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2017年9月定例会 討論 阿部裕美子議員

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年12月4日更新

阿部裕美子議員

議員

阿部裕美子議員

所属会派
(質問日現在)
日本共産党
定例会平成29年9月
質問等討論
質問日10月4日(水曜日)

38番(阿部裕美子君)日本共産党の阿部裕美子です。日本共産党県議団を代表し、意見を述べます。


 まず、議員提出議案第150号「核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」についてです。
 広島、長崎にアメリカの原子爆弾が投下されてから72年を経て、ことし7月7日、国連会議で核兵器禁止条約が122カ国という国連加盟国の3分の2の国々が賛成し、採択されました。
 人類史上初の核兵器禁止条約の採択は、日本の被爆者の皆さんの長年にわたる核兵器のない世界を求める運動を初め世界各国と市民社会の悲願であり、共同の取り組みが結実した文字どおり歴史的な壮挙です。法的拘束力のある国際協定としては初めて核兵器を違法化し、禁止しました。
 核兵器完全廃絶には、核保有国とその同盟国の条約参加がもとより不可欠ですが、条約はそれに門戸を広く開いています。条約批准が核兵器廃絶へのスタートです。
 日本政府が唯一の戦争被爆国の政府であるにもかかわらず、アメリカなど核保有国に追随し、歴史的な核兵器禁止条約に背を向ける態度をとっていることは、内外の強い失望と批判を招いています。核の惨禍を体験し、戦争放棄を定めた憲法を持つ日本は、核兵器の禁止に賛同し、推進の先頭に立つことが求められています。よって、本議案は可決すべきです。同趣旨の請願114号、115号は採択すべきであります。
 次に、議案第151号「消費税率10%への引上げ中止を求める意見書」についてです。
 安倍首相は、衆議院解散の理由に、消費税の増税分の一部を高等教育と子育て支援に回すと、事実上の10%増税を宣言しました。8%から2%引き上げにより1世帯年間62,000円の新たな負担になります。国民の願いを盾にしての増税は許されません。そもそも税金は所得や資産に応じて納税する応能負担が原則です。消費税は所得の低い人ほど負担率が大きい弱い者いじめです。
 消費税導入から27年間、国民から集めた消費税収が349兆円、国民1人当たり275万円の一方で、法人税減税分累計総額が280兆円となり、消費税収は法人税減税の穴埋めにほぼ使われたという姿です。富裕層や大企業に所得や資産に応じた応分の負担を求め、消費税増税は中止すべきです。
 消費税率10%への引き上げはやるべきではなく中止を求める議案は可決すべきであり、同趣旨の請願116号は採択すべきです。
 次に、議案第152号「憲法第9条を改正しないことを強く求める意見書」についてです。
 安倍首相は、2020年のオリンピックの年までに憲法9条に1項、2項を残しつつ、3項を設け、自衛隊を明記すると明言しています。それは単に存在する自衛隊を憲法で追認するだけにとどまるものではありません。法律の一般原則は「後からつくった法は前の法に優先する」と言われます。憲法9条第2項、戦力不保持は空文化してしまいます。
 自衛隊が世界のどこでも米軍を支援し、海外での集団的自衛権の行使を無制限に可能にするものであり、日本は戦争する国に変質します。到底容認できるものではありません。
 日本国憲法第9条は、第二次世界大戦で日本人310万人、アジアの人々2千万人のとうとい命が犠牲になったその惨禍の上に、二度と戦争はしない、世界平和の先駆けになることを世界に誓った戦後の出発点であり、世界の宝です。
 国際的に重大な問題になっている北朝鮮の弾道ミサイル発射、核実験という国際法を踏みにじる暴挙に対してどのように解決の道を開いていくのか、日本と世界の多くの人々が武力衝突という最悪の事態を回避して対話の道を開いてほしいと願っています。まさに日本国憲法の精神こそ生かされるべきであります。
 憲法9条を改正しないことを強く求める意見書は可決すべきであり、請願117号は採択すべきであります。
 次に、議案第153号「いわゆる「共謀罪」の廃止を求める意見書」についてです。
 東京オリンピックのテロ対策を理由として強行成立された共謀罪は、実際に犯罪を犯していないのに準備行為を処罰するというものであり、基本原則とされてきた犯罪を犯した人を処罰することを根本から否定するものです。犯罪に関係のない国民の人権、プライバシーが侵害されるおそれがあり、国民の主権者としてのさまざまな活動や運動が抑え込まれ、物言えぬ監視密告社会がつくり出されることが危惧されます。
 犯罪が起こる前から捜査することによって、思想、良心、言論、表現の自由など基本的人権を侵すことにつながりかねないと、国会で過去3度にわたって廃案とされました。いわゆる共謀罪の廃止を求める意見書は可決すべきです。
 次に、議案第155号「「エネルギー基本計画」見直しに当たり原子力発電に依存しない社会の実現を求める意見書」についてです。
 2014年に決定されたエネルギー基本計画は、原子力電源を重要なベースロード電源と位置づけ、2030年時点の総発電電力量に占める原子力発電の割合を20%から22%にする方針であり、原子力発電所を30基以上稼働させることを意味し、東京電力福島第二原発も含むことを否定しないものとなっています。
