ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 男女共生課 > 「福島県版ユニバーサルデザイン実現への提案」研究会員からのメッセージです(佐藤 和子さん)

「福島県版ユニバーサルデザイン実現への提案」研究会員からのメッセージです(佐藤 和子さん)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
本文へジャンプ ふくしまユニバーサルデザイン●情報マーケットリンク ●福島のユニバーサルデザイン●お知らせ・募集●活動報告・ユニバーサルデザイン資料集

このページはHOMEの中の、UD資料集の中の、福島版UD実現への提案の中の、研究会員からのメッセージの中の、>佐藤 和子さんのメッセージのページです。


福島版ユニバーサルデザイン実現への提案

移動とユニバーサル・デザイン

佐藤 和子

趣旨

だれにでも移動が自由にできること

 だれでもが行きたい所へ行く権利があり、徒歩・自転車・車・電車・バスなど多様な交通手段が用意されることが大事なことです。一方、運転のできない人や車を持っていない人々にとっては、遠方に行くには、電車、バス、タクシーなどの公共交通による移動手段が不可欠です。子どもや高齢者など運転できない人でも、自由に買い物をしたり、病院へ行ったり、知人を訪問したり人間らしく暮らせる移動環境を確保することが必要です。

どんな場面でも移動が安易であること

 例えば公共交通手段が整っていたとしても、自宅を出てから目的地まで、安全で、わかりやすく、段差などの障害などの問題がなく、だれでも連続して利用できる物理的な状況になっていることが大事です。また、料金体系も乗り換えるたびに料金が割高にならない適切な工夫が必要です。一方、利用しやすい適切な運行回数と、運行状況や待ち時間を知らせる工夫なども必要です。

徒歩で移動しやすいこと

 移動の基本は徒歩ですが、現実的には車社会が急激に進展してしまい、郊外に公共・公益施設が分散立地したり、広い幅員の道路で街が分断されたり、歩行者が歩道橋、地下道などによる横断を強制されたりして車優先の都市構造になってしまいました。  街は、多くの人々が徒歩で利用できる利便性のよい所だったはずです。高齢社会に向けて、段差などの問題を解決した、だれでもが安心・安全な、歩行者優先の交通システムになっていることが必要です。

提案

  • コンパクトなまちづくり  中心市街地及び田園地域のあり方について、情報公開に基づいた住民参画を前提として「みんなのまち計画」をつくることが必要です。計画の合意形成を基に、無秩序な郊外への住宅地の開発規制、ショッピングセンターの立地規制などを強化するとともに、すでに郊外へ分散立地してしまった大学等の公共・公益施設を見直し、建物の更新時に、中心市街地に積極的に戻すことも必要です。
  • いろいろな工夫による交通手段の確保  近距離の移動手段は、環境負荷の少ない徒歩と自転車を中心に考え、レンタサイクル、コミュニティバス(ワンコインバス)や停留所でなくても乗り降りが自由で狭い道路でも入って行ける小型電気バスなどで補完します。長・中距離の移動手段として、ノンステップ電車や低床バスを導入し、だれでもが利用できる乗り物とします。中山間地域では、利用者の移動目的を考慮し、スクールバスの活用や小型バス、乗合タクシーなどの規制緩和と、住民と行政の創意工夫により移動しやすい環境整備が必要です。
  • 街の中の工夫  街の規模や状況に応じ、商店街や公共・公益施設が集積する魅力的な街の中に、段差のない歩行者優先の区域をつくり、だれでもが利用できる電動三輪車や、電動スクーターなどの移動手段を導入した「タウンモビリティ」を展開することにより、滞留時間も増え、高齢者や歩行の困難な人々が街の中を自由に移動できるようになります。

●目次へー次へ→ー↑先頭へ