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梅毒について

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年1月4日更新

梅毒(ばいどく)の感染者が増えています。

 ・梅毒は主に性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。
 ・多数の相手と性的接触を持つと感染する(または感染させる)リスクが高まります。
 ・コンドームの適切な使用により感染リスクを減らすことができます。
 ・梅毒は、早期に発見することで、適切な治療により治癒が可能です。
 ・症状があるときや、不安な時は、早めに近くの医療機関や保健所で検査を受けましょう。

     厚生労働省(オレンジ) みどり

診断方法

 一般的には、医師による診察と、血液検査により、梅毒にかかっているかどうかが判断されます。
 ほとんどの医療機関で血液検査が可能です。また、病変から検体を採取して顕微鏡で観察する検査やPCR検査が行われることもあります。

 すでに症状がある場合には、早めに近くの医療機関に相談・受診しましょう。

 「症状はないけど、なんとなく気になる」「もしかして・・・」と思ったら、保健所に相談しましょう。
 県内の保健所では、HIV抗体検査と一緒に梅毒検査を受けることができます。
 検査の日時は「HIV・エイズや梅毒に関する相談・検査について」から確認してください。
 ※保健所では診断・治療薬の処方は行っておりません。
  すでに症状がある方は、医療機関への受診をおすすめします。

治療

 ペニシリン系の抗生物質の飲み薬や筋肉注射で治療します。治療期間は病状などを考慮して医師が判断します。医師の許可を得るまでは、症状が良くなっても、自己判断で治療を中断しないようにしましょう。

 また、治療が終了したとしても、適切な対策が取られていなければ再び梅毒に感染します。感染の可能性がある周囲の方(パートナー等)も検査を受け、必要に応じて治療を受けることが重要です。

感染経路

 主に、粘膜や皮膚が、梅毒の病変部位と直接接触することで感染します。具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等です。

 また、梅毒に感染している妊婦から胎児に感染することもあります。

予防方法

 粘膜や皮膚が梅毒の病変部位と直接接触しないように、また病変の存在に気づかない場合もあることから、性交渉の際はコンドームを適切に使用しましょう。ただし、コンドームにが覆わない部分から感染する可能性もあるため、コンドームで100%予防できると過信はしないようにしましょう。

梅毒の症状

 I期:感染後約3週間

 感染が起きた部位(主に性器、口唇、肛門など)に、できもの、しこり、ただれができることがあります。また、脚の付け根の部分が腫れることもあります。
 しかし、痛みがないことも多く、治療をしなくてもやがて自然に回復しますが、病原体は体に残っているため他の人に感染させてしまいます。

唇の症状写真喉の症状写真
(写真提供:一般社団法人日本性感染症学会)

 II期:感染後数か月

 治療をしないで3か月以上を経過すると、病原体が血液によって全身に運ばれ、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹(バラ疹)が出るなど、様々な皮膚の症状が出ることがあります。
それらは治療をしなくても数週間以内に消え、また、再発を繰り返すこともあります。
 この皮膚の症状は、アレルギーや風しん、麻しんなど他の感染症に間違えられることもあります。この時期に適切な治療を受けられなかった場合、数年後にいろいろな臓器の障害につながることがあります。
腹部の症状写真手のひらの症状写真
(写真提供:一般社団法人日本性感染症学会)

 晩期顕性梅毒(感染後数年から数十年)

 感染後、数年を経過すると、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生することがあります。また、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死に至ることがあります。
 また、妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産や早産、生まれてくるこどもの神経や脳などに異常をきたすことがあります(先天梅毒)。

 

関連リンク

梅毒ってなに?(外部リンク)
これって性感染症?(外部リンク)
厚生労働省ホームページ
日本の梅毒症例の動向について(国立感染研ホームページ)