福島県の今後の道路管理のすすめかた
福島県では、老朽化施設の大幅な増加に対して、県民の皆さんと「ともに考え、ともにつくる道づくり」の実現に向けて、安全で安心できる生活を支え、県民の財産である道路を次世代に引き継ぐための施策に取り組みます。道路施設を福島県の資産として捉え、施設全体の状態を客観的に把握・評価し中長期的な予測を行い、予算的制約の下で、いつどのような対策をどこに行うのが最適であるかを検討し、計画的かつ効率的に管理する、というアセットマネジメントの考え方を導入します。
福島県では、維持・補修費が今後大きくなると予想される次の3部門の施設について取り組みます。
- 構造物部門(橋梁、シェッド・シェルター類)
- 舗装部門
- トンネル部門
予防保全を基本とした長寿命化の取り組み
これまでの対症療法的な維持管理から予防保全型維持管理への政策転換を図ります。施設の点検データから劣化予測等を行い、ライフサイクルコストの低減を目指します。
道路施設の劣化予測とライフサイクルコストの検討(構造物部門の例)
道路管理の平準化、コスト縮減に向けた取り組み
健全度予測システム等を用いて、最適な管理の実現を目指します。路線の重要度等に応じた管理水準を設定し、道路管理費の縮減に努めます。効果の高い新技術・新工法を導入し、ライフサイクルコストの低減を図ります。
新技術の導入例耐久性向上技術(トンネル覆工の炭素繊維補強技術)マネジメント技術(科学的劣化予測に基づく橋梁管理)
継続的に改善していく道路管理の体制づくり
県民の代表者との意見交換会や地域道路懇談会等を通じて、管理水準等を検討します。職員や専門家等が連携して、道路施設の効率的かつ的確な点検を実施します。