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中通り29(福島市松川町):小さき幸福、大きな感動(ハマナカアイヅ)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年7月14日更新

 四季がはっきりしている国ならではの、季節の情景を彩る風物詩があります。

 福島市松川町の土合舘公園では、毎年恒例の「あじさい小路」が6月27日と28日に開催されました。

 降り止まぬ小雨のなか、見学を決行しましたが、思いのほか天候と景色がマッチしていました。

 福島駅から数えて3つ目の駅、「松川駅」に降ると、古き良き町並みの景色に出くわしました。
JR松川駅 どこか懐かしく感じる路地裏

 あまり目立ちませんが、「あじさい小路」までの案内看板を備えていました。これは嬉しいです!
案内板① 案内板②

  途中で見かけた可憐な花々を思わず激写しました。
牡丹? 紫色のあじさい

 これは、「あじさい小路」への期待が膨らむばかりですね!

 土合舘公園は、駅から徒歩20分のところに位置しています。雨天にもかかわらず、多くの観光客で賑っていました。あじさいは雨の中に咲くイメージを持っていますので、雨が降り出すとむしろ好都合だと思います。

 画像をご覧ください。アップダウンのある斜面も、ウッドチップで舗装した階段道も、どれもあじさいたちが咲き誇っています。
長い坂道も 階段の両側も、あじさいがいっぱい!

 あじさいには、様々な花言葉がありますが、実は日本にも伝わる花言葉があるのです。それは、「家族団らん」や「友情」などと言った花言葉です。

 なぜなのかというと、あじさいの花は色鮮やかな部分ではなく、集まっている小さな粒なのです。たくさんの粒が集まっていることから、「家族のような感じ」や「友情」を表しているので、このような花言葉がついたそうですよ!
ハートフルなあじさい あじさいの花言葉は?

 雨と土とあじさいの匂いが混じり合い、自然の芳香となって私の心を癒してくれました。

 私だけでなく、たくさんの生命は、この自然と共存しています。
あじさいと生命 あじさいと生命②

 小一時間の散策でしたが、私にとって至福の時間でもありました。

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 公園からの帰路では、意外な出会いがありました。

 なんと、大型観光イベント「ふくしまディスティネーションキャンペーン」の最終日にあわせて、SL(蒸気機関車)の「D51」が福島駅⇔郡山駅の区間を運行することになってたのです!

 沿線の自治体は、「SLに手を振ろう」という活動を行い、松川町もひとつの会場になっていました。私は、偶然にも当日、現場に居合わせたわけです。
イベント告知の看板 一方、福島駅では...

 SLの通過まで1時間以上があるにもかかわらず、町の住民たちが続々と踏切付近に集まってきました。地元の有志たちが列車の通過に合わせて、のぼりや横幕を揚げるなど、着々と準備を進めました。
準備中の地元の商工会の有志たち 横幕を挙げようとしている有志たち

 子供たちも負けじと、手作りの看板で一生懸命リハーサルしていました。
子供たちがスタンバイしている 地元の学生が描いた画は、横断幕の一部となった

 私も住民たちと一緒に土手に立って、歓迎の列を作ることにしました。

 やがて汽笛の音が聞こえました。ほどなくして、黒煙をあげてパワフルに線路を駆け抜けるSLが見えてきました。

 直前まで自分がその場にいることについて、どこか恥ずかしく感じた自分ですが、汽笛の音が聞こえると、思わず両手を挙げて大きく振りかざしていました。
近づくSLの雄姿 手を振り続ける住民たち

 頭の中は何も考えていません。ええ、本当に、本能ともいうべきでしょうか。ただただ、SLが通り過ぎる時間を精一杯に、見守りたいだけです。

 遠目ではありますが、SLの乗客たちが車窓越しに手を振ってくれるのが見えました。なんだか目頭が熱くなりました。純粋な感動ゆえに、この場に居合わせたすべての人たちの思いはひとつになりました。

 「ふくしまに来てくれて、ありがとう。」

 「ふくしまでおもてなしをしてくれて、ありがとう。」と。
ありがとう!

 この瞬間、私は2つの「ありがとう」を実感しました。

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 とある初夏の午後に、私は小さな幸せと大きな感動に包まれました。

 どうか、この文章をご覧になった皆さんにも、幸せと感動の連続が訪れますように。

 

 (投稿者:徐)

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