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2014年9月定例会 一般質問 鈴木智議員

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年12月3日更新

鈴木智議員

議員

鈴木智

所属会派
(質問日現在)

自由民主党

定例会平成26年9月
質問等一般質問
質問日9月24日(水曜日)

2番(鈴木 智君)自由民主党議員会の鈴木智です。

 「うつりきて お彼岸花の 花ざかり」、これは旅を愛した自由律の俳人、種田山頭火の句であります。昨日は、秋彼岸の中日でありました。私も家族と一緒にお墓参りをしてまいりました。

 この福島県では、現在、住みなれた家に戻れず、御先祖様のお墓にも自由にお参りできない方々が多くいらっしゃるということを忘れず、議会に与えられた仕事を認識し、着実に進めなければいけない、そのような思いで、以下通告に従い、5回目の一般質問をさせていただきます。

 1つ目は、地域密着型プロスポーツチームへの支援についてであります。

 サッカー、バスケットボール、アイスホッケー、そして野球など、福島県に本拠地を置いた地域密着型のプロスポーツチームが活動を行っております。本年6月には、プロ野球独立リーグであるベースボールチャレンジリーグに「福島ホープス」の本加盟が承認されました。

 チームやマスコットキャラクター名が決定し、今後、監督、コーチ陣の選定、選手トライアウトやドラフトを経て、来年度の参戦が予定されております。ホープスの名前のとおり、震災の被害から力強く立ち上がり、県民の希望を乗せた健闘を期待するところであります。

 県としても、福島県を元気づけたいという観点から、これまで地域密着型プロスポーツチームへの支援に取り組んできたところですが、県は福島ホープスの活動を支えるため、今後どのように取り組むのか伺います。

 2つ目は、危険物の取扱施設についてであります。

 本年5月に東京都町田市において工場火災が発生いたしました。この工場は、マグネシウムを保管していたにもかかわらず、消防署への届け出をせず、消火のための水がマグネシウムにかかり、爆発的な炎上を引き起こしました。結果的には、約千3百平方メートルが焼け、消火まで38時間かかり、死亡者も出るという大火災となりました。

 花火の材料にもなり、粉末状であれば、火花が飛んだだけで引火するという性質を持つマグネシウムですが、本県における消防法に基づき設置を許可しているマグネシウムを取り扱う施設の数をお伺いいたします。

 最初から、マグネシウムが保管されているという情報があれば、水以外の消火剤で対応するなどの対応策があるとも聞いております。

 そこで、マグネシウムを取り扱う施設の安全性の確保について県はどのように取り組んでいるのかお伺いをいたします。

 3つ目は、小名浜港背後地についてであります。

 9月はさまざまなイベントが開催されました。小名浜港アクアマリンパークにおいても食にかかわるイベントが2週続けて開催され、大変なにぎわいを見せておりました。その会場で他県から来ていただいた方から、津波で甚大な被害を受けた震災直後の小名浜港の状況について、当時を思い出しながらさまざまなお話をさせていただきました。

 震災直後は、台船が埠頭に乗り上げ、ボードウォークは破壊され、打ち上げられた船が折り重なり、施設の中に瓦れきが流れ込み、本当にもとどおりになるのか、不安が重くのしかかった暗澹たる気持ちでありました。

 3年半がたち、ある意味、風景が劇的に変化しているのが当該地区であります。現在は岸壁等の復旧が進み、3号埠頭から東港への橋が延び、魚市場とその関連施設の鉄骨が立ち上がり、区画整理事業として計画されていた小名浜港背後地については、小名浜港背後地震災復興土地区画整理事業として、貨物ヤード移転のための工事が進められております。

 その中で、開発事業の実施に関する基本協定が本年四月に締結され、これまでの懸案であった港とまちの一体化とさらなるにぎわいづくりが期待されるところであります。

 アクアマリンふくしま、いわき・ら・ら・ミュウ、さんかく倉庫がある当該地区に大型商業施設が進出することで、地元の県民には、にぎわいの拠点となる期待と、交通が集中することで渋滞などの問題が発生することが予想され、不安の声も聞こえてまいります。

 また、まちの中には既存の商店街があり、いかに港のにぎわいを取り込んで、大きく一体となったまちづくりを地域とともに検討する必要があると考えております。

 そこで、県は小名浜港背後地の復興まちづくりにどのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。

 4つ目は、警察行政についてであります。

 東日本大震災の後、いわき市内では、多くの避難者等の受け入れによる人口増加や復旧・復興に従事する作業員等の流入などにより、市民の生活環境や交通の流れが震災前とは一変しております。いわき市民は、こうした状況を復興へ向かう活力と感じながらも、犯罪や交通事故の増加など、治安に対する漠とした不安を感じていることもまた事実であります。

