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【2017年1月20日(金曜日)】 Vol152

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月26日更新

目次

  • リレーエッセイ
      県教育委員会委員 高橋 金一(たかはし きんいち)
  • 日々の思い
      県教育委員会教育長 鈴木 淳一(すずき じゅんいち)
  • お薦めの一冊コーナー
  • 学校自慢コーナー
    • 福島県立聾学校平分校
    • 福島県立小高商業高等学校
  • 読者投稿欄「みんなの学舎」
      福島県立小高商業高等学校2年 大川 蘭子(おおかわ らん)
  • お知らせ
    • 福島県教育委員会からのお知らせ
    • 福島県立郡山萌世高等学校からのお知らせ
    • 福島県立図書館からのお知らせ
  • 編集後記
      教育総務課長 高橋 洋平(たかはし ようへい)

リレーエッセイ

「ある文学賞」

県教育委員会委員 高橋 金一(たかはし きんいち)

                                
「天鵞絨(びろうど)の夜が来ると/女は柔らかな唇に紅をさし/
白い肢体をのけぞらせて/高らかに笑う」

これは、20年以上前に私が関わった、ある文学賞の詩の部門の正賞に輝いた女子中学生の作品の冒頭の一節である。今でも、この書き出しの一節は鮮明に憶えている。読み始まったときに背筋がざわっとした、あの感覚がよみがえる。

 この文学賞は、昭和37年に第1回が始まり、今年度で55回を数える久米賞・百合子賞である。55年間にわたり、公益社団法人郡山青年会議所が、郡山市内の中学3年生を対象に行ってきた事業である。
 この賞は、日本文学史に残る郷土にゆかりのある作家の業績を顕彰し、次代を担う郷土の青少年の中から、埋もれている文学の芽を伸ばし、多くの青少年に広く文学への関心を高めてもらいたいという願いを込めて創設された。
 特に、賞の名称は、久米正雄も、宮本百合子も、かつて郡山市の開成山に住まい、デビュー作品がいずれも郷土を取材していること、一番身近で一般的にも広く知られている作家であること、そして、男子、女子それぞれに授賞させたいということから、両作家の名を冠し、久米賞・百合子賞と名付けられた。青年会議所の会員は40歳で卒業であるが、私も含め、この賞の運営に携わった者は、だれもが、受賞者の中からいつか芥川賞・直木賞の受賞者が出ることを夢見ていた。しかしながら、残念なことに、未だその夢は叶えられてはいない。

 ところで、久米正雄も、宮本百合子も、いずれも安積開拓及びそれに続く安積疏水開削に深い結びつきがあるという共通点があることをご存じだろうか。宮本百合子は、福島県典事(課長職)に任ぜられて、安積開拓に着手し、安積疏水開削の道筋をつけた中條政恒の孫であり、久米正雄は、中條政恒が福島県大書記官に任ぜられた後、同人により安積開拓の開拓出張所長に任ぜられ、事業の責任者として安積開拓・安積疏水開削の実務を担当するようになった立岩一郎の孫に当たるのである。

 二人の共通点である安積疏水は、平成28年、「未来を拓いた「一本の水路」~大久保利通“最期の夢”と開拓者の軌跡 郡山・猪苗代~」として日本遺産に認定され、続いて世界かんがい施設遺産にも登録された。
 このようなめでたい年に、第55回を迎えた久米賞・百合子賞が盛り上がりを見せることが期待されたが、残念ながら、かつて200編を超えていた応募作品数は93編に止まり、百合子賞正賞は小説2作品が獲得したが、久米賞の正賞は、小説部門、詩部門とも該当なしという結果に終わった。
 創作活動の中心となる中学3年生の夏休みが従来より忙しくなっていること、他の作文コンクールなどが以前より多くなっていることなどの理由が考えられるようである。さらに、スマートフォン、そしてツィッターを含むSNSの普及が子どもたちの読解力、論理的思考力を失わせているという指摘もある中において、こうしたことが応募作品数の減少に繋がっているのかも知れない。現に、数年前から、小説部門の応募のハードルを下げるために、作品の応募規定を、従来の400字詰め原稿用紙を50枚以内から30枚以内に下げたにもかかわらず、応募作品の減少という結果になってしまった。情報ツールの適正な利用、図書館教育、読書教育という課題が、このような点からも見えてくるような気がする。そうした意味において、教育成果を上げるためのICT活用にも一定の注意が必要だと思われる。

