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【2017年6月20日(火曜日)】 Vol157

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月26日更新

目次

  • リレーエッセイ
        県教育庁政策監 熊田 孝(くまだ たかし)
  • 日々の思い
        平成28年度教育者表彰(文部科学大臣表彰)
        前県立安積高等学校長 久保田 範夫(くぼた のりお)
  • お薦めの一冊コーナー
  • 読者投稿欄「みんなの学舎」
        郡山市立郡山第五中学校 教諭 星 美由紀(ほし みゆき)
  • 「こんにちは!各所館です」
  • お知らせ
    • 県教育委員会からのお知らせ
    • 県立図書館からのお知らせ
  • 編集後記
       教育総務課長 高橋 洋平(たかはし ようへい)

リレーエッセイ

「向上心」

県教育庁政策監 熊田  孝(くまだ たかし) 

 藤井聡太四段。14才。現在、もっとも注目されている、将棋の中学生プロ棋士である。
 昨年、将棋のプロ棋士の養成機関である奨励会三段リーグを1期で卒業。 史上最年少(14才2ヶ月)で、プロ棋士となった。
 そして、プロデビュー以来、公式戦27連勝中(6月19日現在)。プロデビューからの連勝記録は、歴代1位(更新中)であり、また、公式戦の連勝記録も歴代2位となっている。(歴代1位は、28連勝。)

 将棋の中学生プロ棋士は、藤井四段で5人目であるが、これまでの4人(加藤一二三九段、谷川浩司九段、羽生善治3冠、渡辺明竜王)は、その後、いずれも将棋のタイトルを獲得している。

 雑誌のインタビューで、現在の目標を聞かれ、「(今までの)中学生棋士の先生方は皆さんすごい実績を残されているので、傷をつけないように負けないように頑張りたいと思います。20歳までに結果を残したい(タイトルを獲得する)という思いはあります。………強くならないと見えない景色があると思いますので、そこに立てるように頑張りたいです。」と答えている。
 そこには、プロとしての意識と向上心が強く伝わってくる。

 「向上心」。さて、現在の自分はどうか………、と考えていたところ、以前、持っていた扇子に書かれていた言葉を思い出した。
 「白首北面」。これは、中国・随代の儒学者が表した本の中にある言葉とされている。「白首」は髪が白くなった頭という意味から、老人のこと。
 「北面」は北を向いて座ることで、中国では地位の高い者は南を向いて座るという習慣から、師の指導を仰ぐことをいう。
 「白首北面」は、白髪あたまの老人が、師の教えを受けている様を表しており、このことから、年老いても衰えることのない向上心を持ち続けることを意味とされている。
 私も、このようにありたいと考えている。

日々の思い

「高校生がくれた宝物」

前県立安積高等学校長 久保田 範夫(くぼた のりお)

 私は今年3月末、37年間の教師生活に終止符を打ち、この原稿を書いている水無月も下旬になろうとしている時点で、早くも2か月の時が流れました。退職して変わったことの中で最も大きいのは、校長時代には追われるようにほぼ毎日書いていた、様々な挨拶の原稿を書かなくてもいいことです。(安積高校のホームページにも掲載してありますが、校長時代の挨拶の機会と量は半端ではありませんでした。HPの「久保田校長の言葉(平成25・26・27・28年度)」の中の「このフォルダを開いていただいた皆さんへ」という文書にも書きましたが、年間約56,000字(400字詰め原稿用紙140枚程度)を書いていました。)
 それでも、今回のように文章を書く機会は、なかなかゼロにはならないようです。かつて私が勤務していた教育総務課からの依頼とあっては、断れるはずもありません。
 私は、「うつくしま教育通信」と御縁があり、県教育庁教育次長として今まで4回原稿を寄せました。古い方から並べてみます。機会があったら是非お読みください。

     Vol. 89 (2011年10月21日) 「震災前後、そして教師の原点へ」(1)
     Vol. 90 (2011年11月21日) 「震災前後、そして教師の原点へ」(2)(承前)
     Vol. 96 (2012年05月21日) 「去年今年(こぞことし)貫く棒の如きもの」
     Vol.104 (2013年01月21日) 「さくら、桜、いや重(し)け吉事(よごと)」

