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自殺で残された家族と友人のケアとサポートの手引き(7)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
目次(6)(7)(8)

自殺遺族の長期的なニーズ

ほとんどの遺族にとって、ニーズはとても単純なものです。悲嘆について正しい方法とか間違った方法というものはありません。本当に大切な唯一のガイドラインは、悲嘆の反応によって、あなた自身、他人、あなたを取り巻く環境が傷付けられないようにするということです。

安全な人が近くにいることが必要でしょう。あなたが話すことができたり、穏やかにしていてくれる人、あなたが話したいと思うだけあなたの話しや苦しみに耳を傾けてくれる人です。

苦痛から気持ちをそらしたいと思うこともあるでしょう。あなたを支援する人にとって、いつあなたの苦痛をそらせばいいかということはなかなかわからないものであり、注意深さと自覚と自分の対処スタイルについての知識が必要です。

友人の能力や気持ちを超えた助けが必要なときは、自殺サポートグループや技術を持った遺族カウンセラーを探すことが必要となるでしょう。このハンドブックの末尾に社会資源のリストをあげておきました(訳注:日本語訳には添付していません)。

あなたは、最初から、愛情や友情だけでは不十分であることを知るでしょう。例えば、今までうつ病にかかったり他の精神疾患と診断された場合、アルコールや気分に作用する他の薬の依存している(あるいはしていた)場合、専門家の助けが必要となる合併症にかかるおそれがあります。

あなたの悲嘆の原因となった自殺があなたの子どもの自殺であった場合、
あるいは自殺が全く予想外であった場合(そういうことが多いものです)、
あるいは自殺を防ぐことができた、ないし防ぐべきだったと感じる場合、
あるいは自殺が、ちょうどあなたの人生が危機に瀕していて気力が枯渇しているときに生じた場合、
あるいは故人の遺体を発見した場合、
こういった場合は、地域かあるいは他の場所にある多くの社会資源に、チームワークを組んで支援してもらう必要があるでしょう。親戚や友人がこうした社会資源の利用を手伝ってくれて、支援を補ってくれるかもしれません。

一人であれ他の人とともにであれ、たくさんの疑問をいだき、なんとか自分の経験と反応を理解しようとすることでしょう。いくつかの疑問についてはこの小冊子で答えられているでしょうし、周りの人に答えてもらうことが必要なものもあるでしょう。また、自殺の悲嘆を経験した人のために書かれた本の中に答えが見つかることもあるでしょう。疑問の中には解決に時間がかかるものがあるでしょうが、出来合いの答えがなくとも、最終的には折り合いがつくものです。