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人権啓発冊子「“気づく”ことからはじめよう」/「和子の勉強」

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

「和子の勉強」

 和雄「僕たちの街には、本当にいろいろな人たちが暮らしているね」
 和子「みんなが住みやすい街をつくるために、大切な考え方がいくつかあるんだって。知ってた?インターネットで調べてきたから、教えてあげる」
 
●思いやりをシステム化…ユニバーサルデザイン 「最近、CMなんかで『ユニバーサルデザイン』て言葉を聞いたことない?これは、最初からあらゆる人が使うことを考えて、年齢や性別、能力、言語に関係なく、すべての人が安全に安心して使えるように、建物や製品、サービスを計画したり設計することなんだって。  あまり気づいてないかも知れないけれど、今私たちが使っている物や利用しているサービスは、健康な大人の男性を基準としたものがほとんど。エスカレーターやエレベーターのない建物は、お年寄りや車椅子の人は入りにくいし、重いドアや高い位置にあるボタンは、力の弱い人や子どもは使いづらいでしょ。サービスで言えば、日本語だけの案内板では、外国から来た人は読めないし、イベント会場に託児所がないと、小さい子どものいる保護者は、どんなに出かけたくても出かけられない。 今までこういう場合は、『使えない人は仕方がない』と考えられていたんだけれど、本当に使える人の方が多いのかな?私たちだって怪我をしたり年をとったりすれば、今みたいに動けなくなるし、みんながどんな状態になっても使える物やサービスの方が良いに決まってるじゃない。 よく聞く『バリアフリー』は、できてしまった障壁(バリア)を後から取り除くこと。バリアを一つ一つ解消していく取り組みはとても大切。ここから『ユニバーサルデザイン』は一歩進んで、最初から、使う人の意見を聞いて、あらゆる人が気持ちよく使えるようにデザインすること。こうすれば誰も困る人は出ないでしょ。言い換えれば、みんなに心を配った『思いやりのデザイン』ってとこかな」 ●支え合って生きる…競争から共生へ 「それともう一つ。私たち、子どもの頃からずっと人と競争してきたと思わない?みんなの能力や得意分野は様々なのに、子どもの頃はみんな勉強で競争して、大人になってからはみんな仕事で競争してるよね。結局、どれだけ出世してどれだけお金を稼ぐかという効率だけでみんなが動いてる。 でもみんなが一つの事だけで競争していると、一番の人しか輝けないし、ほかのことが得意な人はまったく活躍できないよね。人はそれぞれ個性があって得意なことがあるんだから、無理に一つのことに合わせる必要はないと思う。自分の得意なところを伸ばせば一人ひとりが輝けるし、他人の苦手なところを助けあって、みんなで一緒に生きていくことができるんじゃないかな。頑張って競争することも大切だけど、それと同時に、みんながそれぞれの得意なことを活かして助け合っていければ、素敵だと思わない?」