 今回は、(甲)37年間を振り返って、(乙)3月末の嬉しかった出来事の2点を綴ります。

(甲)37年間を振り返って

 昭和55年4月1日、福島県立只見高等学校教諭・新米の国語教師として走り出して以来、37年の月日が流れ、学校は延べ7か所、行政職として県教育庁の4か所(11年間)で勤務し、それぞれ印象深いことは数多くありますが、ここでは敢えて三つを挙げてみます。

(1)本県初の「少子化による統合」直前の高校勤務と校歌の作詞
 平成19年4月より棚倉高等学校長の職務に就き、同校に2年間勤務、東白川農商高等学校との統合(平成21年4月、修明高校誕生)を推進しました。両校の同窓会を始め統合に反対する空気が燻る中、統合のメリットを根気強く説明し、教職員の意識を高めながら地域住民等の理解も得て、統合にこぎ着けました。また、修明高校の校歌制定に当たり、今まで、本県の共学化の際には、著名な詩人や作家・歌手等によって校歌が作成されてきましたが、「詞も曲も素晴らしいが何となく校歌らしくない」という思いが私にはあったので、「あゝ修明 我らが母校」の歌詞を入れ、「棚倉」と「東白川」を新たな校名・校歌に使えないという制約の中、新生「修明」高校の校歌を長く歌い継いでほしいとの思いを込めて新校歌の作詞を担当することができたことは、国語教師としてこれ以上の喜びはありません。また、作曲は本県高等学校音楽教諭濱崎晋氏の手になりますが、素晴らしいメロディーですので、前述した安積HPの「久保田校長の言葉」から聴いてください。

(2)2度に亙る母校勤務(教諭として11年間、校長として4年間、計15年間)
 母校安積には、90周年を3年生の生徒として、110周年を教諭として、そして130周年を校長として、不思議なことにちょうど20年刻みで大きな周年行事を経験することになり、このサイクルだと、私が77歳の年に150周年を迎えることになります……。

(3)教育行政に11年間従事するとともに、4年間の福島県高等学校長協会会長
 平成10年4月より県教育庁総務課(当時)管理主事企画担当として「人・地域・自然と共に個を磨く新世紀ふくしまの教育」を基本目標とする「第5次福島県長期総合教育計画~新世紀ふくしまの学び・2010~」の策定に当たりました。当時の総務課長は、文部科学省から出向していた茂里 毅(もり つよし)さん(平成28年度まで文部科学省教職員課長、現在、内閣官房内閣参事官として文部科学省より官邸に出向中の由)で、彼がいたからこの計画が形になったと考え感謝しています。以来、平成24年度迄、人事担当の管理主事・主幹・学校経営支援課長(現在の義務教育課・高校教育課・特別支援教育課の管理部門担当)、教育次長と通算すると11年の宮仕えになりました。
 平成25年4月、母校安積高校の第43代校長の職に就き、同時に、県高等学校長協会会長に就任し、東日本大震災から約2年が経過した時点での難しい舵取りを任され、4年間務めることになりました。平成26年に安積の130周年記念式典を挙行、100周年の際の森喜朗文部大臣(当時)に続いて、下村博文文部科学大臣(当時)臨席の下、盛会裏に終了したことはOBとしても感無量でした。ただ、協会長としての出張が極めて多く、ほとんどの会議が県庁所在地の福島市で開催されるため、郡山から約50kmの道のりを年間約120日出張(!)という年もあり、体育祭やセンター試験直前の激励会等、多くの学校行事に出られず、生徒・職員に申し訳ないという気持ちで一杯でした。
 また、高校の周年行事で協会長として祝辞を述べる機会があり、4年間で12校を数えました。県教育委員長の祝辞と重ならないようにしつつ、どの学校であれ、何周年であれ、私が必ず話題にしたのが各高校の校歌と校訓であり、校歌は学校の精神(スピリッツ)の塊なのだという、次のような趣旨の話をしました。

