ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 分類でさがす > 県政情報 > 広報・広聴 > 県政広報 > 県議会定例会(平成27年9月)

県議会定例会(平成27年9月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年9月10日更新

平成27年9月福島県議会定例会知事説明要旨(平成27年9月10日)

 9月県議会定例会が開催されるに当たり、当面する重要な議案を提出いたしました。
 以下、そのあらましについて御説明いたしますが、それに先立ち、昨日からの大雨について申し上げます。
 大雨・洪水や土砂災害の危険が現在も続いており、予断を許さない状況であるほか、交通網の寸断等により日常生活に多大な影響が生じていることから、先ほど災害対策本部員会議を開催いたしました。県といたしましては、市町村等との連携を密にし、災害対応、復旧に万全を期してまいります。
 それでは、当面の諸課題について所信の一端を述べさせていただきます。

東日本大震災からの復旧・復興について

 はじめに、東日本大震災からの復旧・復興について申し上げます。
 震災から明日で4年半を迎えますが、いまだ多くの県民が避難生活を送られ、各方面で風評の影響が根強く残るなど、依然として厳しい状況が続いております。
 そのような中、天皇皇后両陛下には震災後4度目の御来県を賜り、他の皇族の方々も足をお運びいただくなど、本県への温かなお心遣いは、震災から立ち上がろうとする全ての県民にとっての何よりの励みであります。また、ふくしまDCの効果で期間中の観光客数が震災後最も多くなるといった明るい動きに加え、福島県の中学生・高校生や本県ゆかりの選手が、国内外のスポーツ大会で輝かしい結果を残し県民に勇気と感動を与えてくれるなど、うれしいニュースも続いております。
 さらに、今月5日に楢葉町で、全町民が避難を余儀なくされた自治体で初めて、避難指示の解除の日を迎えたことは、本格復興に向けた新たな段階への道を拓くものであり、大きな意義があります。その道筋を確かなものとするためには、今後帰還する住民が安心して生活できる環境の整備、産業基盤の再生を含めた避難地域の将来像の具現化が必要であり、そのための財源措置が極めて重要となってまいります。
 7月に有識者検討会で取りまとめられた福島12市町村の将来像の提言においては、「この地域を復興・再生させることは国の責務」であることが明記されるとともに、復興大臣からは、財源も含めしっかり対応する旨の発言をいただきました。
 また、先月8日に開催された福島復興再生協議会では、避難地域の復興加速化、イノベーション・コースト構想の早期具体化、企業立地補助金の本県全域を対象とした制度継続、復興特区法に基づく課税の特例措置の延長など、特に緊急性が高い8つの項目を国に強く要請し、その結果、来年度予算の概算要求において本県の要請内容をしっかりと踏まえた対応をいただきました。
 福島の復興なくして日本の再生はありません。未曽有の複合災害からの福島復興は、国の威信を掛けて成し遂げるべき一大プロジェクトとも言えます。
 復興・創生期間の5年間のスタートに当たる来年度の政府予算に向け、復興に必要な財源の確保、税制改正、制度の改善が確実になされるよう、引き続き、全庁一丸となって取り組んでまいります。そして、5年後の東京オリンピック・パラリンピックにおいて、復興に向け着実に歩みを進める福島の姿を全世界に示せるよう、山積する一つ一つの課題に全身全霊を傾けてまいります。

