ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

2015年10月JETスタディツアー参加者レポート11

2015年10月ツアー参加者11名前: マシュー・キセル(アメリカ)

 会津地方のJETスタディツアーを通し、福島の歴史、現状、そして将来について学びました。最初に福島県における食品に含まれる放射性物質検査について学びました。特に福島に住んでいない人にとって興味深い話題だと思うので、もう少し詳しく紹介してみたいと思います。

 福島で生産されているお米が全量全袋検査を受けています。実際に検査を行っている施設を見学しました。各袋にバーコードのシールが貼ってあり、消費者が検査結果をすぐに調べるようになっています。もちろん、基準値を超える袋があれば、適切に処分されます。こういった検査施設は県内に数か所があります。検査の内容より倉庫に保管されているお米の量に驚きました。お米はだいたい1年間(?)保管されており、2年間まで保管されても問題がありません。

 その後、別の施設を訪問し、県による農林水産物のモニタリング検査について学びました。長くなるので省略しますが、結論からいうと現在基準値を超える農林水産物の種類が山菜、野生キノコ、そして魚(野生)しかありません。野生キノコの基準値超過は放射能のホットスポットによるものだと言われています。実際に農家が栽培されているキノコなどの作物は農地の除染のおかげで数字がほとんど出なくなっています。沿岸部で行われている漁はあくまでも試験操業なので、心配する必要がありません。

 他にもツアーの重要なテーマのひとつが福島の将来でした。原子力発電所が重要なエネルギー資源になっていたので、その代わりになる資源を見つけなければいけません。会津電力株式会社の代表から原子力発電所の事故の後に、現地の人が再生可能エネルギー(安全でクリーンなエネルギー)導入をどのように進めているかという説明を受けました。他にも近くにある地熱発電所を訪れました。こういった取組みは福島の将来像を創る重要な部分でもあります。 

 日本の歴史や文化はアメリカより長く続いており、とても深いです。ツアーで大内宿や円蔵寺を訪問し、実際に体験することができました。あかべこ(円蔵寺が造られた際に手伝ってくれた牛)という郷土玩具の絵付けもしました。各訪問先に移動しながら、会津地方の綺麗な景色を通っていきました。山道は車酔いになる人にとってはあまり好ましくないかもしれませんが、とても綺麗な場所がたくさんあります。

 他にも紹介したいのがツアーで頂いた福島の料理です。大内宿でネギそばを食べ、喜多方ラーメンも食べました。ラーメンが私が食べたことがあるものの中で一番美味しかったです。残念ながら、ラーメンのお店の名前を忘れちゃいました。次に会津に行く時にツアーの主催者に聞いてみます。

 ツアーが3連休に開催されましたが、いろいろな場所や体験を楽しむことができました。今思うとツアーの時間がすごく早く過ぎたような気がします。このツアーで福島についていろいろ学びましたが、これからも私の新しい故郷について勉強し続けたいと思っています。
大内宿の風景 

概要のページへ戻る