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2016年10月JETスタディツアー参加者レポート09

名前: ジョージナ・コンプトン国籍: イギリス

 私が福島県のいわき市に住み始めて3か月と少しが経とうとしています。10月末の週末に、私は県の主催するJETスタディツアーに参加しました。福島県はこのようなスタディツアーを年間を通して実施されていますが、その大きな目的は、震災後来県したJETプログラム参加者への教育と、観光者だけでなく福島に住む人々へも福島の魅力を伝えることです。観光業は福島県の最大の産業の一つです。しかし、2011年の後その観光業の勢いは失速してしまいました。福島県は全くの安全だというものの、多くの観光客が不安に思いそこの地域に行くのを控えてしまうのはわかる気もします。

   ツアーの初日は、地場産の新鮮で安くて美味しい農産物を買えるという、有名な直売所へ行くところから始まりました。福島産の全ての食物は放射線検査を受けており、しかもその基準は世界中どこの国よりも厳しいものです。ちゃんと考えられていますよね!安全なだけではありません。福島の果物は、私がこれまで食べたものの中で一番おいしいです。直売所を後にして、私たちは昼食会場へむかいましたが、これは人生でもうこれ以上は考えられないというくらい素晴らしいものでした。「吾妻庵」は山中にある流しそうめんの食事処で、もう信じられないくらいの絶景でした。長テーブルに座り、人工的な小川を流れるそうめんを箸ですくって醤油たれにつけて食べました。流しそうめんと一緒に、焼き魚と野菜のてんぷら、店主の作った豚汁をいただきましたが、どれもみな美味しかったです。
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   昼食後は、「とった分だけ全部食べてもいいよ」というりんご狩りに行きました。りんごは大きくて味もよく、今まで食べた中で一番の美味しさでした。りんごを取る前に、農場の方がすべてのりんごの放射性濃度は確認済みだからと保証してくれました。私自身は特に不安はなかったのですが、ツアー中私たちは常に食の安全に関して何度もお墨付きをもらっていました。
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   県内を車で回っていると、その景色は大変美しいものでした。日本には四季があり、春が一番美しいとよく言われています。しかし、福島の山々をドライブしてみると、私は秋こそ一番美しいと思いました。緑や黄色、赤、オレンジの色の葉はそれぞれ異なる影を落としていて、木々は息をのむほどの美しさでした。
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   次に、私たちは地熱発電所を見るために温泉街へ向かいました。硫黄が水に溶け込み、アクアマリン色になっているのを見るのはとても美しかったです。発電所は再生可能エネルギーを供給するため、自然環境をうまく利用して稼働していました。一般的な地熱発電は地中2~3000メートルまで掘り進めないといけませんが、ここでは環境を考慮して110メートルまでしか掘っていません。発電所と温泉施設は、見事なまでに協力しあっています。発電所見学の後は、東北地方の伝統的なこけし人形の絵付けを体験しました。
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   一日の終わりに、旅館と呼ばれる日本の伝統的なスタイルの温泉付きの宿泊所にたどり着きました。私たちは食べきれないほどの美味しくて伝統的な日本食をいただきました。夕食の後はゆっくり温泉につかり、疲れをいやして眠りにつきました。
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   翌日、私たちは環境創造センターに向かい、そこで震災以降の様子について学びました。2011年以降観光産業は大きな損害を被りましたが、それにどのように対処してきて、今後どのような展望を持っているか知ることができました。

 その後、レストランサララでビュッフェ形式の美味しい昼食をいただきました。そしてあぶくま洞へと向かいました。あぶくま洞を探検した後、私たちはアニメスタジオのガイナックスを訪問しました。このスタジオは、ネットで公開されているものを含む多くの有名なアニメを制作していました。
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 福島には、私がこれまで見たこともないような美しい景色が広がっており、私が食べたこともないような美味しいものもあります。あまりにもやりたいことがありすぎて、残りの人生をここで過ごしたとしても新しい体験をやりつくすという事はないでしょう。観光業の観点から、福島にはたくさんの魅力があります。このスタディツアーで、私は福島でたくさんのすることや、行くべき場所を知るのに、見聞を広めてくれました。そして、福島で暮らすのは、まったく安全なのだと私に確信させてくれました。

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