水素エネルギーの普及拡大に係る取組等
1 水素エネルギーの普及拡大に係る福島県の取組等
福島県では「水素社会の実現」に向けて、各種取組を推進しています。
福島県水素モビリティ・ステーション検討ワーキンググループ
令和6年度に開催した福島県水素モビリティ・ステーション検討ワーキンググループにおいて、燃料電池トラック普及・水素ステーション整備方針を策定しました。
燃料電池トラック普及・水素ステーション整備方針 [PDFファイル/4.44MB]
連携協定等
(1)国・他自治体との取組
- 東京都と水素社会の実現に向けた連携協定を締結【福島県・東京都】(令和7年2月17日)
(2)民間事業者等との取組
- 福島での未来のまちづくりに向けた水素の社会実装を開始【福島県・トヨタ自動車株式会社】(令和4年7月19日)
- 福島県での水素を活用した新たな未来のまちづくりに向けた検討を開始しました。【福島県・トヨタ自動車株式会社】(令和3年6月4日)
2 水素の利活用や導入拡大に取り組む事業者等の事例紹介コーナー
(1)水素ステーションの整備・運営に取り組む事業者の皆さん
| 事業者・団体名 | この人にフォーカス! | 現場の状況 | 取組案内・水素にかける思い |
|---|---|---|---|
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根本通商 株式会社 |
カーライフ新エネルギー部係長 丹野 浩彰 さん |
水素ステーションの自主保全化に向けて設備のメンテナンス作業を行う様子 |
民間中小企業による全国初の商用定置式水素ステーション いわき鹿島水素ステーションは2019年3月5日に開業し数々の経験をしてまいりました。緊急な故障が発生した際、修理業者様は遠方から来店されるため復旧までに日数がかかってしまうことが最大の課題となっておりました。 応急処置だけでも自分たちで出来ないだろうかと考え、自主保全のお話があり即断し研修を受けました。設備のメンテナンスを自主保全することにより、スタッフの意識も高まり日常業務にも大きな影響を与えています。 (根本通商株式会社 HP:https://nemoto-group.co.jp) |
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株式会社 伊達重機 |
代表取締役 前司 昭博 さん |
浪江水素ステーション及びFCV |
なみえ水素タウン構想に賛同し、定置式水素ステーション設置・FCV50台レンタル 当社は、なみえ水素タウン構想に賛同し、浪江町に定置式水素ステーションを2022年に設置しました。需要を増やすために並行してFCVを50台購入し、地域の皆様にご利用頂いております。地産地消モデルとして、浪江町に設置されているFH2R(※)からグリーン水素を調達し、水素ステーションでFCVへ供給しております。 また、FCVを地域イベント等で展示や試乗、電源供給から水素への理解を深める機会を提供しています。今後も多くの皆様と連携しながら水素ステーションの新たな可能性を見出し、水素社会実現に貢献してまいります。 ※ 福島水素エネルギー研究フィールド(Fukushima Hydrogen Energy Research Field (FH2R)) (株式会社伊達重機 HP:https://datejuki.jp) |
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日本エア・リキード |
ラージインダストリー・水素エネルギー事業本部 水素エネルギー事業開発部 部長 島田 和明 さん |
本宮インターチェンジ水素ステーション開所式の様子 |
日本初!24時間365日営業の商用車対応水素ステーション 弊社エア・リキードが運営する「本宮インターチェンジ水素ステーション」は、東北道本宮ICに隣接する物流の要衝に位置した大型トラック等の商用車対応の水素ステーションです。 当施設は主要設備を2系統化し、一般的には休業を要する定期点検時でも供給を継続できる体制を確立しています。この万全の備えにより、24時間365日営業を可能にし、開所以来の安定稼働を実現しています。「物流を止めない」確かな信頼性と利便性で、福島県が推進する水素モビリティ社会の発展に貢献してまいります。 (日本エア・リキード合同会社 HP:https://jp.airliquide.com) |
(2)水素エネルギーの普及拡大に取り組む事業者の皆さん
| 事業者・団体名 | この人にフォーカス! | 現場の状況 | 取組案内・水素にかける思い |
