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【2013年8月20日(火曜日)】 Vol111

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月26日更新

目次

  • 日々の思い
     県教育長 杉 昭重(すぎ あきしげ)
  • リレーエッセイ
     県教育委員会委員 小野 栄重(おの えいじゅう)
  • お薦めの一冊コーナー
  • 学校自慢コーナー
    • 浪江町立浪江小学校
    • 白河市立大信中学校
    • 福島県立原町高等学校
    • 福島県立郡山養護学校
  • お知らせ
  • 編集後記

日々の思い

「夏休みの良き思い出」         
県教育長 杉 昭重(すぎ あきしげ)

 今年度の福島県の教育行政は、3月に改定した「第6次福島県総合教育計画」に基づき行われています。この計画では大きく3つの目標を定めています。
1 知・徳・体のバランスのとれた、社会に貢献する自立した人間の育成
2 学校、家庭、地域が一体となった教育の実践
3 豊かな教育環境の形成
これらの目標が達成されるよう、いま県教育委員会では、いろいろな事業を推進しており、今年度も3分の1が経過しましたが、多くの課題がある中、着々と成果を上げているところです。
 東日本大震災と津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、学校施設は大きな被害を受けました。臨時休業中、他施設利用、仮設校舎利用と本来の場所で教育活動が再開できていない小中学校が46校あります。同様に県立学校は、サテライトという形で9校あります。さらに高校では校舎が被害を受け、仮設校舎での学習というところが7校あります。
 このような状況ではありますが、本県の児童生徒は福島の復興・再生に役立ちたい、そのために今、自分にできることを精一杯がんばっています。その思いに報いるためにも「目標の3 豊かな教育環境の形成」を掲げております。児童生徒に少しでも良い環境で勉強してもらいたい、広いところでのびのび運動してもらいたいと、豊かな教育環境の形成に努めています。  
 その中でも双葉郡のサテライト5校の教育環境の整備は、県教育委員会の最重要課題の一つです。生徒と教員の努力により進路面で着実な実績を上げておりますが、一学年十数名という学校規模は、学校教育活動の面から必ずしも適正とはいえません。将来的には適正規模を目指さなければなりません。
 そのような中、先頃 、双葉郡8町村の教育長を委員とする「福島県双葉郡教育復興に関する協議会」から『福島県双葉郡教育復興ビジョン』が公表されました。8か月にも及ぶ議論の上、まとめられたもので、そのご努力には敬意を表するものであります。私もこの協議会には、県教育委員会を代表して協力委員という立場で参加し、意見を述べさせていただいて参りました。このビジョンの目玉の一つが、双葉郡内に6か年を効果的に活用できる中高一貫校の設置です。中高一貫校については、前述の双葉郡のサテライト校と別にして考えることはできませんので、その在り方と合わせて検討していきたいと思います。
 申すまでもありませんが、サテライト校については生徒が在籍する限りは継続して参ります。
 この夏休み、県教育委員会は、上記の目標1,2が達成されるよう、算数理科講座事業や美術館での「若冲が来てくれました-江戸絵画の美と生命」展等、児童・生徒が充実した時間を共有できるよう、また夏休みの良き思い出になるよう、多くの事業を企画・開催させていただきました。
 さらに、児童・生徒にとって夏休みの良き体験となる事業が、NPOや地域の団体により、数多く企画・実行されていました。私が住んでいる地域では、地域の大人が協力して、子どもたちの体力作りと、夏休みの思い出作りとして、カクテル光線を浴びながら涼しい時間帯にスポーツを楽しんでもらおうと、「ナイター少年ソフトボール大会」が行われました。6チームが1週間にわたり、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんの声援を受け、男の子も、女の子もハッスルプレーで、スポーツを楽しみました。子どもたちに、夏休みのすばらしい思い出を作っていただいた、すべての方に感謝申し上げます。
 皆さんの夏休みはいかがでしたか?

リレーエッセイ

「すべては子供たちのために」         
県教育委員会委員 小野 栄重(おの えいじゅう)

