人権啓発冊子「“気づく”ことからはじめよう」/高齢者について
印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
高齢者について
◆剣道の道場での風景です。 | ||
正一 | 「ツキー!!」 | |
審判 | 「ツキあり。勝負あり」 | |
翔太 | 「おじいちゃん、すごい!パパより小さくて腕も細いのに、何でそんなに強いの?」 | |
正一 | 「ハハハ、良いか翔太。パパの方が力は強いし動きも速い。だけどじいちゃんは長い間修行してきたから、相手が次にどう動くかが何となく分かる。だからゆっくり動いても勝てる。気持ちが張っていれば負けはせん」 | |
和雄 | 「親父、退職してからますます元気になったんじゃないか?最近はボランティアで町の観光案内までしてるそうだね」 | |
正一 | 「剣道じゃないが、年寄りには年寄りのやり方がある。今までの経験を生かして、十分社会に貢献することができるんだ。年寄りは役に立たないと決めつけないで、年寄りの経験と若者のパワーの両方を活かすことができれば、もっと良い世の中になるぞ」 | |
和雄 | 「両方のパワーを活かす、か。そうだね。じゃあ来週の暑中稽古には、親父も一緒に行こう。高齢者の経験と若者のパワーで猛暑を乗り切ろうじゃないか」 | |
正一 | 「いたた、急に持病の腰痛が…」 |
○“お年寄りの出る幕” 平均寿命が75才を超えた現在、本県でも高齢者が増えていますが、生きがいを求めて働こうとしても年齢を理由に就職を断られたり、地域で活動しようとしても周りの人から「もう年なんだから」と冷ややかな目で見られることがあります。しかし、若い時のように身体を動かすことはできなくても、高齢者には、私たちが今暮らしている社会を作り上げてきた経験があります。その経験や知識を活かせば、“お年寄りの出る幕”はたくさんあるのです。高齢者だからと言って遠慮せず、若い人たちと一緒に様々な活動に参加することができれば、会社も地域もより活気づくのではないでしょうか。 忘れてはならないのは、「あなたもいずれは高齢者になる」ということです。 |