 警察の存在は、地域の安全の象徴であります。その制服であったり、パトロールカーであったり、交番や駐在所を目にすることで安心する県民が多いと感じております。

 さきの質問でも申し上げましたが、私の地元小名浜では大型商業施設の進出が予定されており、車両と人が集中することに対し不安に感じ、交番の設置を求める声が出てきております。

 一方、いわき市内の交番や駐在所の中には、津波や地震で被災し、一部の施設はいまだに再建されておりません。被災した交番の警察官は本署から来て業務を行っていると聞いております。交番、駐在所は、安全・安心の拠点であり、そして住民の身近なよりどころとして一日も早い再建を願っているところです。

 そこで、いわき市内の被災した交番等における警察活動についてお伺いをいたします。

 5つ目は、甲状腺検査についてであります。

 現在県が実施している甲状腺検査は、東京電力福島第一原子力発電所の事故の後、必要に迫られて行われているものであり、子供たちは検査を受けざるを得ない状況に置かれています。

 今年度からは2巡目の検査に入っており、1巡目の検査結果ではこれまで104人が悪性ないし悪性疑いと判定され、このうち57名が手術の結果、甲状腺がんと診断が確定しています。

 このような中にあって、検査の結果手術等の治療が必要となったことにより、新たに医療費を負担しなければならない県民がいるということになりますが、こうした医療費負担については、事故がなければ生じなかったものと考えるところです。

 そこで、県が実施する甲状腺検査の結果生じることとなった医療費について、県民が負担しないようにすべきと思いますが、県の考えを伺います。

 6つ目は、危険ドラッグについてであります。

 危険な薬物と呼ばれるものは多くありますが、最近注目されているのが、以前は脱法ハーブと呼ばれていた危険ドラッグであります。気軽に買えてしまう状況と、ハーブと呼ばれていたことから若年層が使用しており、吸引した後自動車を運転し重大な事故を起こすなど、身体的にも社会的にも大きな影響を与えており、規制をさらに厳しくという声が高まっております。

 本県においても、販売、使用されたのではと思われる案件が発生していると仄聞しているところですが、県内における危険ドラッグ販売店舗の状況についてお伺いをいたします。

 危険ドラッグは、国が薬事法に基づき、構造を分析した上で指定薬物として製造、販売を規制しております。成分構造が似た物質をまとめて取り扱う包括指定制度も導入されているようでありますが、構造を少しだけいじり、新種として販売するというイタチごっこの状況が続いていると仄聞をしております。また、県薬剤師会も乱用防止にさまざまな取り組みを行っているとの報道もありました。

 他県では、健康被害を及ぼすおそれのあるものを危険薬物として定義し、成分構造によらず、製造、販売、使用、所持を禁じる条例を制定する例もあり、効果的な対策が求められるところでありますが、危険ドラッグ対策について本県はどのような取り組みを進めているのかお伺いをいたします。

 7つ目は、県管理道路についてであります。

 昨年12月1日から改正道路交通法が施行され、自転車が道路の右側にある路側帯を走ることが禁止されました。違反した場合は3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます。

 路側帯とは、歩道がない道路のうち、道路の端に設けられた歩行者や自転車の通行スペースで、車道と白線で隔てられております。自転車などの軽車両は、これまで歩道がない道路では、左側、右側、どちらの路側帯も通行することができましたが、これまでは歩道、自歩道、路側帯と自由に通行していることが多く、歩行者や自動車と交錯し、冷やりとする場面が多く見受けられました。

 そもそも自転車は軽車両であり、本来は車道を走るものです。交通事故が激増した高度成長時代にやむを得ず歩道を走ることを認め、そのままになっていた経緯がございます。自転車に乗っている方も、自分は歩行者のようなものだと勘違いしていることも考えられます。

 自動車、自転車、歩行者のそれぞれが安全に通行できることが安全の第一歩だと言えます。これまでも、福島市やいわき市で自転車通行帯がカラー舗装され、安全を確保する取り組みがなされてまいりましたが、その明示化も含め、自転車レーンの整備を推進すべきと考えるところですが、県は自転車通行の安全性を向上させるため、どのように環境整備を進めていくのかお伺いをいたします。

 安全性の確保という視点においては、最も重要なのは通学路の安全であることは言うまでもありません。私自身、生い茂った低木の陰からすっぽり隠れていた幼稚園児が出てきて、危険だなと感じたことがあります。