 「避難地域の復興再生」につきましては、6月に福島復興指針が改定され、帰還困難区域を除く避難指示区域を平成29年3月までに解除できるよう除染や復旧・復興の加速に取り組むことが、政府方針として示されました。
 そこで何よりも大切なのは、今後一年半の間の取組であります。住民の方が安心して暮らすことができる環境を整え、一人でも多くの方がふるさとに帰りたいという思いを叶えられるよう、明日着工するふたば復興診療所を始めとした生活インフラや関連サービスの整備、避難地域の復興の足掛かりとなる復興拠点づくりへの支援等を、国や市町村と一体となって全力で行ってまいります。
 県内外の避難者の皆様には、生活支援相談員や復興支援員の配置、専用ダイヤルの設置等によるきめ細かな相談体制を提供するほか、避難指示区域以外からの避難者に対しては、帰還や生活再建につなげていくための新たな支援策を実施してまいります。また、一日も早く安定した居住環境を提供できるよう、復興公営住宅の整備期間の短縮化を図ってまいります。さらに、先月設置された官民合同チームにより、事業者・農業者の事業や生業再建に向けて、一人ひとりに寄り添った支援を全力で進めてまいります。
 避難地域が震災以前より発展してこそ、初めて真の復興が果たされます。避難地域の復興を地域創生のモデルとしながら、福島県全体の復興再生につなげてまいります。

 「風評・風化対策」につきましては、初の海外訪問としてスイス・イギリス両国を訪れ、在ジュネーブ国際機関の日本政府代表部や、研究者を多数輩出しているロンドンの名門大学・UCL、イギリス国会議事堂において、本県の光と影の現状を率直に伝え、理解をいただきました。UCLとの間には、国際交流や情報発信等の協力に関する覚書も締結いたしました。そうした成果を織り込みつつ、風評・風化対策に関する強化戦略を今般取りまとめたところであります。
 この新しい戦略により、風評等の根本原因である「放射線への不安」を解消する取組を土台に、福島県の現状と魅力の国内外への効果的な発信、そして「共感と応援の輪」の拡大を図りながら、様々な主体との連携の下、農林水産物を始めとした県産品の販路回復や開拓、観光誘客の促進、教育旅行の回復へ向けた取組を一層推進してまいります。
 また、7月から販売促進活動を展開し関係者の好評を得ている桃や夏秋野菜、海外の品評会において世界一に輝いた日本酒など、県産品の品質の高さは折り紙付きであります。そうした福島の宝を自信を持って売り出していこう、福島の力や頑張っている人の姿、誇りを伝えていこう、そのような思いを込め、「ふくしまプライド。」を前面に打ち出した新たなコマーシャルの放送を開始いたしました。
 この言葉とともに、これまで受けた多くの支援に感謝し、しっかりと応えていく「福島の思い」を発信してまいります。

 「環境回復」につきましては、県民が安心して暮らせる環境を取り戻し、避難地域への帰還促進、風評払拭を図る上でも、除染が迅速・着実に進むよう、引き続き取り組んでまいります。
 中間貯蔵施設については、地権者への説明が円滑に進むよう7月から大熊・双葉両町に職員を駐在させ、地権者の意見集約や町と連携した国との調整などに取り組むとともに、パイロット輸送を安全・確実に進めるため、広域自治体として国・市町村を始め関係機関との協議・調整を積極的に行っているところであります。
 既存管理型処分場の活用については、国が提示した考え方に対する住民説明会等での意見を踏まえ、県、富岡・楢葉両町から国に対して、安全・安心の確保と地域振興策の具体化についての対応策を示すよう申し入れたところであり、引き続き、しっかりと取り組んでまいります。
 また、農業用ため池の放射性物質対策や森林除染についても国への働き掛けを強めながら、県内全体の環境回復に向けた取組を加速させてまいります。

 東京電力福島第一原子力発電所の「廃炉に向けた取組」につきましては、先月28日、サブドレン計画について、経済産業副大臣と東京電力社長に対し、漁業者の思いを重く受け止め、運用に万全を期し、確実に結果を出すよう申し入れたところであり、この計画の実施は汚染水問題の解決への重く大きな一歩であると受け止めております。
 その一方で、作業員の死亡という痛ましい事故や汚染された雨水の海への流出などがいまだに発生していることは、極めて遺憾であります。廃炉に向けた取組が安全かつ着実に進められることが、長きにわたる復興への道のりの大前提であり、前例の無い取組に世界の英知を結集して当たるよう強く求めてまいります。
 また、原子力災害に見舞われた県として、県内原発の全基廃炉は県民の強い思いであり、国と東京電力に対して引き続き全基廃炉を求めていくとともに、原子力に依存しない社会づくりに全力で取り組んでまいります。