 福島県を突然襲った人類史上誰もが経験した事のない複合災害から早2年半が過ぎようとしております。この間、教育委員として、またいわき商工会議所会頭として一番心に傷を負った子供たちに何をしてあげることができただろうかと自問自答する日々が続いています。
 そんな折、いわき市で、正に奇跡としか言いようがない夢の球宴プロ野球オールスターゲームが、去る7月22日いわきグリーンスタジアムで盛大に開催されました。日本野球機構(NPB)の心温まるお取り計らいで県内から約4000名の野球少年が招待されました。
 彼らの野球に対する情熱と夢が一挙に花開いた瞬間でした。中学生の始球式に始まり、有名選手がコールされる度に沸き起こる感動の渦と子供たちのはちきれんばかりの笑顔を目の当たりにすると、実行委員長として実現できた喜びと安堵感で胸が熱くなりました。
 続いて去る8月3日には小名浜の花火大会そして8月6日、7日、8日の平七夕祭り、そして圧巻は8月8日の6000名を超える参加者のもとに実施されたいわきおどり大会と、どれも子供たちが主役の、子供たちの思い出に残る夏のイベントとなりました。
 先日下村文部科学大臣がいわきへ学校視察に訪れた折、ある中学校での生徒との懇談会で心から感動する言葉が聞けたと話されておりました。それはある中学生が「私の将来の夢は世界で困っている弱い立場のひとたちを救える医者になることです。」と堂々とした態度で語ってくれたことでした。そしてその理由が「自分たちも世界中の人々から震災後たくさんの心温まるご支援をいただいたのでその恩返しをしたいからです。」と答えたそうです。
 今私たちは、もう一度子供たちのために何をしてあげられるのか真剣に考える時期にきていると感じております。もしかしたら今子供たちの心の傷を癒すどころか、逆に子供たちから笑顔と勇気をもらっているのかもしれません。
 今私たち大人が取るべき道はただ一つ、命をかけてでも一日でも早く放射能の見えない恐怖から子供たちを解放させること。そのために、国の研究機関を含め世界の英知を県内に集結させるべきであると考えます。すでにいわき市ではその誘致を国に働きかけております。そして私たちの世代で再生されたふるさとを子供たちに手渡したいと考えております。
 すべては将来の日本を背負う子供たちのために。

お薦めの一冊コーナー

 このコーナーでは、福島県立図書館司書のお薦めの一冊を御紹介します。

『舟をつくる』 関野吉晴/監修・写真 前田次郎/文 2013 徳間書店

 武蔵野美術大学文化人類学教授の関野氏が、教え子達と一艘の丸太船を作り、 日本人のルーツを辿る旅に出るまでが書かれた本著。手ずから木を切るだけでなく、 使用する道具も原材料から集めて作る、根気のいる日々。それでも皆、楽しそうに制作に取り組んでいます。
 既製品が当たり前の子ども達に、作ることの困難と喜びを教えてくれる一冊。(県立図書館司書 H.O)
 
県立図書館024-535-3218
http://www.library.fks.ed.jp/

学校自慢コーナー

このコーナーでは、各学校の特色ある取組を御紹介します。詳しい内容を県教育委員会のホームページで紹介していますので、御覧ください。   

『~なみえを愛し、みらいに向かって えがおで生きる子ども~』

浪江町立浪江小学校

 自分の生まれ育った浪江町から離れて生活している今、「ふるさとなみえ科」では、郷土のよさを守り引き継ぎ、ふるさとのために活躍する人々の生き方に学び、郷土を愛する心を育んでいます。さらに、他教科とのリンクを意識した「自分の考えを伝える力」を高める横断的・総合的な学習を行い、未来を創造的に生き抜くたくましい人間を目指しています。
 
  浪江町立浪江小学校の学校自慢のページへpdf[PDFファイル]
  浪江町立浪江小学校のホームページへ

『鉄は打て打て熱いうち! 夢は抱け抱け若いうち!』

白河市立大信中学校

 本校は白河市の北西部に位置し、今年度、創立46周年を迎えた全校生徒138名のアットホームな小規模校です。「鍛える・温ったか・学ぶ大信中生」をめざして、毎日の授業や部活動、生徒会活動に取り組み、学力とともに人間力の向上に努めています。
  
  白河市立大信中学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
  白河市立大信中学校のホームページへ

『光は原高より ~ 震災を乗り越え、頑張る原高生 ~』

福島県立原町高等学校

 原町高校は、震災及び原子力発電所事故による避難区域の指定により、サテライトの生活や他校への転校という厳しい状況を経験しました。
 しかし、今、生徒たちは、それを乗り越え、学習活動はもちろんのこと、部活動や生徒会活動、ボランティア活動などにいきいきと取り組み、震災からの復興を願う地域の人達に元気を発信し続けています。中でも象徴的だったのが、生徒会行事である「合唱コンクール」の復活です。その取組みについて紹介します。

 福島県立原町高等学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
 福島県立原町高等学校のホームページへ

『相互理解を深める授業交流』

福島県立郡山養護学校

 本校は、肢体不自由児のための特別支援学校です。
 中学部では、お互いを認め合い、理解を深めるとともに、自己を見つめ自己の生き方を追求する気持ちを育てるために、地域の郡山市立富田中学校と交流及び共同学習を行っています。
 昨年度から、富田中学校の同一学年の授業に参加する授業交流を実施しています。
 
 福島県立郡山養護学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
 福島県立郡山養護学校のホームページへ

