく、「正当な理由」がある場合には、申入れを拒否することができます。この「正当な理由」としては、交渉を求められた事項がそもそも団交で交渉すべき事項ではない場合、組合側の交渉担当者が交渉権限を持たない場合などがあります。
 また、設問のように、労使双方誠意を尽くして団交を続けたにもかかわらず、双方の主張が対立して、相互に譲歩の意思が全くなくなった場合(いわゆる交渉の行き詰まりの場合)も、この「正当な理由」に該当します。すなわち、労使双方が、当該議題についてそれぞれ自己の主張、提案、説明を出し尽くし、これ以上交渉を重ねても進展する(いずれかが譲歩したり、新たな提案をする)見込みがない段階に至った場合には、使用者は交渉を打ち切ることが許されるとされています。

3 ただし、交渉打ち切り後も、交渉再開が有意義となるような事情の変化が生じた場合には、使用者は、交渉再開に応じる義務があります。

判例

○ 池田電器事件(最高裁第二小法廷判決平成4.2.14労判614号6頁)

 

 

 

 

 

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