 「産業政策」につきましては、原子力災害等の影響を受けている県内の中小企業、小規模事業者の経営改善を進めるため、官民挙げてオールふくしまで支援する体制を構築してまいります。
 復興の原動力となる新産業に関しましては、再生可能エネルギーについては、使用していない東京電力の送電線を活用して避難地域への発電事業参入を促し、その収入を復興支援へといかす、福島県独自の仕組みを構築するための協議会を新たに立ち上げました。医療関連産業については、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州との連携による県内企業との共同研究支援や経済交流員の配置などを行いました。また、ロボット関連産業については、南相馬市の工業用地をロボット実証区域として初めて指定し実証試験を実施したところであり、それぞれの産業分野において着実な進展を見せております。さらに、浜通りを中心とした新たな環境・リサイクル関連産業の集積に向けた研究会を立ち上げたほか、先月末には、廃炉のための研究開発や人材育成の拠点となる廃炉国際共同研究センター国際共同研究棟の富岡町への立地が決定しました。
 こうした福島から巻き起こす産業革新の風を確かなものとする上で、骨太方針に位置付けられたイノベーション・コースト構想の具体化は欠かすことができません。
 そのための仕組みづくり、財源確保などを国にしっかりと求め、揺るぎない産業基盤を構築してまいります。

 「農林水産業の再生」につきましては、風評や避難地域における除染の遅れという厳しい状況が続く中、きゅうりなど一部の品目で価格に回復傾向が見られるほか、被災地で収穫されたリンドウが震災後初めて出荷となり、ウニ漁の試験操業で地元の名産品が復活、楢葉町の木戸川のサケ漁が今秋にも再開するなど、希望の光をともす話題が続いております。
 農林水産業は、県民の「いのち」を育み暮らしを支える本県の基幹産業であると同時に、外部から人を呼び込むための地域資源としても重要な位置付けを担っています。
 引き続き、徹底した農林水産物の検査、営農再開支援、集積促進のためのほ場整備、森林再生事業、沿岸漁業再開支援等を行うとともに、産学官連携によるCLTの推進、地域産業の6次化の推進等を通じて力強い農林水産業の実現を図ってまいります。
 また、緑豊かなふるさとの再生を全国に発信するシンボル事業として、平成30年に本県開催が正式決定された全国植樹祭の開催準備を進めてまいります。

 「子ども・若者育成」につきましては、ふたば未来学園高等学校における先進の学びなど福島発の新たな教育の取組の中で、あるいは、夏休みを利用した国内外での様々な交流事業や社会体験事業を通して、福島県の子どもたちが頼もしく成長した姿を見せております。
 小学生が県庁を訪れ福島県の将来に向けて提言する事業では、自分の言葉で率直に真剣に意見を述べる姿に大きな感銘を受けました。
 交流等を通して異なる価値観に触れる体験、文化やスポーツなど様々な分野で本物に触れる体験は、子どもたちの可能性を引き出し、夢や希望を実現していくための大きな力となります。
 そのためにも、本県復興のシンボルとしても、本物のスポーツの醍醐味をかつて県民に伝えてくれたJヴィレッジを、鮮やかな緑の芝生へと再生させてまいります。併せて、東京オリンピック・パラリンピックを見据えた競技や事前合宿の誘致、関連事業の展開を図り、着実に復興していく福島の姿、若者たちが躍動する元気な福島の姿を全世界の人々に広くアピールしてまいります。
 
 「基幹インフラの復旧・整備」につきましては、今月6日に開通した会津縦貫北道路を始め、道路等の交通インフラは、本県の復興を加速させることはもとより、広域的な連携・交流を促し、地域経済に大きな効果をもたらします。
 そのため、避難者がふるさとへ早期に帰還できる環境を整える上で必要となる避難指示区域内の重要路線の復旧見通しを、来年度までに完了できるよう最大で2年間前倒しを行いました。
 また、常磐自動車道の追加インターチェンジの整備を支援するとともに、先月から帰還困難区域を含む富岡・浪江駅間で除染の試験施工が進められているJR常磐線、商品券事業やモニターツアーにより利活用促進に取り組んでいるJR只見線について、国や関係市町村等と連携・協力しながら、早期全線復旧に向けた取組を進めてまいります。

