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07: コートニー・ベン(アメリカ)

 スタディツアーの訪問場所は主に福島の会津方面の柳津町、喜多方市、会津若松市でした。私たちは最初に猪苗代町のJA会津へ行き、猪苗代で育てられたお米の放射能検査の過程について学びました。毎日数千もの米袋(1袋30キロ)が世界的にも素晴らしいテクノロジーを用いて検査されています。米袋にはそれぞれラベルが貼られ、ベルトコンベヤーに載せられます。そして機械がお米の放射能レベルを検査します。もし検査の結果、基準を超えたお米が出た場合は、消費者の安全を保障するため適切な措置がとられます。この地域ではこれまで汚染されたお米は出ていないとのことでした。私が最も驚いたのは、すべての米袋がQRコードをもっており、それを読み取るとそのお米の検査データを見ることができるようになっているということです。またこの検査にかかる費用は政府が負担してくれるため、お米の値段に影響することがないということにも驚きました。
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 私たちの次の訪問場所は柳津西山地熱発電所でした。そして私たちはそこで地熱発電所の出力などについて学びました。日本の地熱発電所の設備容量は世界第8位で、地熱を利用した発電量は日本の総発電量の0.3パーセントとなっています。森林伐採は最小限に留められるため、一般的な発電所とちがって自然環境に対しても優しい発電方法だということに感心しました。またそれが福島県にあるということにも驚きました。地熱発電は福島県に住む人たちに、他の発電所とは違った、別の可能性を与えてくれています。

 発電所を後に、私たちは円蔵寺を訪れ会津の歴史と、赤べこが不運を追い払う象徴となった由来について学びました。お寺が震災の影響を受けず、そして本当に美しい姿を見せていることに感動しました。会津の文化はとても強く、日本人の精神の強さを証明していると思います。私はそのお寺の美しい景色を自分の目で見ることができて本当に嬉しかったです。その夜、私たちは喜多方で農家民泊をしました。彼らもまた素晴らしく強い心を持っている方々でした。私はそれを忘れることはないでしょう。

 翌日私たちは2か所訪問しました。会津の企業のIIEと鶴ヶ城です。IIEは会津木綿を使って手作りの商品を製作している会社です。そしてそれらの商品を作っているのは、震災の影響で会津に避難した人たちでした。そうして得られた収入は家族を支えていくのにも役立っています。この事業は3つの利点があると思います。1つ目は新しい仕事を産み出している点、2つ目は伝統工芸品の再生につながっている点、そして3つ目は福島の前向きな情報を広めることにつながる点です。私はこの事業が福島やそこに住む人々を元気づけていると思います。みなさんもご自身の目で、その製品を見てみてください。それらはとても美しいです。私はこの事業は多くの人々を助け、そして彼らに安定をもたらしてくれると思います。
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 最後の訪問場所は鶴ヶ城でした。それはとても壮大で、福島の長い歴史を強調していました。だからこそ、そのお城は福島の象徴となっているのだと思います。会津の復興のためにたくさんの努力がなされた現在でも、風評被害が観光客の減少に影響を与えているということを知り、悲しくなりました。私は人々が福島に対してもう少し心を開いてくれることを願っています。福島は美しい思い出をつくることができる、素晴らしい場所です。