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(5)権限のない組合代表者が締結した労働協約

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年2月24日更新
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(平成24年12月19日現在)

権限のない組合代表者が締結した労働協約
  ~労働者からの質問

質問

 私が加入している労働組合(法人)では、労働協約の締結は、組合総会の議決による委任を受けた組合代表者が行うことになっているのですが、執行委員長がこの委任を受けることなく、使用者と労働協約を締結してしまいました。
 この労働協約に基づいて使用者が賃金を減額したため、組合としては、当該労働協約は権限を持たない執行委員長が締結したものなので無効であると使用者に伝えたのですが、使用者は労働協約の締結当時そのようなことは知らなかったとし、労働組合法第12条の3(代表者の代表権の制限)により当該労働協約は有効であると主張して譲りません。当該労働協約は本当に有効なのでしょうか。

答え

 労働協約の締結権限を持たない組合代表者が労働協約を締結した場合は、労働組合法第12条の3は適用されないとする裁判例があり、この考えに基づけば、当該労働協約は無効であると考えられます。

解説

 労働組合法第12条では、法人である労働組合には1人又は数人の代表者を置くこと、同2号では、代表者は、労働組合のすべての事務について、法人である労働組合を代表すると規定されています。また、労働組合法第6条では、組合の代表者が当然に使用者と交渉する権限を有すると規定されています。
 そうすると、団体交渉の成果としての協約締結権限も当然に有しているように思えますが、しかし、団体交渉を行うことと労働協約を締結することは質的に全く異なり、労働協約締結は労働者に大きな影響を与えることから、判例では、代表者といえども規約による授権または一定の内部手続きを経てはじめて協約締結権限を有すると解すべきであって、必要な手続きがなされていない場合には、代表者には集団的な授権が存在しないため、代表者の協約締結権限は認められず、協約が形式上締結されたとしても無効であると判断されています。
 使用者が労働組合法第12条の3により労働協約の有効性を訴えているとのことですが、この規定は、取引の安全の見地から善意の取引相手を保護することにあるので、使用者以外の第三者との取引関係に限って準用されるべきで、労働組合の団体交渉、争議行為等の事実行為や、労働協約を締結する法律行為には準用すべきではないと解されています。

判例

○ 大阪白急タクシー事件(大阪地裁判決昭和56.2.16労判360号56頁)

 

 

 

 

 

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