|---|---|---|---|
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住友ゴム工業 株式会社 |
環境管理課 若松 駿一 さん |
熱源を供給する水素ボイラー(手前)と水電解による水素発生装置(奥) |
エネルギーの地産地消とタイヤ製造の脱炭素に挑戦! 住友ゴムは2050年のカーボンニュートラル達成に向けて取組を進めています。その一環が水素エネルギーによるタイヤ製造の脱炭素化です。住友ゴムではエネルギーの地産地消をコンセプトにしており、当社の白河工場では白河市の水から水素を製造し、エネルギーとして利用しています。 当社のブランドであるDUNLOPは世界初の空気入りタイヤを実用化し、脱炭素でもパイオニアとして取組を進めております。これからもよりクリーンなエネルギーで製造した福島県産タイヤをお客さまにお届けしてまいります。 (住友ゴム工業株式会社 HP:https://www.srigroup.co.jp) |
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ヒメジ理化 株式会社 |
事業プロジェクト推進部 執行役員 佐藤 善和 さん |
水素バーナーを用いて石英ガラス管を加工している様子 |
石英ガラス産業にグリーン水素を導入、水素の地産地消事業を推進! 当社は、半導体用石英ガラス製品の製造技術を基盤に、脱炭素社会実現に向けてグリーン水素の製造と産業利用事業を推進しています。 福島の地下水と再エネ電力で水素を生成し、これを製造工程で利用することでCO2排出量を削減します。さらに水素トラックを導入して物流面でも脱炭素化を進めています。 本取組は、地域の再エネ由来水素を産業に還流させる地産地消モデルの確立を目指すものです。エネルギー、産業、物流を緊密に連携することで、Scope 1, 2, 3(※)を網羅するCO2排出量ゼロに挑戦し、福島の新たな水素エコシステムの創造を目指して推進してまいります。 ※ 温室効果ガス(GHG)の排出量をその排出源によって分類する区分 (ヒメジ理化株式会社 HP:https://www.himejirika.co.jp) |
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トヨタ自動車 株式会社 |
CJP企画部 水素普及推進室 櫻庭 大樹 さん |
実物の燃料電池を掲示しながらFCVの仕組みを説明している様子 |
福島の子供たちを”水素ネイティブ”に! 当社は燃料電池自動車(FCEV)の開発・販売をはじめとして、水素社会の実現に向けた様々な活動に取り組んでおります。 (トヨタ自動車株式会社 HP:https://global.toyota/jp/sustainability/sdgs/?padid=ag478_from_header_menu) |
(3)水素モビリティの運用に取り組む事業者の皆さん
| 事業者・団体名 | この人にフォーカス! | 現場の状況 | 取組案内・水素にかける思い |
|---|---|---|---|
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郡山物流 有限会社 |
代表取締役 森山 記志生 さん |
配送に使用しているFC小型トラック |
福島県で初めて水素トラックを導入し、環境にやさしい輸送へ挑戦中! 荷主企業様、元請け企業様のご理解ご協力をいただきながら、CO2削減を見据え、水素エネルギー活用を進めております。 物流施設を拠点に1日あたり2店を結び、この水素トラックを活用して生鮮食品などの配送を行い、次世代の物流を目指します。 (郡山物流有限会社 HP:https://koriyama-b.net) |
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スターゼン 株式会社 |
郡山営業センター 廣岡 聖也 さん |
活用しているFC小型トラック(冷蔵冷凍車) |
食肉業界で初めて水素トラックを導入 当社は水素エネルギーを次世代の物流を支える重要な基盤と捉え、郡山市内の配送業務に燃料電池トラックを導入いたしました。走行時にCO₂を排出しない環境性能に加え、静粛性や滑らかな加速による安全性向上も現場で高く評価されています。 地域の皆さまからは珍しさや静かさへの関心が寄せられており、水素社会への理解促進に寄与していると感じております。当社は今後も水素エネルギーの普及と環境配慮型物流の実現に積極的に取り組んでまいります。 (スターゼン株式会社 HP:https://www.starzen.co.jp) |
