栄養ひと口メモ
栄養ひと口メモ2012年4月18日 Vol.1 「適正体重の維持に努めよう!」 わが国では今日、子どもから成人まで肥満の増加が著しく、これに伴う生活習慣病の増加が深刻化しています。その反面、20歳代女性では「やせ」の増加が目立っています。過度のダイエットは貧血や骨租鬆症の原因となるほか、最近の研究では、肥満と同様、やせも疾病リスクの上昇をまねくことがわかってきました。
自分の適正体重を知り、体重コントロールをしましょう。 適正体重とは? BMI(体格指数)と健康状態の関係を調べると、男性ではBMI22.2、女性ではBMI21.9のときに有病指数が最も低くなることが知られています。これをもとに、男女ともにBMI22を適正体重の標準とし、18.5<BMI<25の範囲を適正体重としています。
BMIを22とすると・・・
肥満とやせのチェックポイント ●疾病リスクチェック 肥満 適正体重の標準(BMI22)に比べ、BMIが25になると高血圧・脂質異常症のリスクが2倍に、27になると糖尿病のリスクも2倍に上昇します。 やせ BMIと骨密度の関係をみると、やせの人ほど骨密度が低く骨租鬆症を発症しやすい傾向がみられます。また、BMIと死亡リスクの関係はU字型を描き、中年以降は肥満だけでなくやせも死亡リスクを高めることが示されています。 ●体型チェック 肥満 BMIが同じでも、おなかの出た上半身肥満(内臓脂肪型肥満)は、下半身肥満(皮下脂肪型肥満)にくらべ心臓病のリスクなどが高まります。へその高さでウエストをはかりサイズを確認しましょう。 やせ 10~20歳代のやせの女性は過半数が自分はやせとは考えず、誤った自己評価が適正体重の維持を妨げています。BMIで自分の体型を確認しましょう。 ●食習慣チェック 肥満 朝食めきが習慣化している人には、1日の食事量の多くを夕食以降の時間にまとめ食いをする、肥満につながりやすい食生活の傾向がみられます。朝食をしっかりとり、まとめ食いをやめましょう。ウエストをはかりサイズを確認しましょう。 やせ 過度のダイエット志向は、鉄・カルシウムなどのミネラルやビタミンの不足につながります。顔色がさえない、疲れやすい、息切れがするなどの症状は、鉄欠乏性貧血の疑いが濃厚です。食品群の偏りをなくし、微量栄養素のバランスをとり戻しましょう。 大切なのは適正体重の維持です。 <連絡先>南会津病院〒967-0006 福島県 南会津郡南会津町永田字風下14-1 電話:0241-62-7111 Fax:0241-62-0200 minamiaidu.byouin@pref.fukushima.jp |