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(3)労働協約と平和義務

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年2月24日更新
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(平成24年12月19日現在)

労働協約と平和義務  ~使用者からの質問

質問

 賃金について1年間の有効期間を定めて労働協約を締結しています。  
 労働組合から賃上げに関して団体交渉の申し入れがありましたが、労働協約の有効期間中なので団体交渉には応じられないと回答したところ、これを不服とした労働組合がストライキを実施しました。  
 このようなストライキは許されるのでしょうか。また、労働協約の有効期間中であっても団体交渉には応じなければならないのでしょうか。

答え

 労働協約を締結した当事者は、その労働協約の有効期間中その労働協約の中に定められた事項の改廃を目的とした争議行為を行わない義務を負っています。この義務を「平和義務」といい、労働協約の有効期間中に、その協約に定められた事項の改廃に関する団体交渉を求められても、これに応じる義務を負うものでないとされています。
 なお、この義務に違反した争議行為で損害が発生した場合は、労働組合に損害の賠償を請求することができます。

解説

1 平和義務(1)平和義務の意義  
 平和義務は、労働協約が労使間の平和協定としての意義を持つことや、契約における信義則上も一定事項に合意した以上、その有効期間中はその内容を尊重するのが当然の義務であると考えられていることから、労働協約に明示されていなくても当然に生じる義務と解されています。
  ただし、労働協約の有効期間中であっても、次期の労働協約の交渉期間に入った場合には、次期の労働協約の内容に関して争議行為をすることはこの義務に違反するものではないと考えられています。
(2)平和義務違反の争議行為と損害賠償  
 平和義務に違反する行為によって損害が発生した場合は、相手方に損害賠償を請求することができます。請求できる損害賠償の範囲について、通説では、平和義務違反の行為によって引き起こされた全損害(行為と損害の間に相当因果関係があること)と考えられています。

2 有効期間中の労働協約を改廃するための団体交渉に応じなければならないか

 一般的に、使用者が正当な理由なく団体交渉に応じないことは労働組合法第7条第2号で禁止されています。 
 しかし、労働協約の有効期間中は、労働協約の中で定められた事項に対応する範囲においては、原則として、相手方からの団体交渉に応じる義務はありません。判例では、平和義務の趣旨が、労働協約の有効期間中は労働協約に定められた事項をむし返すことを禁止していると考えて、使用者が団体交渉の要求を拒否しても不当労働行為に当たらないと判断した事例があります。

判例

○ ネッスル日本事件(神戸地裁判決昭和58.3.15労民集34巻2号60頁)

 

 

 

 

 

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