 原発事故から7年目を迎えている福島県は、事故収束や廃炉の見通しも立たず、いまだに54,000人を超える県民が県内外に避難生活を強いられ、住宅支援の打ち切りなどでさらなる困窮に見舞われるなど苦難が続いています。
 福島原発事故以来、世界の国々が相次いで原子力発電からの撤退を決定し、原子力からの脱却を表明しています。日本においても原子力発電に依存しない社会の実現に政策転換を強く求める本議案は可決すべきであります。同趣旨の請願118号も採択すべきであります。
 次に、議案第156号「国保事業の広域化に当たり国庫負担割合の引上げを求める意見書」についてです。
 高過ぎて払えない国保税は、所得が200万円の世帯でも年額30万円を超える負担を求められる自治体もあるなど、国民の重い負担となっています。国保加入者の7割以上が非正規労働者などの被用者と年金生活者、失業者などの無職者であり、国保税の引き下げは国民の切実な願いです。
 厚労省保険局指標によれば、加入世帯の平均所得が1984年179万2,000円から2015年139万6,000円と30年間で約40万円も減っているのに、1人当たり国保税が同年比で39,020円から92,124円と2倍以上にふえています。
 国保の住民負担がふえてきたのは、そもそも国が国庫負担を減らしてきたことに起因します。1980年代には50%であった国庫負担が2010年代には約25%まで引き下げられました。
 国保事業の広域化に当たり、重い負担の国保税軽減のためにも、国庫負担割合の引き上げを求める議案は可決すべきであり、同趣旨の請願119号は採択すべきであります。
 次に、議案第157号「受動喫煙防止対策を進めるために健康増進法の改正を求める意見書」についてです。
 本意見書案は、受動喫煙防止対策の取り組みを進めるために罰則つき規制を設け、早急に改正することを求めています。しかし、例外規定を認めるものとなっています。
 我が国の受動喫煙防止対策の取り組みを国際社会に発信するというのであれば、例外を認めず完全禁煙にすべきであり、本意見書案に反対するものです。
 次に、議案第159号「小中学校におけるプログラミング必修化に対して支援を求める意見書」についてです。
 2020年以降に施行される学習指導要領改訂案には、プログラミング教育必修化が盛り込まれました。その背景にある安倍政権のソサエティー5.0の経済政策は、人工知能、AIやロボットなどの技術革新を産業や社会に導入することを柱としたとしています。しかし、AIなどの技術は社会進歩の可能性を広げる一方で、使い方次第で人類にとって脅威にもなると指摘されています。
 若年層によるコンピューターウイルス犯罪が頻繁に起きていることやコンピューターの長時間使用による子供の視力低下など健康被害も起きています。子供の発達段階を考慮せずにプログラミング教育を押しつけることは、かえって子供の成長を阻害するものとなる可能性があり、教育現場の多忙化や子供のゆとりを奪うことにもつながります。
 教育は企業に適応できる人材育成ではなく、教育基本法にのっとった人格の形成にあります。これらの見解から本議案に反対するものです。
 次に、議案第163号「米の生産費を補填する価格下支え制度の確立を求める意見書」についてです。
 国民の主食である米生産の担い手を確保し、安定した自給と再生産を保障するためには、価格補償がどうしても必要です。WTOのスタートと同時に新食糧法がスタートし、ミニマムアクセス米の輸入が開始され、生産者米価は生産コストを大きく下回っている状況が続いています。米生産を確保するために行われてきた農家の戸別所得補償制度が2018年度から廃止されれば、主食の米が一般の競争にさらされることになります。
 農業者の経営を下支えする政策は欧米では当たり前になっています。米の生産費を補塡する価格下支え制度の確立を求める議案は可決すべきです。同趣旨の請願121号も採択すべきです。
 最後に、議案第165号「森林環境税(仮称)の早期創設並びに林業の成長産業化及び森林の適切な管理の推進を求める意見書」についてです。
 温室効果ガス削減目標達成のために、適切な森林整備により森林の温室効果ガス吸収量を増加させる取り組みが不可欠ですが、中山間地の高齢化や担い手不足が進み、森林の荒廃が進んでいます。
 森林の保全と林業の振興は国の役割が重要であることは言うまでもありません。しかし、国の森林整備予算は2008年度1,624億円から2015年度1,202億円と、この8年間だけでも422億円も削減されています。
 必要なことは、森林整備と林業対策において国の責任を明らかにし、国内林業の根幹に位置づけ、根本的な対策を講じることです。同時に温暖化の原因物質の製造者、排出者である企業の責任が問われます。森林・林業における地球温暖化対策の実行に必要な地球温暖化対策税の拡充を図ることで財源を賄うべきです。国と企業の責任を免罪し、広く国民に負担を求めるべきではありません。
 福島県は既に森林環境税を設けており、二重の負担になることも指摘し、意見書の採択は行うべきではないことを申し上げます。
 以上の理由から、議員提出議案第150号から第153号、第155号、第156号及び第163号は可決、議員提出議案第157号、第159号及び第165号は否決、請願114号から119号及び121号は採択すべきとの立場を表明し、討論を終わります。


議長(杉山純一君)以上をもって、討論を終結いたします。

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