 ~私は、雪が3メートルも積もる只見高校新採用時代から現在まで、新たに赴任した学校では真っ先に校歌を覚えて歌えるように心がけてきた。それは、校歌の歌詞にその学校の創立以来の校訓や精神(スピリッツ)が込められていることが多いからであり、また、校歌を声高らかに歌うことによってその学校と生徒を好きになれるから。~

 早いもので、東日本大震災、原発事故から6度目の正月を経験しました。本県の復旧も少しずつ進んでいるように見えますが、今なお8万人を超える県民が避難生活を継続しており、本県の小・中・高等学校・特別支援学校の多くの児童生徒が、未だに県内外で避難生活を余儀なくされている現実があり、廃炉・汚染水対策等々、原子炉に係る課題は山積し、本当に安全だと断言できるまで、この先何十年かかるのだろうと暗澹たる思いを抱いているのは福島県民だけなのではないか、と考えてしまうことがあります。さらに農産物等の風評被害と大震災そのものの記憶の風化という二重の逆風が吹くなど、様々な課題が山積しています。福島県の復興はいまだ途上にあることを忘れず、国の教育改革の激流に流されずに、福島の未来を担う子どもたちにとって、より魅力ある学校づくりに取り組む本県の教職員の皆さんを陰ながら支えていきたいと考えています。
 御縁があって、福島県高等学校長協会会長という重い役職を、4年間務めることになりましたが、思っていたことの半分もできなかったような気がしています。国主導によって猛スピードで進められつつある高等学校と大学の一体的改革を、戸惑いと怒りを押し殺しながら見つめ、現場の声をなんとか届けようともがき続けた4年間。本県の県立高等学校、県立特別支援学校のために、もっともっとしなければならないことがあったのではないか、そんな苦い思いを胸に秘めながら、本県教育に関わるすべての皆さんへの感謝の気持ちを言葉にして学校を後にしました。

(乙)3月末の嬉しかった出来事

 去る3月30日離任式の日の午後、安積高校の生徒会長と生徒会役員の2名(ともに女子)が校長室を訪れました。手にしていたのは、私に贈るのだという「紫魂継賞」(しこんけいしょう)という手書きの賞状(B4版)でした。賞の命名の由来は、安積高校の應援團がよく使う「紫魂継承」(しこんけいしょう)という言葉に掛けたものです。安積高校には、他校の校訓に当たるものとして、「開拓者精神、質実剛健、文武両道」の「安積の精神」があります。安高生は、安積の精神と伝統をただ単に受け継ぐだけではなく、明治・大正・昭和・そして平成の各時代背景の下、「真の安高生は如何にあるべきか」「安積らしさとは何か」を絶えず自らに問いかけて検証し、新たな伝統を創造してきたのですが、紫がスクールカラーであるため、安積の精神を「紫魂」と表現することもあるのです。私への賞なので、気恥ずかしさもありますし、また少し長くなりますが、そのまま引用します。(賞状は、縦書きです。)

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 貴方は安積高校での三年間の学生時代で培った安積の精神を胸に、教員として十一年間、校長として四年間安積高校の為に尽力して来られました。
 校長としてのお忙しい時間の中でも先生はいつも私達に気さくに話しかけて下さいました。また、全校集会等の行事では私達の為に様々なお話を準備して頂き、先生が学生時代、京都に一人旅に行かれた話は忘れることができないほど何度も耳にした気がします。
 そして先生は安積高校のOBとして、今安高生である私達に「安高生であることの価値」を教えて下さった存在でもありました。貴方の人一倍の愛校心に敬意を払い、勝手ながらこの賞を贈ります。