 とはいえ、今年の百合子賞正賞の2作品もすばらしい作品が選ばれた。いずれも中学生の日常を描いた作品であった。1つの作品は、母親に対して反発し批判的な感情を抱く主人公の葛藤の様子や成長の過程を描いたもので、審査員も指摘していた「まるで真っ白なTシャツに一滴の墨汁を垂らされたような気分になる」とか、「途切れることなく返される正論に、私の心臓が握りしめられた。」などの表現の巧みさに、私も驚かされた。もう1作品は、父の存在を巡って「可哀想」と言われることに嫌悪感を覚える主人公の心情や葛藤を描いたもので、審査員が作者の表現力の豊かさとして指摘した「いつの時代でも噂話とは美味しいもので。何の変哲もない日常に飽き飽きして…、余計他人の不幸、甘い蜜を求める。」、「『可哀想』という言葉は、言った本人の自己満足でしかない。」といった表現には、中学生とは思えない筆力を感じさせられる。冒頭で紹介した「天鵞絨の…」の作品にも勝るとも劣らない表現力の巧みさを感じるのである。
 私は、こうした事業、あるいは、教育委員として出席させていただき、児童・生徒の活動に触れる度、大人の私でさえ及ばないような、まして、自分がその子らと同じ年頃には逆立ちしてもあり得ないような、子どもたちの力に舌を巻くという経験を繰り返している。子どもたちの潜在能力の確かさ、豊かさ、それを引き出す先生方の力量には感服するしかない。こうした子どもたちの豊かな感性、能力を十分に引き出し、将来が予想できない現代社会に耐えうるような力を身に付けることができる教育を、今後も一教育委員として考えていきたい。
 そして、郡山青年会議所の久米賞・百合子賞受賞者の中から、芥川賞・直木賞の受賞者が生まれることを同会議所のOBの一人として、メンバーとともに夢見ていきたい。

 ところで、冒頭の作品であるが、最終の一節は「こぉひぃとまふぃんの朝が来ると/彼女は飛び起きて/髪を編んで 制服を着る/道を行く親友に きれいだね と/声をかけられると/頬を染めて/恥ずかしそうに笑う」と結ばれている。読み手は冒頭の一節でドキッとさせられ、最後まで読んでみて、そういうことかと得心するのである。女子中学生の背伸びしたませた側面と、実際の日常のあどけなさが対照的に描かれ、思春期の感情が巧みに表現された作品であった。

日々の思い

「年頭に当たって」
                     
県教育委員会教育長 鈴木 淳一(すずき じゅんいち)

 
 皆様明けましておめでとうございます。今回は、年頭に当たっての思いの一端を述べさせていただきます。
 福島県の教育行政は、本年様々な分野で誠に重要な局面を迎えます。

 第一に、復興関係です。
 今春、楢葉町と南相馬市小高区が、地元での学校再開を予定。来春以降、川俣町山木屋、飯館村、葛尾村、浪江町、富岡町などが続きます。
 県教委としても、昨年7月に学校再開支援チームを立ち上げて、すでに再開したところも対象として動き出したところですが、国や市町村とも一層連携を深めつつ、魅力ある教育が提供できるよう、人事面も含めて支援に努めてまいります。

 さらに、小高産業技術高校の4月の開校とふたば未来学園の完成形へのステップも重要です。
 小高産業技術高校には、地域の未来が託されています。昨年11月には知事とともに現場の教員と懇談させていただきましたが、皆さん課題を抱えながらも、大変意欲に満ちており、順調にスタート出来るよう支援してまいります。
 また、ふたば未来学園は、施設の整備はもとより、併設中学校を含めたソフト面でも完成形に向けての重要な一年です。学園の充実の中に、休校するサテライト校の成果や思いも集約しつつ、卒業を迎える一期生の活躍も応援してまいります。

 次に、「頑張る学校応援プラン」です。
 外部意見の反映と予算の裏付けを経て、年度内には完成させます。今後は、現場との思いの共有が重要であり、これが動き出せば、アクティブラーニングも、学力向上も、地域との連携も、すべては動いていくはずです。丁寧にかつしっかりと進めてまいりますので、皆様の御協力をよろしくお願いいたします。

