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地球探検 ケニア共和国 伊藤淳一隊員 1

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年8月21日更新

地球探検

ジュンガニレポート ~ルヒャ族との730日~

活動地域紹介 

 私はケニアの西、ビクトリア湖の北に位置するビヒガ県ハミシ郡の農務官事務所に配属されています。主に自給雨滴農業を営む小規模農家グループの農業ビジネス促進や若者、女性グル—プの収入向上、コミュニティー内のジェンダー問題へのアプローチを通し農民の生活向上、地域活性化に取り組んでいます。
 ソマリアに軍を派遣しているケニアでは、アルシャバーブによる爆破テロが首都ナイロビや沿岸部で頻発しておりますが、西側は今のところテロの脅威は少なく、私の活動地域はのんびりとした時間が流れています。

 日本人にとってケニアと言えばマサイ族が有名ですが、私の住む地域はルヒャ族という民族が人口の大多数を占める地域です。 地理的にも赤道から北へ10km程度とまさに赤道直下ですが、標高が約1,500mと直射日光を受けない限り心地の良い気候です。
 「アフリカ」「ケニア」というと乾燥地帯をイメージする人も少なくないと思いますが、私の住む地域は亜熱帯性気候で雨も降ります。

 さて、このレボートのタイトルにある「ジュンガニ」という言葉ですが、これは同僚から頂いたルヒャの名前です。名前と言うと大げさで、彼らの都合で発音しやすいように、ルヒャ語のニックネームを付けてくれました。

 また、このレポートでは定期的にケニア、ルヒャ族の文化/習慣を伝えてたいと思います。 

 プロジェクトメンバー
プロジェクトメンバー(ルヒャの人々)

 一般的な昼食
一般的な昼食(主食:ウガリ)

食文化を通して

 西側はメイズ(トウモロコシ)生産が盛んな地で、メイズ粉を火にかけながらお湯と混ぜて作るケニアの主食「ウガリ」が美味しい地域と言われています。ケニアでは右手を使ってウガリを食べますが、私も近頃、上手にウガリを食べれるようになりました。
 また、ウガリの味もわかるようになり、毎日昼食に地元の伝統野菜と煮た牛の胃をおかずに食べています。不思議なもので昼近くなると米でも、パンでもなくウガリを食べたくなります。

 また、先日、毎月一回の同僚の互助会の集まりに参加しました。ヤギを一匹約3,500円で農家から購入し、それを自らで屠殺し、内蔵も血も含め綺麗に切り取り、水洗いします。新鮮なヤギ肉及び内蔵をバーベキューにしたり、腸に肉、血、内蔵をつめたソーセージを作ったりと、頭と骨意外は美味しく頂きます。

 バーベキューのお供にはメイズとフィンガーミレットという雑穀を発酵させて作ったローカルビール『BUSAA』。これは少しどろっとしていますが、なかなか美味しいです。
 元々農耕・牧畜民族であるルヒャの文化がこうした日常の生活から感じる事が出来ると共に30代〜50代のルヒャ男の一つの休日の楽しみ方を垣間みる事が出来ました。
 因みに儀式的伝統行事の時は羊を生け贄に捧げ、冠婚葬祭時はヤギや牛を屠殺するそうです。


 日々の食生活を通して少しずつ、自然にこの地に馴染んで行くのを実感しています。

 ヤギの解体
ヤギの解体
 同僚と飲むローカルビールBUSSA
同僚と飲むローカルビールBUSSA

伊藤淳一 平成25年度4次隊 コミュニティ開発 ビヒガ県ハミシ郡農務官事務所