    平成二十九年 三月三十日
                          福島県立安積高等学校 生徒一同 

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 この日、午前9時からの離任式の場で手渡す予定だったらしいのですが、間に合わず放課後になったようです。仕事柄、30年の永年勤続表彰、県教委や文部科学省からの教育者表彰等、様々な賞を頂く機会がありましたが、この「紫魂継賞」に勝る賞はなく、胸が詰まりましたが、何とか堪えて笑顔で感謝と激励の言葉を返し二人と別れました。
 安積高校長としての4年間は、また県校長協会長としての4年間でもあり、出張が極めて多かったことは前述したとおりです。だからこそ、私の在校時には極力生徒たちに声をかけ、卒業式や表彰式等は言うまでもなく、全校集会等においても長い時間をかけて原稿の準備をし、生徒の心に灯がともるように全力で語りかけましたが、多くの学校行事に出られず、生徒・職員に申し訳ないと、ずっと感じていました。それだけに、生徒たちがくれたこの賞は、私が生徒たちに伝えたかったことが少しは伝わっていたことを示しているとも考えられ、安積の精神を伝えようと努めていた私にとって何物にも代えがたい一生の宝物となったのです。
 本県教職員の皆さん、どうか生徒や保護者、地域の方々からの感謝の言葉を(言うまでもなく結果として)頂けるように努め、そしてその言葉を糧に本県の子どもたちのために力を発揮してください。37年の教師の勤めを終えた私の、心からのお願いの言葉でこの稿を閉じます。 

 ※久保田 範夫先生は、平成28年度教育者表彰(文部科学大臣表彰)を受賞されました。

お薦めの一冊コーナー

 このコーナーでは、福島県立図書館司書の「お薦めの一冊」を御紹介します。

『COSMOS インフォグラフィックスでみる宇宙』 スチュアート・ロウ,クリス・ノース/著 吉川真/訳 丸善出版 2016

 1969年に人類がはじめて月に降り立ってから、まもなく50年。技術のめざましい発展により、宇宙に関する新しい発見、知識は日々増えています。複雑さを増す広大な宇宙について、この本は情報を視覚的にわかりやすくしたインフォグラフィックスを使用し、様々な視点から見開きで解説しています。今までの宇宙図鑑などとは一味違ったこの本で、宇宙のなぞや最先端の発見に触れてみませんか.

福島県立図書館
https://www.library.fks.ed.jp

読者投稿欄「みんなの学舎」

「はじまりは、小学一年生」

郡山市立郡山第五中学校 星 美由紀(ほし みゆき)

 仕事柄「どうして教員になったのか」と尋ねられることが多くある。「社会科が大好きで大好きで、一生勉強できる仕事は何か」と考えたとき、たどり着いたのが教員の仕事だった。単なる社会科好きが高じて教員になった私にとって、「子どもが好きだから、子どもの成長に携わりたいから…」といった先生たちのお話は非常にまぶしく感じるときがある。
 そんな私にとって大きな転換点になったのが、小学校一年生の時に、担任をしていただいた川崎美智子先生との出会いだった。「川崎先生は今年度で退職、最後の教え子になる」と親に言い聞かされての入学だった。同級生には、親同士が小学校時代からの同級生、という友達も多く、その親たちもまた、川崎先生の教え子という、とてもご縁のある出会いだった。今思えばまだまだ元気でお若い川崎先生だったけれども、当時の私たちにとってはおばあちゃん、に思えて、先生に負担にならないように、とみんなで重いものを運ぶ手伝いをしたり、体育の後には「先生大丈夫?」とみんなで顔を覗き込んだりしたものだった。田舎の学校だったこともあり、作文コンクールの仕上げで放課後残っていると、先生がジャガイモをふかしてくれて、塩をかけて一緒に頬張ったりしたのも忘れられない思い出である。
 そんなある日、「うそ」について、皆で話し合う場面があった。「人が嘘をついているかどうかは、見ればすぐわかるんだよ」と先生がおっしゃるので、「目を見ればわかる!」と答えた私に、川崎先生は間髪入れず、「美由紀ちゃん、学校の先生になりなさい」とおっしゃった。もう四十年近く前の出来事であるが、その時に先生が着ていたジャージや、自分の座席、教室の光景が今でも鮮明に思い出されるくらいの衝撃的な一言であった。成長する中で、川崎先生の言葉がずっと自分の心の奥底に留まり、以来、忘れることはなかった思い出である。
 教師の一言の大きさを痛感するとともに、自分の人生をずっと支えてくれた川崎先生の存在。数年前、川崎先生はお亡くなりになったが、先生のあの一言は、感謝とともに忘れることなく、私の心の根底を支え続けていてくれる言葉である。

