「福島版ユニバーサルデザイン実現への提案」研究会員からのメッセージです(松井 壽則さん)
印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
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福島版ユニバーサルデザイン実現への提案
あたりまえの生活ができる社会の実現を目指して
松井 壽則
趣旨
自分自身が行動あるいは生活のあり方を決定し、生活を送ることはあたりまえのことです。現在の社会・生活環境は、そこに持ち合わせている条件で、この「あたりまえに行うこと」にさまざまな規制、障害を与えています。これらの規制、障害を払拭することはもちろんのことですが、自身があらゆる生活の場面において、自己決定し、行動できる社会・生活環境へと整備する必要があります。
提案
- 住生活環境が適正でない場合は、生活行動が制限される 住宅は、私たちの生活の基盤です。安全・安心を担保した住宅で、明日への活力を甦らせ生活を続けていくのです。その住環境が、生活行動を阻害し、支障を来たす環境であったなら、その当人は生活に対する意欲が薄れ、覇気のない生活者となってしまいます。そのためにも、住環境における障壁(バリア)を除去し、行動がしやすい住宅を供給することが必要になります。そのとき、廉価でかつ簡便に、将来の改造・改修ができるように配慮された住宅が望まれます。
- 社会環境は、自身で歩き回れる空間とする。移動は生活の一部である 道路、歩道を含めた公共空間では、大きさを十分に取った、明示性の高い標識(サイン)が望まれます。また、文字情報のみならず、図柄をも併記したサインは、老若男女を問わず、海外からの旅行者にも判読できるものと考えます。 さらに、路床の凹凸をなくし、スムーズな歩行を助けるものとすることが大切です。ただし、視覚に障がいがある人々や、視覚による認知がしにくい人々に対しては危険個所の表示が必要となります。
- 交通手段など移動できうる環境づくり ノンステップバスや福祉タクシーなどを増設し、都市交通の整備を図り、移動の助けとすることが望まれます。
- ユニバーサル・デザインの理念、さらにはその具体的な物、環境などを紹介する情報誌 どのように考えるとユニバーサル・デザインになるか?また、ユニバーサル・デザインの製品や環境などはどのようなものか?等の疑問に答えられるような情報を発信できる機関や情報誌の発行が望まれます。