お知らせ

 この夏は、全国中学体育大会、全国高校総体、甲子園、総文祭など各方面での本県の若者たちの活躍が光りました。
 スポーツや文化活動に励む若者の姿は、新鮮で力強く、何より復興の道を歩む私たちに勇気と希望を与えてくれますね。
 さて、ここからは8月のお知らせコーナーです。

社会教育課からのお知らせ

「十七字のふれあい」作品募集 ~十七字 つなげる想い つなぐ夢~

  子どもと家族、子どもと地域の方、子どもと子どもが「ペア」となり、共通体験を通して、お互いが感じたことを十七字の作品にしてペアで応募してください。
 募集要項、様式、提出先等は下記のホームページを御覧ください。
 応募期間:平成25年9月末日まで
 応募方法:応募用紙を使用してください。(下記ホームページからもダウンロードできます)    
 応募先:各学校、市町村教育委員会、公民館、または教育事務所まで

社会教育課 024-521-7799
http://www.syakai.fks.ed.jp/

県立博物館からのお知らせ

テーマ展 資料でたどる山川浩と健次郎

  平成25年7月20日(土曜日)から9月23日(月曜日・祝日)
  観覧料  一般・大学生260円、高校生以下無料

 大河ドラマ「八重の桜」でおなじみの山川家は会津藩の家老の家柄で、兄の浩は戊辰戦争の時には、家老として籠城戦を指揮し、明治維新後は高等師範学校の校長などを務めました。弟の健次郎は維新後、アメリカのエール大学に留学し、学位を取得して帰国、のち東京大学教授や東京帝国大学総長などを歴任し、教育方面で活躍しました。 この二人の妹 が山川 捨松で、最初の女子アメリカ留学生として知られています。このように山川兄弟は、福島県の歴史のみならず日本の近代史を考える上で大変重要な人物です。
 県立博物館では、新島八重と同時代を生きた山川兄弟に関係する資料を展示しています。

関連行事
  歴史講座「八重の時代の会津人1 山川浩と健次郎」
  講師  県立博物館 学芸員 佐藤洋一
  日時  平成25年8月31日(土曜日)13時30分から15時00分
  会場  講堂 参加料は無料

県立博物館 0242-28-6000
http://www.general-museum.fks.ed.jp/

県立美術館からのお知らせ

「若冲が来てくれました!-プライスコレクション 江戸絵画の美と生命-」

  平成25年7月27日(土曜日)から9月23日(月曜日・祝日)
  観覧料 一般・大学生800円、高校生以下無料       

 伊藤若冲をはじめ、曽我蕭白や長沢芦雪、酒井抱一など江戸時代を代表する画家の名品の数々で世界的に知られるプライスコレクション。その美しく生命の輝きと喜びに満ちた江戸絵画が、震災で被害に遭われた方々、とりわけ未来を担う子どもたちの心の支えになればというプライス夫妻の強い思いにより、本展は実現することになりました。
 動物たちを描いた作品のほか、季節の移り変わりのなかで自然がみせる一瞬の表情をとらえた作品、ユーモアあふれる作品など、コレクションのなかから選りすぐりの100点を、子どもも楽しめるよう、構成や解説、作品タイトルに工夫をして展示しています。
 仙台・盛岡と巡回した本展も福島が最終会場となります。珠玉の名品の数々をお見逃しのないよう、ぜひ足をお運びください。
※駐車場がたいへん混み合っていますので、極力公共交通機関をご利用ください。
 
県立美術館 024-531-5511
http://www.art-museum.fks.ed.jp/

福島県文化センターからのお知らせ

「発掘された日本列島2013」展

 現在、日本では毎年8000件を超える埋蔵文化財についての調査がおこなわれており、非常に注目すべき遺物や遺構が見つかっています。それらの調査成果を一堂に集め、全国を巡回する「発掘された日本列島2013」展を文化庁と共催で現在開催中です。

 会期  平成25年8月3日(土曜日)から9月13日(金曜日)  会期中無休
 料金  一般300円  大学生100円  高校生以下無料

福島県文化センター  024-534-9191 
http://www.culture-center.fks.ed.jp/

編集後記

 福島県文化センターで開催中の「発掘された日本列島2013」展を訪れました。皇室財産とされて普段はなかなか見ることのできない、陵墓から出土した埴輪の展示が見所ですが、合わせて、復旧・復興事業に伴う遺跡調査の成果についてのパネル展示も行われています。
 復興事業が掘削工事を伴う場合、法律に基づき、原則として遺跡調査を行わなければなりません。一日も早い復興が望まれる中ではありますが、地域の豊かな歴史や文化を物語る遺跡は、地域の誇りや愛着につながるものでもあり、復興の一助となる可能性を秘めるものです。
他県職員の方々による応援を受けながら、復興事業に伴う発掘調査を速やかに進めている様子を展示しております。日本列島展と合わせてご覧いただけると幸いです。
 
教育総務課長 森下 平(もりした たいら)

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