「こんにちは!各所館です」

 今月から始まりました「こんにちは!各所館です」は、福島県教育委員会が所管する各教育事務所及び各所・各館の取組みを紹介するコーナーです。

『県北教育事務所』」編

 県北教育事務所は、平成27年度から子どもたち一人一人の夢実現に向けて「力強く歩む子どもを育てる」ことを目標に、先生方と共に歩んできました。先生方と事務所をつなぐ架け橋として、今年も要請訪問等の成果と課題を踏まえて「平成29年度[県北版]学校教育指導の重点」「[県北版]リーフレット」「[参考資料]確かな学力向上のために」を作成しました。なお、これら県北教育事務所発行資料はHPよりダウンロードできます。
 また、「少人数教育の改善・充実のために、実践事例を毎月紹介しております。各校の優れた実践をぜひ御覧ください。
 詳しくは、県北教育事務所ホームページを御覧ください。

少人数教育の改善・充実のために(平成28年度の実践例)

実践事例:4月 福島市立鎌田小学校 福島市立清水中学校
実践事例:5月 大玉村立玉井小学校 国見町立県北中学校
実践事例:6月 二本松市立二本松南小学校 二本松市立東和中学校
実践事例:7月 本宮市立岩根小学校 本宮市立本宮第一中学校
実践事例:8月 伊達市立梁川小学校 伊達市立伊達中学校
実践事例:9月 川俣町立福田小学校 川俣町立川俣中学校
実践事例:10月 桑折町立醸芳小学校 福島市立大森小学校 福島市立西根中学校
実践事例:11月 伊達市立上保原小学校 本宮市立白岩小学校 伊達市立桃陵中学校
実践事例:12月 福島市立水保小学校 福島市立渡利中学校
実践事例:1月 二本松市立二本松北小学校 二本松市立二本松第二中学校
実践事例:2月 福島市立北信中学校
実践事例:3月 二本松市立二本松第一中学校

県北教育事務所ホームページ
http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70110a/

お知らせ

 衣替えの季節を迎えた町は、彩りも心も軽やかです。この季節になると、小学生が被る夏帽子が懐かしく思えてなりません。
 さて、ここからはお知らせコーナーです。

県教育委員会からのお知らせ

NIE活用シンポジウム「教育に新聞を!」

 教育に新聞を活用する取り組みが広がっています。そこで「教育に新聞を!」をテーマにNIEの活用シンポジウムを開催いたします。NIEとは、(Newspaper in Education)の略です。NIE実践者およびNIEに関心のある教師と新聞社のNIE担当者などを対象に、教師同士、教師と新聞関係者同士の交流・情報交換の場を提供する目的で開催します。
 また、新聞を活用して家庭でできる「読解力アップ」トレーニング法など専門家からのアドバイスもあります。
 一般の方も参加できるシンポジウムです。ぜひ、御参加ください。入場は無料です。詳しくは、義務教育課ホームページを御覧ください。

 日時:7月15日(土曜日)
 時間:12時30分から16時00分
 場所:郡山市中央公民館(郡山市麓山一丁目8-4)

福島県教育委員会(義務教育課)
→ http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70056a/

「福島の今を知る動画スペシャルサイト」のお知らせ

 福島県広報課のホームページでは、ふくしまの今を伝える魅力や最新情報を動画で公開しています。「狼煙(のろし)会津の鉄砲打ち」もその一つです。
 福島県奥会津地域の金山町に暮らす狩人 猪俣昭夫さん。なぜ山に入るのか、なぜ動物を獲るのか。「マタギ」を名乗り、動物の命を授かる暮らしをする、猪俣さんの思いを伝えます。広報課のホームページから御覧いただけます。