 ところで、このプランの中で、「学力向上」や「指導力向上」は、もちろん大切ですが、私としては「地域と共にある学校」や「学びのセーフティーネット」にも力を入れたいと思います。
 人間関係が希薄化し、地域や家庭の教育力の低下、実体験の不足等が指摘されている昨今、子供たちには、学力の一歩手前のところ、「人」として必要な社会規範や対人コミュニケーション能力などを身に付けさせることが大変重要でありますが、これは学校だけでは対応できないところではないでしょうか。
 地域の皆様の協力の下に体験的な学び等を行うとともに、学校側も地域づくりに積極的に貢献していくことにより、地域と学校が互いに活性化し、相乗効果が上がるものと思います。
 また、子供たちが安心して学びや遊びに集中できて、好奇心や向学心を存分に発揮するためには、安心な環境を提供できるかどうかが鍵となります。
 心身の健康、いじめ、貧困、情報モラル等々課題は山積であり、やはり学校だけではなく、他の行政機関や地域を挙げての対応が求められます。
 吉田松陰の「地を離れて人無く、人を離れて事無し」の言葉のとおり、地域の風土が人を育むものであります。
 「地域と共にある学校づくり」を通して、本県の豊かな風土を生かした体験活動や、復興に向けた地域課題に取り組む探究活動などにより、今の福島県だからこそ「志」の高い若者が育成できるよう努めてまいります。

 第三に、県立高等学校の改革です。
 学校教育審議会の中間まとめを受けて、いよいよ教育公聴会が始まりました。
 今夏の答申、その後の改革計画策定に向けた調整と、こちらも大きな山を迎えつつあります。
 高校入試の見直しとともに、将来への影響が誠に大きな改革です。
 魅力と特色のある学校づくりが出来るよう、そして学力向上にも資するよう、十分に議論を重ね、確実に取り組んでまいります。

 特別支援教育の充実、南東北インターハイの開催など、他にも重要案件は目白押しですが、紙面の都合で今回はここまでといたします。
 
 結びに、お正月らしく、和歌を一首。
 「ふりつもるみ雪にたへていろかへぬ松ぞおおしき人もかくあれ」
昭和21年の歌会始での昭和天皇の御製です。
 敗戦と災害との状況は異なっても、重たい雪に耐える緑鮮やかな松のように、復興の重荷に耐えて頑張らなければとの思いをお伝えし、また、読者の皆様にとって、今年が健康で実り多い一年となりますよう祈念して、年頭のごあいさつといたします。

お薦めの一冊コーナー

 このコーナーでは、福島県立図書館司書の「お薦めの一冊」を御紹介します。

『幕末十冊の名著』 北影 雄幸/著 勉誠出版 2012

 今年2017年は大政奉還から150年目の年です。この本では、幕末動乱の原動力となった政治思想について、佐久間象山、吉田松陰、坂本龍馬などの志士が著した書から読み解いていきます。それぞれの思想への異なるアプローチについて興味深く読める一冊です。
 なお、県立図書館では3月1日(水曜日)まで展示「幕末から明治へ」を開催しています。この機会に、本を通して幕末の歴史に触れてみてください。

福島県立図書館
→ https://www.library.fks.ed.jp

学校自慢コーナー

 このコーナーでは、各学校の特色ある取組を御紹介します。詳しい内容を県教育委員会のホームページに掲載していますので、御覧ください。

「草野小学校との『交流及び共同学習』」

 福島県立聾学校平分校

   
 本校小学部は、近隣のいわき市立草野小学校と「交流及び共同学習」を38年間にわたって続けており、春には交流運動会、秋には交流秋祭り、
 そして、11月下旬から12月上旬にかけて「走ろう会」に参加しています。

「専門教育の“華”ひらく」

 福島県立小高商業高等学校

   
 本校は、平成29年3月をもって106年の歴史にいったん幕を下ろし、小高工業高校と統合という形で新たに小高産業技術高校としてその歩みをはじめます。これまで本校にお寄せいただきましたみなさまのご厚情・ご協力にあらためて深謝するとともに、小高区に帰還して教育活動を展開していく小高産業技術高校に、みなさまのご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます

読者投稿欄「みんなの学舎」

 先月号から4回にわたって、頑張る児童・生徒・学生のみなさんが書いた作文等を掲載しています。第2回は、平成28年度朝河貫一賞(高校生の部)受賞作品の紹介です。


「ミール城は知っている」

福島県立小高商業高等学校2年 大川 蘭子(おおかわ らん)


「クラシーバ イポーニア」
 ベラルーシ・ミンスクの世界遺産ミール城の前に立ったとき、ふと私は何故ここにいるのだろうかと考えた。奇妙な感覚だった。
 東日本大震災が起こったとき、私は小学5年生だった。松川浦の自宅は津波で全壊。道路にはあちこちに漁船がころがり、見慣れた街の風景は、見ることが辛くて苦しいものへと一変してしまった。
 我が家は祖父の代から漁業船舶電機業を営んでおり、近所には漁業で生計を立てている家もたくさんあった。大地震の直後、漁師は津波の衝撃から自分の船を守るために、命がけで出港し、沖へ沖へと船を移動させている。父はその時消防団活動をしていたのだが、沖へ出た知り合いの漁師から「津波の第一波が行くぞ」という無線連絡を受ける。沖では大きな漁船がまるで木の葉のように波に翻弄されながら、命がけで陸上の父に第二、第三の津波情報を送ってくれたそうだ。
 のちに、松川浦大橋の下を一列になって沖へ出て行く船の写真を見た。家族を陸に残して、船を守るために荒れ狂った沖へ出て行く漁師の心情はいかばかりだっただろうか。私には、災害が起きても船があれば生活が再建できる、という漁師魂の表れだと感じられ胸が熱くなった。ところが、その魂の行動は裏切られることになる。放射能による汚染が、すぐにはもどれない街を生み出すことになったのだ。
 その当時の私には、今何が起きているのかを理解する力は十分ではなかったと思う。中学時代は仮設住宅や災害公営住宅で過ごし、街が少しずつきれいに整っていくのを見て、うれしく思うこともあった。しかし父の仕事や漁港の復興への努力は、拡大する風評被害になすすべがなかった。福島の漁業の現実が重苦しいものになっていくのが、中学生の私にもわかった。
 高校生になり、私は高校そのものが避難を余儀なくされている小高商業高校のサテライト校に通うようになった。電車で片道20km。より広い地域が視野に入ってきたせいか、帰還困難地域、居住制限区域、避難指示解除準備区域の言葉の違いを考えたりしながら、列車の窓から景色を眺めた。それまでの生活では気づかなかったたくさんの現実が見え始めてきたように思った。
 高2になって、JR常磐線小高駅の復旧状態視察のため来福された安倍晋三総理と懇談の機会を与えられ、その際「地域の復興や活性化に貢献していきたい」「困っている人たちに手をさしのべてあげたい」と伝えることができたが、自分でも実際には何をどうしたらいいのか、気持ちがまとまらずに戸惑っていたのをおぼえている。
 そんな時、日本ベラルーシ友好派遣団の話を聞いた。ベラルーシは30年前のチェルノブイリ原発事故のあと、復興に尽力した国と聞いていたので、これからの自分の指標にもなるかなと思い、参加したいと手をあげた。
 ベラルーシに着いて3日目、国立子ども教育保養センター「ズブリョノク」に入った。ここは世界中から学生が研修を受けに来る場所で、さまざまな国の人たちが交わすあいさつやハグが印象的だった。私は日本から来た他の高校生と一緒に、ロシアの言葉や歴史を学んだり、時には近くの池でボートを漕いだりと、メリハリのあるプログラムを楽しんでいた。そして、ベラルーシ滞在の中で一番感銘を受けた、ホイニキ地区の研修を受けることになる。
 ホイニキ地区はゴメリ州の中でも汚染度が高かったため、事故後の生活がたいへん厳しかったエリアだ。現在も食品の放射能を測定しており、森で採れるキノコやベリーから、今でも放射能の値が検出されることがある。その研修の最後に、担当のベラルーシの方が言われた言葉を、私は忘れることができない。「私が、一度は誰もいなくなったゴメリ州に戻ってきたいと思った理由は、環境が整ったこともありますが、やはり生まれた土地に戻りたかったし、なんといってもこの場所が大好きだからなのです」
 静かに言い切ったその言葉に、私は雷に打たれたような衝撃を受けた。そうだ、私はこの言葉を聞きたくてここに来たのかもしれない。そうだ、私たちはふるさとが大好き。ふるさとの海や山が好き。だから、たくさんのものを学んで力にするんだと心の中で叫んでいた。
 ホイニキの研修の数日前、ミール城の前に立ったとき、少し不思議な感覚に襲われたことを思い出した。
-何故ここに立っているのか-
 たくさんの涙を流し、たくさんのものを失ったが、一連の震災と原発事故がなければ、今、私はここには、いない。自分の内側の何かがガラッと動いた。チェルノブイリの事故を見ていたミール城は500年以上の歴史があり、たった30年のこの国の急激な変化を微動だにせず受け止めている。もしかしたら、ミール城は私の中の何かを知っているのではないか、と。本当に奇妙な感覚だったが、確かだと言えることは、ベラルーシの国民が楽しそうに集うランドマーク的存在のミール城を見たときの私に、今ある環境で一生懸命生きて地域の復興の力になりたいと強く湧き上がってきたこの思いだった。
 ズブリョノクで案内してくれた大学生のガイドさんに、富士山の写真をあげたとき、ロシア語で「クラシーバ イポーニア」(美しい日本)ととても喜んでくれた。美しい、日本。そして美しい、ふるさと。この若いロシアの学生の言葉は、美しい福島の復興再生が、私たちの世代に任せられていることを気づかせてくれた。ずっと浜通りの劇的な変化を日々この目で見てきた私たちが、未来をつくっていくのだということが、真実であることを。
 日本で見つけることができなかった、私にとっての「これから」が、ベラルーシで一つ見つかったように今は思える。外から日本・福島を見ることによって、本当に自分のふるさととしての被害地域をどうするか、初めて正面から向き合えた気分だ。これから私の考えはどんどん変わっていくだろうし、私がどのような人生を歩むのか、正直よくわからない。しかし、国内外を問わず、逆境の中で人間は連帯できることを実感した私は、これから自分がどのような人生を歩むのか楽しみでならない。どんな自分になるにせよ、いつかまた、ミンスクに500年の時を超えて立ち続けるミール城を、また見にいきたいと考えている。


