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地球探検 ザンビア共和国 大内伸代隊員 1

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

地球探検

レポート 1

 私は、平成21年6月からザンビアに派遣されています。

   アフリカ南部地域に位置しているザンビアは、国土の大半が海抜900m~1500mの高原で内陸国であるため、昼夜の気温差が大きいサバンナ気候になります。4月~10月が乾季で、11月~3月が雨季の時期になります。

   ザンビアは、1964年までイギリスの植民地でしたが、東京オリンピックの開催中独立し、73部族(トンガ、ニャンジャ、ベンバ、ロジなど)が共存する国となりました。公用語は、英語が使われています。73部族の現地語を部族同士で用いています。

  私は、現在、ザンビアの首都ルサカにて、マポデというNGOセンターに配属され、最貧困層地域の1つ、 カニャマコンパウンドにて活動しています。結核患者とHIV/エイズの重複患者が多い地域になります。マポデは、主に 孤児院 及び学校 として運営されています。

  ザンビアでは、町に捨てられてしまった子供、両親及び片親の子供を孤児(オーファン)と呼んでいて、このセンターでは、今現在10名の孤児(女子)たちが寄宿しています。また、親の収入が少なく、公立の学校に通うことができない子供たちが通う学校(コミュニティスクール)としても運営されています。学校の生徒は、約120名、3歳~17歳までの子供たちが通っています。

ザンビアの子供たち

  私は、この学校の教員として、11~17歳までの子供たちの基礎教育を担当しています。主に、数学、英語、科学、社会、体育、音楽を教え、また、孤児たちの生活を助けるために、IGA活動(Income Generation Activity; 収入向上活動)を行っています。

   赴任してから六カ月が過ぎましたが、さまざまな問題を体験し、日本との違いに毎日が驚きの連続でした。
ある日、突然、配属先の施設にある吸水機が消えていました。その吸水機が消えたことに気づいたマポデの責任者は、当時住んでいた教員が盗み売ってしまったとして、警察に通報しました。その教員は、よくお酒を飲んでは夜遅くに帰ってきて、暴れ散らすようでした。おそらく飲み代がほしくて、売ってしまったと責任者は私に話をしてくれました。

 その他にも、学校に保管してあった教科書を売ったり、生徒から学費を余分に集め、お金ができるとすぐ酒を飲んでしまうことがありました。警察に通報してからは、いつの間にか荷物をまとめて引っ越し、学校を勝手に辞めてどこかに行ってしまいました。こういったことが起きる原因として、ここで働いている教員たちは、10ヶ月以上お給料が未払いという問題があります。お金がなく生活もろくにできないのです。

 こういった出来事から赴任が始まり、今は、教科書無しで、教えている状況が続いています。しかし、生徒たちは、とても素直で、英語教えて、数学教えてと勉強に対しての意欲はとてもあります。そんな子供たちと一緒にいる活動は、とても楽しいひと時になっています。

ザンビアの子供

大内 伸代 (21年度1次隊 青少年活動)