 「会津の鉄砲撃ち」 撮影:柏崎佑介 
           株式会社KiGARU 
           監修:福島県立博物館 
           協力:福島県金山町

福島県ホームページ
(福島県広報課~福島の今を知る動画スペシャルサイト~)
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/movie-now/

県立図書館からのお知らせ

[イベント]子どもの本がつなぐスマイルプロジェクト「絵本はともだち」親子ふれあい読書フェスティバル

 日時:7月2日(日曜日)
 時間:13時00分から15時00分
 場所:喜多方市松山公民館(喜多方市御清水東7244-2)
 内容:

  1. 講演会「おはなしかい いっしょにね」(13時30分から14時20分)13時00分開場
     講師:藤田 浩子 氏(幼児教育専門家)  
     ※ おはなしや手遊びも併せて実施
  2. 交流会「藤田さんとおはなし」(情報交換)(14時30分から15時00分) 
     内容:講師と地元図書ボランティア等との意見交換会
  3. 推奨絵本の展示と読書相談(13時00分から15時00分)
     担当:県立図書館児童資料チーム職員
     対象:子どもと保護者・保育従事者・読書ボランティア・その他関係者(参加無料)
福島県立図書館
→ 資料情報サービス部 電話024-535-3218
  https://www.library.fks.ed.jp

編集後記

 先日、飯舘村の小学校5年生6人と、横浜市にて桜の植樹祭に参加してきました。6人は大勢の大人に見守られ、かなり緊張した様子でしたが、福島県代表として挨拶などを立派にこなしました。こうした植樹イベントでの活躍も素晴らしかったのですが、特筆すべきは帰りの新幹線でした。校長先生が帰り道、「後で今日の感想を話してもらおうかなー」と一言発しました。本当に何気ない一言だったと思います。すると子供たちは新幹線の3人掛けシートをくるっと反対向きにして、6人でお菓子でも食べながら楽しくおしゃべりするのか…と思いきや、メモ帳を片手に、今日のイベントを振り返り、議論し始めました。子供たち自身が表現したい、学びたいという思いに火がついた瞬間でした。東京から福島までの約1時間半、途切れることない議論…(私は暑さと朝の早さに疲れてぐったり…)。随行した先生方の関わり方も素晴らしく、子供たちの議論を見守りながら、質問してくる際には的確な回答をするとともに、議論をさらに深めるための発問をしていました。普段の教室での信頼関係が伝わってきました。そして福島駅での解散式で、一人ずつ堂々と話し合いの結果を発表してくれました(何もメモは見ずに、友人と内容が重複しないように予め調整してあった!)。この日のクライマックスシーンでしたね。6人にとって、「頑張れば何とかやれる!」という絶妙な難易度の課題に、自発的・主体的に取り組んだ一日だったように思います。

 教育関係者にとって「大人から働きかけなくても、自ら主体的に学ぶ児童・生徒」を育てることは、究極的な目標だと思います。学習に意欲的な児童・生徒は、過去に失敗や挫折をしたことがあっても、それを乗り越えた経験を持っています。まさに飯舘の子供たちのように、多少難しい課題を投げかけられても、「きっと自分(たち)は乗り越えられるはずだ」という自信を持って学ぶことができます。彼らは、福島駅での発表を自らの力で乗り越えたことで、さらに意欲的に学びに向かっていくことでしょう。他方、課題を乗り越えた経験が少ない児童・生徒は、自分の能力より高い課題を与えられた時には不安しかありません。そうすると学びから逃避することになるのです。この点は教育心理学者エドワード・デシがいうように、「まだ出来ないこと」ではなく、「頑張れば今の自分でも出来ること」を目標に設定することが必要です。学習意欲が湧かない子供たちに対して、徐々に学びへの拒否反応を軽減し、段階的に学習に参加する姿勢を整えさせる工夫が、我々大人には求められます(これは難しい論点なので、またの機会に書きます)。

教育総務課長 高橋 洋平(たかはし ようへい)

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