「平成28年度朝河貫一賞最優秀論文」はこちらから御覧いただけます。

義務教育課ホームページ
→ http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70056a/

お知らせ

 新しい年を迎えました。まばゆい初日に、希望の船出を願いました。「頑張れ!受験生」
 さて、ここからはお知らせコーナーです。

福島県教育委員会からのお知らせ

「県庁に みんなの声を 届けよう!」プロジェクト発「ふくしまこども観光隊」が発足しました

 「ふくしまこども観光隊」は、「県庁に みんなの声を 届けよう!」プロジェクトに参加した児童のみなさんが「福島の魅力を、多くの人に知ってもらおう」というテーマで話し合い、内堀知事に提案したことをきっかけに発足した事業です。
 県観光交流課が、子どもたちの声を実現し、昨年12月22日(木曜日)に、記者発表を行いました。
 ふくしまこども観光隊のお仕事は、福島の魅力を写真に撮って投稿することです。ぜひ、下記のアドレスから、子どもたちが投稿した福島の魅力を御覧ください。また、多数の子どもたちの参加をお待ちしております。
   
ふくしまこども観光隊フェイスブック
→ https://www.facebook.com/F.kodomo.ambassador/posts/

平成29年度県立郡山萌世高等学校「定時制課程科目履修生募集」のお知らせ

郡山萌世高等学校では、生涯学習社会の実現に寄与するため、身近に利用できる学習施設として広く地域の社会人に開放することを目的とし、科目履修生を募集します。
 出願方法、経費、選抜方法等、詳細については郡山萌世高等学校のホームページを御覧ください。
 
 履修科目:古典B(2)、地理B(4)、数学活用(2)、化学(4)、総合英語演習(2)、手話1(2)、情報処理(2)、簿記(2)の8科目 ※( )は単位数  
      2単位の科目:45分授業×週2回 4単位の科目:45分授業×週4回
 募集定員:定時制課程昼間主コース若干名
 出願資格:一般社会人(学習意欲が旺盛で、向学心に富む者)
 出願期間:平成29年2月9日(木曜日)から2月13日(月曜日)(ただし2月11日(土曜日)及び2月12日(日曜日)を除く。)
    
