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感染症流行予測調査

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年8月10日更新

調査目的

予防接種の効果的な運用と、長期的・総合的に感染症の流行を予測することを目的とし、
厚生労働省が主体となって、国立感染症研究所と都道府県の衛生研究所等が協力して実施している事業です。

病原体に対する社会集団の免疫保有状況を確認する「感受性調査」と、病原体の潜伏状況を調査する「感染源調査」を実施しています。
全国の調査結果や実施要領は国立感染症研究所のホームページで確認することができます。
また、福島県の調査結果は、「福島県衛生研究所年報」に掲載しています。

感受性調査

インフルエンザ感受性調査

インフルエンザは毎年冬季に流行する高熱や筋肉痛など全身症状を伴う急性の呼吸器感染症です。
健常者の血清についてインフルエンザワクチンに対する抗体価を測定し、免疫の獲得状況を調査しており、
得られた結果は次シーズンのインフルエンザワクチン株の選定や、流行期の注意喚起に利用されます。

麻しん感受性調査

麻しんは発疹、発熱を伴う非常に感染性が強い感染症です。
健常者の血清について麻しん(はしか)ウイルスに対する抗体価を測定し、免疫の獲得状況を調査しています。
2015年3月、世界保健機関(WHO)より、日本は麻しんが排除された状態であると認定されました。
しかし、世界各地ではまだまだ麻しんが流行している国もあることから、排除状態であっても日本へ麻しんが流入する可能性があります。
排除された状態の日本において麻しんの流行を予防するためには、95%以上の人が免疫を保有している必要があります。

感染源調査

ポリオ感染源調査

ポリオウイルスは、主に小児麻痺を引き起こす病原体として知られています。
ポリオウイルスに感染すると、ウイルスが糞便中に長期間にわたり排出され、下水道に流れ込みます。
下水処理場へ流入する下水を採取し調査することで、地域に侵淫しているポリオウイルスの効率的な監視を行っています。
我が国のポリオウイルスワクチンは、2012年に生ワクチンから不活化ワクチンに移行しているため生きたポリオウイルスは国内に存在しません。
世界的には、生ワクチンを使用している国やワクチン由来ではない野生株が今もあるため、ポリオウイルスを撲滅できていません。
今後、国内にポリオウイルスが侵入する可能性として、海外で感染した人からの持ち込み例が考えられます。

日本脳炎感染源調査

日本脳炎は日本脳炎ウイルスによって引き起こされる急性脳炎疾患です。
蚊の主な活動時期である夏季において、県内で飼育されたブタ血清中の日本脳炎ウイルスの抗体価を測定し、ウイルスの蔓延状況を調査しています。
日本脳炎ウイルスは、ブタ‐蚊‐ブタの間でウイルスが伝わり、ウイルスを持っているブタを吸血した蚊にヒトが刺されると感染します。
ヒトからヒトに感染することはありません。