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会津地方03(会津坂下町): 人情味溢れる酒蔵~その3~(ハマナカアイヅ)

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年3月26日更新

復興への思いを込める品々

 「曙酒造」は、過去にイレギュラーな商品「ハート天明」を販売していた。

 東日本大震災時、蔵にあったお酒は1000本ほど割れ、お酒の中身は「天明」であることは確かだが、王冠・瓶が同じために中身がなんだかわからなくなってしまった商品を一度、すべてあけ替えブレンドののち、安全のため火入れ後再度ビン詰めを経って、「ハート天明」という銘柄で販売するようになった。

 「ハート天明」という名前は、ホームページの原文を引用すると
 「日本酒を造る自分達は、日本酒を使い、暗い世の中に少しでも多くの『笑顔の輪』を作り出さなくてはいけない

 いまこそ『日本酒の力、日本酒の輪』そして日本を盛り上げる

 被災した東北、地元福島を盛り上げるという『熱い大きなハート』が必要だと考えました

 そして大切な人、大切な家族を亡くした方々を『温かいハート』で包みたい」

 という願いを込められている。

 さらに、「ハート天明」は、一本につき600円の売上が「あしなが育英会東日本大震災津波孤児基金」に寄付されるという。

 それは震災で亡くなられた同胞に弔い、ふるさとの復興にせめての貢献をしたい、と鈴木さんが胸の内を明かした。

 実に心温まるエピソードである。

 曙酒造では、「ハート天明」のほかにも、過去20年間をわたって福島県の新地町の米と名水を使い、当地の名山の名前を冠した銘酒「鹿狼山」が震災後の3年間、売上の一部を同自治体に寄付してきた。(一升瓶一本につき100円、四合瓶一本につき50円)

 鈴木部長は、「(酒造りの協力に)助けてもらった分、目に見えた形で恩返しをしたい」と私たちに語った。
0102

ハート天明

鹿狼山

 日本酒の一滴一滴は、杜氏の努力の結晶である。

 同時に、酒造の人情味に染みわたっている。

<その1>  <その2>  <その4(おわり)>

(投稿者:徐)

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