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06:ウッヅ・マイケル さん(カナダ)

 福島県政府主催の今回のツアーに参加し、私は日本や日本の農林水産業についてたくさんの情報を得たほか、日本の田舎在住の人々の生活スタイルについてもたいへん勉強になり、視野を広げることができた。

 (JA飯豊の)米貯蔵施設では、我々は従業員が機械装置を駆使して米の安全検査を行う現場を見学することができた。一見どこでもあるような倉庫だが、ここで貯蔵された被検商品の数は思いのほか多かった。ただひとつの疑問もあった。せっかく実際機械アームを使って難なく米袋をベルトコンベアーに乗せることができる(実際我々もそれに挑戦した)が、なぜかこの技術を使わずに、二人の従業員が米袋を持ち上げ、ベルトコンベヤーに載せていたのに気づいた。それで機会アームは本当に必要なのか、ただのノベルティなのか気になっていた。

 また、我々は蔵の町で散策する時間を与えられた。そこで、私はそれぞれ違う蔵には異なる構造を持っていると教えられた。一部の蔵の屋根瓦に刻まれた図案を含め、私が気になったいくつかの点について説明を受けた。ただ、蔵ごとにあらかじめその中身を教わらなかった為(これがしばらくの間私を悩ませてくれたが)、案外それは功を奏し、我々は日本酒の試飲などを楽しめた。

 私にとっては、今回のツアーで農家民泊が一番印象深かった。言葉の相違で多少の誤解もあった――夕飯では、もう次回の食事は不要なくらい腹いっぱい食べていたにもかかわらず、翌朝起きたら、民泊先のお母さんがまた朝食を用意してくれた。こうして我々はおいしい手作り料理をもてなされたうえに、農家のご主人が新米の乾燥や脱穀、袋入れなどの工程について紹介してくれた。

 さらに、今回のツアーでは、我々はたくさんの地元職人に出会い、「起き上がり小法師」の絵付け体験にも挑戦した。面白いことに、図案を忠実に再現しようと必死に描く人もいれば、オリジナル図案に没頭する人も数少なくいた。短い体験だったが、みなさんはすごく盛り上がっていた。

 会津若松市で酒造歴史館の見学もとても興味深い体験だった。私は以前から日本酒の醸造に興味があり、自分の目でその制作過程を確かめたかった。しかし、私の想像とは裏腹に、酒造はとても由緒正しき歴史的建築物に見えたが、お酒の制作はどちらかと言うとむしろ近代的だったと私が思う。.

 最後私の率直な意見を言わせて頂きたい。今回のツアーはいい経験だった。また、福島県は今だ様々な風評被害に見舞われているが、きっといつか完全復興の日がやってくると私は思っている。
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