 国土交通省においては今年度中にも、交通事故を防ぎ、維持管理をしやすくするという意味から、低木を必要に応じて設置するとし、植えなくてもよいとする方針で道路緑化基準を改定する予定とも聞いております。国道の維持管理費が年々減少する中で、剪定や管理が追いつかないとすれば、やむを得ない流れなのかもしれません。

 また、平成24年には、全国で登下校中の児童生徒等が巻き込まれる交通事故が相次いで発生いたしました。それを受けて、県は学校関係者、警察との三者で通学路の緊急合同点検を実施し、その対策を進めてきたと聞いておりますが、県は通学路の安全性を向上させるためどのように取り組んできたのかお伺いをいたします。

 8つ目は、県立高等学校の体育館についてであります。

 高等学校の体育館は、本来の用途である体育の授業や学校行事のほか、地域の行事や各種スポーツ大会に有効に使われているところです。特に各種スポーツ大会では、児童生徒を初めとする多くの選手が参加いたしますが、現在の体育館の大きさでは試合を待つこともままならず、雨などの天候変化時に待機することもできず、効率的な運用がしづらい状況にあります。

 そこで、県立高等学校の体育館について、各種大会の開催等の授業以外での使用を考慮して整備すべきと思いますが、県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 9つ目は、講演会等の開催についてであります。

 幼稚園の保護者が集まる会議の場で、あるお母さんに提案をされました。原発の事故後、放射線に関する講演会やセミナーが多く開催されるようになりました。参加する方は小さいお子さんがいる親御さんが多いことは言うまでもありません。子供を自宅へ置いてくる、または見ていただける方のお宅へ預けてくる、もしくは子連れでじっくりとお話を聞ける状況ならよいのですが、そう簡単にはいかないことが多いということでありました。

 特に、子供を持つ親を対象とする講演会等に関しては、託児スペース等を設置し、参加しやすい環境をつくることが必要であると感じております。また、託児だけでなく、手話通訳などユニバーサルデザインの視点がさらに県民の参加を促すものと思いますが、県が主催及び後援する講演会やセミナーについて、より多くの県民が参加しやすくするため、県はユニバーサルデザインの視点からどのように取り組んでいるのかお伺いをいたします。

 次に、常磐線特急列車の東京駅乗り入れについてであります。

 現在、上野駅どまりとなっている宇都宮、高崎、常磐線の列車を東京駅に乗り入れる東北縦貫線の工事が進められており、JR東日本では今年度末に開業することを発表しております。

 本県においては、東日本大震災及び原発事故の影響により、いまだに約4万7千人の県民の方々が県外避難を余儀なくされていることから、避難者のきずなを確保するためにも、避難先からの移動手段として鉄道の利便性向上が望まれます。

 今年度末に開業する東北縦貫線においては、上野駅発着の特急列車を東京駅に乗り入れることにより、多くの避難者の方々の利便性が向上することになります。

 また、復旧作業や廃炉作業の拠点として、浜通りの市町村が果たす役割はますます大きくなることが予想されます。浜通りと首都圏を結ぶ動脈としての期待は大きなものがあります。いわき市においても、いわき市鉄道交通を応援する会を立ち上げ、東京駅乗り入れの増加や利便性の向上を目指していると聞いております。

 東京駅乗り入れにより、全国各地からのアクセスがよくなり、本県復興を加速させる一助となることも期待されるところですが、常磐線特急列車の東京駅乗り入れに向け、県はどのように取り組んでいるのかお伺いをいたします。

 最後の質問は、知事の復興にかける思いについてであります。

 私ごとになりますが、私が知事と初めてお会いしたのは16年前になります。私が自民党の参議院議員の秘書となり、同期で参議院に当選されていた知事とさまざまな場所で一緒になる機会がありました。御自分も秘書の経験があるということで、私のような若い秘書にも気さくに接していただいたことを覚えております。

 時は流れ、私が県議となり、議場で見る知事の姿は、福島県という行政体のトップとして、大震災を経て傷ついた県民と県土を何とか立て直したいとの切実なる思いに満ちあふれた姿でありました。

 第71代内閣総理大臣、中曽根康弘氏は、「政治家というものは、歴史という法廷の被告席に立たされているのだ。そういう諦観を持って、しかも一生懸命やるのだ。」と表現をされています。

