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(10)唯一交渉団体約款と別組合との団体交渉

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年2月24日更新
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(平成24年12月6日現在)

唯一交渉団体約款と別組合との団体交渉  ~使用者からの質問

質問

 当社には、A労働組合と、A労働組合から分裂し、最近結成されたB労働組合があります。A労働組合と締結した労働協約には唯一交渉団体約款があり、その遵守をA労働組合から強く求められています。
 先日、B労働組合から団体交渉の申入れがありましたが、唯一交渉団体約款があるので団体交渉には応じられない旨を話したところ、団体交渉拒否であり、不当労働行為であると言われました。
 A労働組合との労働協約にある「唯一交渉団体約款」を理由に、B労働組合との団体交渉は拒否することはできるのでしょうか。

答え

 唯一交渉団体約款があるからといっても、そのような約款は法律的には無効であるとされています。約款があることは団体交渉拒否の正当な理由にはなりませんので、B組合との団体交渉にも誠実に応じるべきです。

解説

1 唯一交渉団体約款
 労働協約の中で、「会社はこの労働組合を会社内における唯一の交渉団体と認め、この労働組合以外のいかなる団体とも団体交渉を行わない」と規定することがあります。このような取決めを「唯一交渉団体約款」または「唯一交渉団体条項」といいます。
 このような約款の締結は、使用者側としては上部団体や他の労働組合との団体交渉を避けることを、労働組合側としては第二組合ができないようにけん制し会社における独占的な地位を占めることを意図して行われているようです。

2 唯一交渉団体約款の効力

 このような約款は、会社と団体交渉できる労働組合が1つしか存在しない場合は、使用者と労働組合との間の現状を確認する程度の意味はもちますが、第二組合ができた場合、この約款を理由として第二組合との団体交渉を拒否することは、憲法第28条で保障されている団体交渉権を否定することになりますので無効であるとされています。(労働省(現厚生労働省)の指導通ちょうでも、唯一交渉団体約款は、他の労働組合とは団体交渉をしないという意味ならば、労働組合法第7条2号に違反することを約束することになるので、現行法の下では無効の規定であるとされています(昭和25年5月13日労発第157号)。)
 労働組合法第7条2号によれば、使用者は正当な理由があれば、団体交渉を拒むことができるのですが、理由となる唯一交渉団体約款自体が無効とされていますので、当該約款があることは団体交渉拒否の正当な理由にはなりません。

判例

○ 住友海上火災事件(東京地裁決定昭和43.8.29労民集19巻4号1082頁)
○ 三田運送事件(中労委昭和56.11.18命令集70集737頁)

 

 

 

 

 

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