保健医療人材の確保について

 次に、「保健医療人材の確保」について申し上げます。
 医療環境の高度化・専門化が今後ますます進む中、高度な知識を持ち、チーム医療の一端を担うことができる保健医療専門職の確保が重要となっております。
 先月、有識者会議から、特に理学療法士、作業療法士などの専門職の養成が必要であるとの提言をいただいたところであり、県としても、養成施設の早期整備に向け検討を進めてまいる考えであります。

地域創生・人口減少対策について

 次に、「地域創生・人口減少対策」について申し上げます。
 福島は、構造的な人口減少に加えて震災による人口減少もあり、待ったなしで対策を講じなければならない、正に地方創生のトップランナーとも言うべき状況にあります。
 課題を克服するためには、埋もれた地域資源を掘り起こし磨き上げ、魅力的なまちづくりを行う取組を、強い意志でけん引していく人の力が鍵となることを、今回の欧州訪問で強く感じました。
 特に観光は、交流人口の拡大から二地域居住、定住に結び付くなど、その波及効果は大きなものがあります。ふくしまDCをきっかけに生まれた地域主体の観光振興を着実に根付かせるため、観光をいかした地域づくりを担う人材の育成を進めてまいります。
 また、地方大学が地域づくりに果たす役割も重要であり、県内の大学との連携を始め、健康づくりやICTの利活用など県立大学の知見をいかす取組も検討してまいります。
 さらに、地域の魅力を高める上で若者や女性の視点も大切であり、県の様々な施策に幅広い視点からの意見を取り入れ、若者や女性がいきいきと暮らせる地域づくりを進めてまいります。
 これらの考え方を加味した地方版の総合戦略を、市町村・県民等の意見を反映しながら今後取りまとめてまいります。

平成26年度決算について

 次に、平成26年度の決算について申し上げます。
 平成26年度の予算につきましては、あらゆる方策を講じて財源を確保しながら、復興の流れを大きく、より確かなものにしていくための重要な予算として編成し、新たな課題に対処するため9度にわたる補正予算を計上してまいりました。この予算の執行に当たりましては、例年以上に経費の節減・合理化を心掛け、実施に移すなど、年度間を通して適切な執行に努めてまいりました。
 これにより、一般会計の実質収支は70億3千万円となったところであります。

提出議案について

 提出議案について御説明を申し上げます。
 平成27年度一般会計補正予算案につきましては、地方創生に対応するための経費や復興・再生に向けて緊急に措置すべき経費などについて計上いたしました。
 その主な内容といたしましては、避難者の帰還を支援するための経費を始め、ソフトコンテンツを活用した交流人口拡大のための経費、県内中小企業等の経営安定や事業再建を総合的に支援するための経費などを計上いたしました。
 これによる一般会計補正予算の総額は、160億9千9百万円となり、本年度予算の累計は、1兆9,221億4千7百万円となります。
 特別会計等補正予算案につきましては、流域下水道事業特別会計など6会計につきまして、それぞれ所要の経費を計上いたしました。
 その他の議案といたしましては、条例が「福島県修学等支援基金条例」など10件、条例以外の議案が「工事請負契約について」など30件で、いずれも県政執行上重要な案件であります。
 慎重に御審議の上、速やかな御議決をお願い申し上げます。

ご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?
このページは見つけやすかったですか?

※1 いただいたご意見は、より分かりやすく役に立つホームページとするために参考にさせていただきますので、ご協力をお願いします。
※2 ブラウザでCookie(クッキー)が使用できる設定になっていない、または、ブラウザがCookie(クッキー)に対応していない場合はご利用頂けません。