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2015年06月留学生スタディツアー参加者レポート05

大学名: 日本大学工学部名前: 林 子凱 (リン シカイ)

 スタディツアーの初日、私は郡山駅前で自分と同じく県内で勉学している留学生たちと出会いました。その後、主催者が手配したバスに乗って、福島県農業総合センターに行きました。センターでは、職員たちは私たちに放射性物質の検査について詳しく説明してくれました。説明を聞いて私は思いました。福島県は原発事故で甚大なダメージを受けましたが、事故の収束に向けて県の関係者は取り組んでおり、その姿は実に真剣そのものでした。「民あっての国」の文字通り、日本政府は震災後、復興のために多大な努力を払ってきました。福島県在住のひとりの学生としては、私は実にうれしく思います。

 センターをあとにして、我々は大和川酒造を訪れました。日本酒造りや貯蔵などといった、教科書では触れたことのない知識を勉強することができました。中国語では「古酒は月日が重ねるごとに旨味が増す」という諺があります。それと同じ意味合いで、酒好きにとっては、杜氏の苦労はある意味「旨味」でもあると思います。自国文化の伝承と発展に関しては、日本は本当に鑑と言っても過言ではありません。

 酒造見学の後は、我々は会津電力株式会社の紹介及び取り組みについて説明を受けました。原発事故以降、世間はエネルギーのあり方について見直すようになり、会津電力が推奨する太陽光発電は正に新エネルギーの一種です。誰もが太陽光発電など新エネルギーによって作られた電気を使って、子々孫々に綺麗な環境を残してほしいと願っています。これは日本、そして全世界範囲で考えるべき課題だと思います。我々はエネルギーの需要によって原子力発電を見出しました。しかし、放射能の漏洩によって、我々は原発の環境問題に気づきました。福島第一原発事故は、我々に警鐘を鳴らしてくれました。

 一日目の見学内容を終えて、私たちはいくつかの班に分けられて、会津の農家に泊まることになりました。これは名実ともに「ホームステイ」と呼べるもので、日本人農家の生活に触れることができました。私たちは一緒に農作業を体験したり、一緒に日本料理を作ったりしました。私が泊まった農家のおじいちゃんとおばあちゃんはとても親切な方々で、言葉の支障はあるものの、交流の壁にはなりませんでした。国籍も文化も背景も異なる人達でもこうして共同生活できるものだと、私はあの日、改めて認識するようになりました。

 翌日の午前中、私たちは鶴ケ城を訪れて、古の会津に触れました。鶴ケ城会館では、みんなが赤べこの絵付けに挑戦しました。一人ひとりオリジナリティ溢れる「マイ・赤べこ」をつくり上げました。自由行動の時間では、私は鶴ケ城の天守閣に昇り、風を浴びながら周囲の風景を見渡しました。当時の私は、「美しい」という言葉だけではとても言い表せないほど感動していました。ツアーの最後に、私たちは株式会社IIEを見学しました。震災後、たくさんの人々があらゆる形で復興の後押しをしています。誰もが、震災の復興に自分なりの努力を行っており、尊敬に値します。

 二日間という短い期間でしたが、私はこれまで知らなかった福島のあらゆる情報が分かるようになりました。福島県は実に美しい、元気溢れるところだと再認識しました。福島で暮らしている一人の留学生として、自分は実に幸せです。

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