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14:レナータ・ジャニー さん(アメリカ)

 今回スタディーツアーに参加するのが初めてで、いわきに行くのも初めてでした。

 現在は津波と原発事故の影響で間接的被害を受けた福島市に住んでいます。震災の影響、そして福島県の農産物について放射性物質のモニタリング検査が具体的にどのように行われているかについて学ぶことがとても興味深かったです。   

 ツアーのおかげで私の福島の食の安全性に対する残りの恐怖が消えました。郡山市の近くにある農業総合センターを視察し、県の農産物に含まれる放射性物質のモニタリング検査についての説明を受けました。果物や野菜をすべて一個一個検査するのはもちろん不可能ですが、お米の全量全袋検査を行なっているし、安心できるほど野菜や果物のサンプリング検査を行なっています。日本では食品における放射性物質の基準値はアメリカの基準値よりずっと低いです。アメリカの1kgあたり1200ベクレルに比べて、日本は1kgあたりたったの100ベクレルです。

 しかしツアーの訪問先の説明によると、生産している食べ物は安全であるにも関わらず、「福島」が書いてあるから買うのをためらう人が多いらしいです。訪れたかまぼこ工場では使っている材料は日本産のものじゃないのに(日本における魚の乱獲のせいで材料を米国や東南アジアから輸入しています)工場が福島にあるという理由で商品を買わない人がたくさんいます。

 このツアーのおかげで福島県における農業の多様性に気づきました。一番楽しかったのがトマトとピーマンを栽培しているとまとランドいわきでのトマト狩りでした。好きなだけトマトを食べることができました。新鮮で、温かいトマトより美味しいものはないし、終わった時にはもうお腹がいっぱいでした。

 他にもかまぼこ工場で東京発売に向けて開発しているいろいろな種類のかまぼこを試食できました。後はNPOザ・ピープルが放置された農地などで栽培しているコットン畑でコットン収穫体験をしました。一日やるのは大変だと思いますが、少なくとも学校の職員室にずっといるよりは楽しかったです。

  いわきの企業や美味しい食べ物の他に、いわきに住んでいる方、そしていわきの歴史についても学びました。一番印象に残ったのが津波で直接被害を受けた地域を訪れた時でした。海に近いところは流されたビルの基礎、そして小さな神社以外は何も残されてないです。

 そこから1キロぐらい離れている仮設商店街を訪れる機会があり、あのがれきを見ながら毎日自分の近所や家を復興しようと活動している地元の方々の姿に強く感動しました。

 最後には平安時代の庭園に囲まれている綺麗なお寺を訪れ、美しい秋の紅葉を楽しんで、ツアーの終わりを迎えました。

 いわき、そして福島は震災だけではなく、日本と世界に提供する魅力がたくさんあります。福島の復興のために頑張っている、農業者、慈善家や一般県民を忘れないでほしいです。

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