 為政者は、さまざまな意見を聞かなければなりませんが、決断するときはひとりです。そして、後世に誇れる、苦しい決断を積み重ねていかなければなりません。

 今般、知事は勇退される会見で「次に知事になる方には、復興を着実に進めてほしい。」とコメントされました。

 本県復興ビジョンの中では、復興という言葉、状況は、「今回の災害の教訓を踏まえた新たな視点に立って、本県をこれまで以上によい状態にしていくことであり、復興ビジョンではそのための基本的な理念と主要な施策を示す。また今後、復興ビジョンを踏まえて、主要な施策ごとの具体的な取り組みや主要な事業を記載する復興計画を策定する。」と表現をしております。

 一言で言えば、本県をよりよいものとするということだと思います。私たちの世代、そして次代を担う子供たちの世代が大好きで住み続けたいと思い、それぞれの県民がそれぞれの立場で復興した「ふくしま」を目指しているはずと信じております。

 ちなみに私は、大震災を振り返ったときに、大変だったなと思い返し、そしてそれぞれさまざまな悲しみはまだ残りながらも、やっともとどおりになった、そして震災前よりも少しだけよくなったなと全ての県民が心の底から感じられるときであると思っております。

 そこで伺いますが、知事は、本県の復興に向けてどのような思いで取り組んでこられたのかお聞かせいただきたいと思います。

 以上、御清聴に感謝を申し上げ、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

副議長(青木 稔君)執行部の答弁を求めます。


知事(佐藤雄平君)鈴木議員の御質問にお答えいたします。

 復興の思いについてであります。

 未曽有の大震災に加え、前例のない原発事故に直面し、私は何よりもまず県民の命、安全を守ることを最優先に考え、除染、健康管理などの課題に全精力を傾け、取り組んでまいりました。特に、かけがえのない本県の宝である子供たちについては、我が身にかえても守る、その覚悟で対応に当たってまいりました。

 震災後に募集した作文の中で、ある中学生は「つらくても決して夢や希望を捨てず、皆で支え合うこと、笑顔を忘れないこと、それが福島の未来を担う私たちに求められているものだと思う。」とつづっておりました。

 私は、子供たちが将来に向け、夢や希望を持って、心の底から笑顔になれる福島をつくっていくことこそ、本県が目指すべき真の復興の姿であると考えております。いまだ解決すべき課題は山積しておりますが、原子力に依存しない社会の実現に向けた再生可能エネルギーの導入の拡大、世界が注目するイノベーション・コースト構想の具現化など、新たな流れが本県から芽吹き始めております。

 私は、この3年半で築いた新生ふくしまへの道筋は確実に後世に語り継がれ、世界に誇れる復興をなし遂げ、本県をふるさととする全ての人が誇りに思う「ふくしま」が実現できるものと強く確信している次第であります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。

企画調整部長(近藤貴幸君)お答えいたします。

 福島ホープスにつきましては、県内で初のプロ野球チームとして、スポーツを通じた地域貢献を目指し、来年4月から県内各地での試合開催だけでなく、ボランティアや野球教室、施設訪問などを積極的に実施する予定と聞いております。

 県といたしましては、身近で高度な技術に触れることにより、子供たちに夢を与え、競技力の向上やスポーツへの関心を高めるとともに、地元チームとして応援することにより、地域の一体感や誇りが醸成されることから、今後地域密着型プロスポーツチームへの支援のあり方を検討してまいる考えであります。

生活環境部長(長谷川哲也君)お答えいたします。

 消防法に基づき、市町村が設置を許可しているマグネシウムを取り扱う施設の数は、製造所が1カ所、貯蔵所が3カ所、取扱所が4カ所の計8施設となっております。

 次に、マグネシウムを取り扱う施設の安全性の確保につきましては、当該物質が引火しやすく、また、水による消火が適さないことから、出火防止や初期消火対策の徹底が重要であると考えております。

 このため、消防法に基づき消防本部が実施する施設への立入検査に際して、保安指導に資するようマグネシウム等の危険物に関する情報提供を行うとともに、関係団体で組織する危険物事故防止連絡会において、危険物に関する事故の検証結果や情報の共有化を図っており、今後とも施設の事故防止対策の徹底に努めてまいります。

 次に、講演会やセミナーにおける取り組みにつきましては、ユニバーサルデザインの視点で誰もが参加しやすい環境づくりを推進することが重要であると考えております。

 このため、ユニバーサルデザインの視点に立ったイベント企画・運営の手引に基づき、必要に応じて手話通訳や外国語通訳の配置、託児室や車椅子席等の設置など、全庁を挙げて取り組んでいるところであり、引き続きユニバーサルデザインの普及啓発に努めるとともに、11月に開催予定の国際ユニバーサルデザイン会議を契機として、さらなる理解促進を図ってまいります。