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イワタニ東北 株式会社 |
ホームエネルギー東北株式会社 |
LPガス容器や産業ガス容器の配送をしているFCEV車 |
地域社会のインフラ事業であるLPガス配送を水素で! 水素のある暮らしで未来のまちづくりに貢献します。 次世代に引き継ぐ持続可能な社会の構築に向けた取り組みとカーボンニュートラルの実現に向けたチャレンジを、商用であるLPガス配送、産業用ガス配送で実証しています。 (イワタニ東北株式会社 HP:https://www.iwatani-tohoku.co.jp) |
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鮫川運送 株式会社 |
福島営業所 雅楽川 淳 さん |
コンビニ食品を店舗へ納品する様子 |
環境負荷軽減へ! 走行中にCO2を排出しません。排出するのは水蒸気のみで大気汚染対策や地球温暖化対策に貢献しています。 環境性能と商用車としての実用性を兼ね備えた新たな物流の実現へ向けてお客様、パートナー、社会へのニーズに応えていきます。 (鮫川運送株式会社 HP:http://www.samegawa.com) |
| 事業者・団体名 | この人にフォーカス! | 現場の状況 | 取組案内・水素にかける思い |
|---|---|---|---|
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株式会社 エナジア |
代表取締役 白石 昇央 さん |
環境学習実施(FCEV営業バンからV2Xシステムを通じて建物への給電を説明している様子) |
世界初のFC営業車両を導入し、V2Xと合わせて広域防災連携を構築中 当社は、トヨタ自動車とのNEDO事業を通じて、世界初となるFC営業車両を導入し、地域の脱炭素化を推進。商用FCEVが持つ電源ポテンシャルに着目し、V2X(車両から施設への給電)システムを組み合わせることで、災害時のBCP強化を図っています。 「移動体電源®」としてのFCEVは、外出先での電源確保や移動店舗など、新たなエネルギー活用の価値を創出する鍵です。これを起点に、水素社会の普及と、更にはEVやPHEVなどの電動車両と広く連携することで、広域防災連携モデルの構築に貢献してまいります。 (株式会社エナジア HP:https://enagia.co.jp) |
| 事業者・団体名 | この人にフォーカス! | 現場の状況 | 取組案内・水素にかける思い |
|---|---|---|---|
| 浪江町 |
浪江町 産業振興課新エネルギー推進係 藤田・渡邉 さん |
地元小中学生の登下校に使用しているFCスクールバス |
なみえ水素タウン構想の一環で、FCスクールバスを導入! 2023年4月に浪江町の小中学校にFCスクールバスを導入し、こどもたちの送迎に毎日使用し、FCEVの特性を活かして移動教室を実施しているほか、有事の際には災害本部拠点として給電等を実施し活用しております。 浪江町では「浪江町水素関連事業社等連絡会」を通じて、これまでに水素に係る新規案件組成や事業者間マッチングが実現しており、実証に関する委託・補助メニューやスタートアップ支援は手厚く豊富であることが特徴です。浪江町には「水素」に関する実証や事業など浪江町には水素社会実現のためのチャレンジできる要素が充実しております! (浪江町 HP:https://www.town.namie.fukushima.jp) |
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新常磐交通 株式会社 |
自動車部 営業課 次長 鈴木 将一 さん |
県内で最初に導入し、いわき駅~鹿島~小名浜間で運行しているFCバス |
県内で最初に燃料電池バスを導入し、次世代型の路線バスとして運行 当社は、環境にやさしい次世代エネルギーとして期待される水素の可能性に着目し、燃料電池バスの導入を進めております。走行時にCO2を排出しない特長を活かし、温暖化対策等の環境問題に取り組んでいます。 これからも水素とともに未来へ走るバス会社として、地域の皆様に寄り添った公共交通の発展を目指しております。 (新常磐交通株式会社 HP:https://www.joko.co.jp) |

















