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二、県道赤留塔寺線沿線の魅力 8.杉の糸桜とその周辺

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
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二、県道赤留塔寺線沿線の魅力

8 杉の糸桜とその周辺

県道より春日八郎おもいで館と磐梯山を望む

県道より春日八郎おもいで館と磐梯山を望む

 杉の集落は旧八幡村に所属していた。昔から杉の林がたくさんあったので杉という名称がつけられた。この村の薬王寺も牛沢の大徳寺と同じく、高寺三六坊の一つの薬王坊が薬王寺となったのである。  杉といえば、何といっても会津五桜で有名な「杉の糸桜」である。本堂の左右の脇に二株あった。左の方は、隣村の船窪村の農民が、天正年間(一五七三~九二)に本州宮城郡より一株持ってきて植えたものという。今、あるのは右側の実生(み しょう)で繁殖したものと伝えられている。樹齢は推定二百年、エドヒガンザクラで、枝垂は垂糸を呈し地面にとどくほどの見事なものである。花は華麗で昔から濃艶な美人に喩えられている。

薬王寺薬師堂 薬王寺薬師堂

 薬王寺の薬師堂はもと村の西南の山にあったが、天正十二年(一五八四)、現在地に移した。糸桜はその時に植えられたものらしい。薬師堂には薬師如来坐像と脇侍の日光、月光が安置され〈杉の薬師さま〉として古くから信仰を集めてきた。なお、薬王寺には本尊の木造阿弥陀如来坐像(県重文)がある。像高六八センチ、檜の割矧造と考えられる。もと杉村阿弥陀堂の本尊で、鎌倉期の作。

 

 

◆杉の糸桜

杉の糸桜

 薬王寺境内にあり、会津五桜のひとつである。樹齢200年と推定されているエドヒガンザクラ(枝垂れ)で、開花は4月中旬頃から咲き始める。福島県緑の文化財登録第五号、会津坂下町指定天然記念物。

 

 

 

春日八郎の別れの一本杉

おもいで館 おもいで館展示風景 おもいで館記念碑 おもいで館(12月中旬~3月中旬まで休館)        おもいで館展示風景               記念碑 別れの一本杉 別れの一本杉

 船窪の集落の南には、演歌歌手の故春日八郎を称えて「春日八郎おもいで館」が田んぼの中に建てられている。そこの一本杉のそばに春日八郎の十八番だった曲、「別れの一本杉」の立派な歌碑が建てられてある。碑の前に行くと急に歌が流れびっくりする。センサー付の歌碑だったのである。春日八郎を慕っている人たちがしきりに訪れる。

 

 

 

 

猪苗代湖の陥没による移住

 杉と隣の集落の船窪が一緒になって明治に「船杉」という大字名になった。この船窪は杉村の南に位置し、船に縁があるとも思えない所に船のつく地名があるのは不思議である。ここの村人は大同年間(八〇六~一〇)に猪苗代湖が大陥没した時、この地に移って来た。そして、湖底に沈んだ故里の船窪という地名をそのまま名づけたという。そういえば、同じ坂下町には猪苗代湖の陥没により移住してきた際、もとの地名を名乗った村が、金上地区の村田や履形(沓形)などにある。

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