 次に、常磐線特急列車の東京駅乗り入れにつきましては、地元自治体からの要望を踏まえ、県及び鉄道沿線の市町村などで組織する福島県鉄道活性化対策協議会などを通じ、JR東日本及び国に対し繰り返し要望してきており、また、機運の醸成を図るため、主要駅への看板等を設置する事業に対し支援を行っているところであります。

 県といたしましては、引き続き地元自治体と連携しながら、JR東日本等に対し、東京駅乗り入れについて働きかけてまいる考えであります。

保健福祉部長(鈴木淳一君)お答えいたします。

 甲状腺検査につきましては、原発事故の影響により、県民の健康を将来にわたりしっかりと見守っていくために必要なものとして実施していることから、今月9日、国に対し、原発事故がなければ受けることのなかった検査の結果生じた医療費について、県民が負担することのないよう必要な措置を講じることを強く求めたところであり、今後もその実現に向け、引き続き働きかけてまいる考えであります。

 次に、県内の危険ドラッグ販売店舗につきましては、現在まで郡山市内で2店舗を把握しており、販売を確認した1店舗については、今月四日、薬事法に基づき、東北厚生局、県及び郡山市の合同立入検査を実施し、指定薬物の疑いのある商品を発見したため、東北厚生局長名による検査命令及び販売禁止命令を行ったところであります。

 他の1店舗については、関係機関と連携を密にして、今後早急に店舗における販売状況の確認を実施するなど、適切に対処してまいる考えであります。

 次に、危険ドラッグ対策につきましては、知識不足や好奇心などにより、若者を中心に乱用が広がっていることから、青少年に対する啓発や教育が極めて重要であると考えております。

 このため、街頭啓発活動や薬物乱用防止教室への講師派遣などに取り組むとともに、来る11月12日には、1,000名を超える高校生が集う薬物乱用防止運動福島大会を開催し、高校生みずからが演じる創作劇などを通して危険ドラッグの恐ろしさを広く同世代に発信することとしております。

 今後とも関係機関と連携し、薬物乱用を許さない社会環境づくりを進めてまいります。

土木部長(松本英夫君)お答えいたします。

 小名浜港背後地の復興まちづくりにつきましては、平成27年度末の複合商業施設完成にあわせ、震災復興土地区画整理事業や街路事業などをいわき市や関係団体と県が連携して実施しております。

 さらに、既成市街地と一体となったにぎわい創出に向け、まちなかへの回遊や良好な景観づくり、円滑な交通誘導等を検討するワーキンググループを開催するなど、地域住民が主体となるまちづくりを積極的に支援し、小名浜港背後地の新たな魅力創造に取り組んでまいります。

 次に、自転車通行の環境整備につきましては、モデル地区に選定された福島市など3地区で、自転車や歩行者の事故防止を図るため、市、警察、国と連携を図り、カラー舗装などにより自転車通行帯の整備に取り組んでまいりました。

 今後はこれらの取り組みの検証を踏まえ、自転車通行量の多い地区等において、通行帯を整備する路線や整備形態、通行ルールの周知方法などを定める自転車ネットワーク計画を関係機関と連携しながら策定し、自転車通行の環境整備を進めてまいります。

 次に、通学路の安全性向上につきましては、学校関係者、警察及び道路管理者が連携した緊急合同点検の結果に基づき、ガードレールの設置や街路樹の剪定などを今年度末までに完了させるとともに、用地取得が必要な歩道の整備などについては計画的に進めております。

 今後とも定期的な合同点検に基づく安全対策を継続して実施することにより、通学路の安全性向上に取り組んでまいります。

教育長(杉 昭重君)お答えいたします。

 県立高等学校の体育館につきましては、授業や学校行事の実施に必要とされる機能・規模の確保を基本として、面積や附属室の設置等に関する基準を定め、整備を行っているところであります。

 これまでも各学校の状況や特殊性を考慮した施設内容としてきており、授業等以外で使用する際の利便性についても、対応可能な部分を検討しながら整備を行ってまいりたいと考えております。

警察本部長(名和振平君)お答えいたします。

 いわき市内の被災した交番等における警察活動につきましては、被災した交番等11カ所のうち9カ所で業務を再開しております。

 いまだ施設が復旧していない交番等のうち、江名駐在所については場所を移転の上新築中であり、水上派出所については施設再建に向け設計を行っているところです。

 なお、これら2カ所につきましても、警察署を拠点としながら、他の被災交番等と同様に、パトロールを初め地域に密着した警察活動を行っております。

副議長(青木 稔君)これをもって、鈴木智君の質問を終わります。

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