中通り30(福島市):福島の夜はきれい(ハマナカアイヅ)
土湯峠の近く、県道30号にある、福島市の夜景を一望できるスポットは私のお気に入りです。
夜中ともなると、車さえ通っていなければ、ほぼ暗闇に包まれる道になりますが、晴れる日には三脚を立てて、星空と街のひかりを一緒に写真に記録できる最高の場所です。
よく「極上の夜景」や「100万ドルの夜景」などといった表現が作品の中に使われていますが、福島の夜景はそれに劣れぬ価値があると思います。
確かに、大都市を照らす華やかなネオンは、福島ではなかなかお目にかかることができません。
しかしその代わりに、なかなか得難い感動が、福島の夜空に秘められています。
夏の風物詩と言えば、ホタルに尽きますね。
恥ずかしいですが、私はこれまで、本物のホタルに出会ったことがありませんでした。
デレビでは、ホタルの姿を何度も見たのですが、やはり本物に会いたいですね。
この夏、夢が叶いました。
桑折町では、町内に流れる阿武隈川の畔に、安定した用水が確保されるため、ホタルの一大生息地になっています。その上、地元の住民たちが水源の保護にも力を入れており、一時最大4000匹まで増えたとのことです。
慣れないミラーレス一眼カメラでホタルの撮影に初挑戦した自分ですが、当然のように苦戦しました。
それでもカメラをいじりまくった末、なんとかホタルを画像に記録することができました。
成虫になったホタルの寿命はもって10日間前後しかなく、だからこそ一生懸命乱舞すると言われています。
従って、この画像に捉えた緑色の軌跡は、どれも一期一会のサインだと思います。
福島の夜を飾る小さい命の輝き、確かに見届けさせていただきました。
あづま総合運動公園では、ヤマユリが見頃を迎えています。
約2万株が群生し、甘い芳香で一帯をつつみこみ、見る人を魅了するヤマユリたちは、幻想的な光の演出により更に魅力的な姿を浮かび上がらせます。
ヤマユリの花の直径は20センチ以上あり、ユリ科の植物の中でも最大級ということから、「ユリの王様」とも呼ばれています。
こんなヤマユリの花言葉は
→「威厳」、「飾らぬ美」←です。
大きく迫力のあるヤマユリの花は「王様」たる威厳を保つ一方で、なんとも情緒あふれるロマンティックさも感じさせてくれるという意味で、「飾らぬ美」を持つのでしょうか。
なかなか意味深いですね。
夜が深い福島の夏の夜に、ホタルとヤマユリの優雅な姿と香りを楽しんで、月の明かりを浴びます。
これぞ、福島の夜の醍醐味です。
(投稿者:徐)