県立郡山萌世高等学校定時制課程  024-932-1767
→ ホームページアドレス http://www.housei-h.fks.ed.jp/?page_id=15→ 科目履修生関連ページ http://www.housei-h.fks.ed.jp/?page_id=34

県立図書館からのお知らせ

【展示】福島県歴史資料館移動展「名所図会の世界-江戸時代の観光ガイドブック-」

 日時:~2月12日(日曜日) 月曜日及び第一木曜日休館
 時間:9時00分から19時00分(土曜日曜祝日は17時30分まで)
 場所:福島県立図書館 展示コーナー
 内容:
  江戸時代の後期には『都名所図会』『江戸名所図会』『紀伊国名所図会』などの名所図会が多く出版されました。これらの本には神社仏閣・名所旧跡・景観・祭礼などの挿絵が多く載せられ、観光案内書のような性格も帯び、江戸時代後期の旅ブームとも深く関連していました。ここでは『名山図譜』『日本名山図会』『二十四輩順拝図会』など福島県ゆかりの名所が描かれたものを中心に、代表的な名所図会を展示します。(観覧無料)

【催し物】長田弘文庫開設記念「長田弘と出会う」会

 日時:平成29年2月5日(日曜日) 13時30分から15時30分
 場所:福島県立図書館 講堂

[第1部 対談]「20世紀を読み続けた詩人 ~長田弘文庫の開設にあたって~」
 出演:尾方邦雄氏(みすず書房 編集部) 井上卓弥氏(毎日新聞 東京学芸部編集委員)
 内容:
  長田氏の数々の詩集・エッセーを担当された編集者と生前最後に長田氏の取材をされた新聞記者のお二人が、長田氏ご本人から聞いた話や、著作からうかがえるさまざまな本のこと、長田氏と本の関係などについて語り合います。
  
[第2部 朗読会]
 出演:原國雄とその仲間たち
 内容:
  県内を中心に定期的に朗読会を開催されている元テレビアナウンサーや現役ラジオアナウンサーの方々に、「最初の質問」など長田氏の詩とエッセー8作品を朗読します。

福島県立図書館 資料情報サービス部 電話024-535-3218
→ https://www.library.fks.ed.jp

編集後記

年末にかけて流行語大賞「神ってる」、今年の漢字「金」の発表がありました。なんとなく、どちらにもピンとこなかったのは私だけでしょうか(笑)。一方で、オックスフォード英語辞典が2016年を象徴する英単語として、「Post-truth」を発表しました(直訳すれば「脱・真実の」でしょうか)。トランプ大統領の誕生や英国のEU離脱などを受けてのことでしょうが、これにはなるほどと思いました。「メキシコとの国境に壁をつくる」や、「貧しさやテロの発生は移民のせいだ」といった、必ずしも正義や真実とはいえない、感情的な言葉に人々が熱狂し、また翻弄された年だったように思います。グローバル化の影響で格差が広がり貧困化する、また共同体が分断されて個人が孤立する、仲間や地域に包摂されなくなり、SNS等のメディアを使って見たいものしか見なくなる…。「正しいことなんて聞きたくない。現実がしんどいし、メディアからは痛快なことだけ聞きたい!」という風潮にどのように抗えばいいでしょうか。

私は「対話」が、これに抗う手段になると思っています。
アメリカの学者(ジョセフ・クラッパー)の研究にあるのですが、子供たちが一人でテレビを見ている時には有害情報の影響を受けやすいが、家族や友人などと話しながら一緒にテレビを見ていると、悪影響を受けなくなるというものがあります。感情的で痛快なメディアへの対処として、「対話」をはさむことで、正しい答えを一方的に教え込むよりも、学習者の学びにとって有効な場合があるということです。これは次期学習指導要領に位置づけられるアクティブラーニングや、考え議論する道徳にも通ずるものと考えます。正義と真実を高らかに語るだけでは、Post-truthの時代には抗えません。教室に「対話」を持ち込むことや、ご家庭でお子さんと話し合うことこそ、真実が感情に打ち勝つ第一歩と考えます。

教育総務課長 高橋 洋平(たかはし ようへい) 

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