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森林(もり)との共生を考える県民懇談会(第4回)発言要旨についてお知らせします

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

意見交換における発言の概要

委員提供の資料説明

【委員】
 「森林景観づくり」を日光森林管理署の事例に基づき説明。
 森林景観づくりの事業では、(1)展望台から景色が見えない場合は邪魔になる樹木を伐採する、(2)新たに眺める場所を作る、ことが効果的であった。
 これ以外にも、樹木を保護するため、新たに眺める場所を設けて、そこへハイカーを誘導した事例がある。森林景観づくりにより樹木を保護することが出来たことになる。
 森林管理の手法の1つとして、森林景観づくりも重要である。
 総理府の全国3,000人を対象とした世論調査(平成8年)によると、森林や渓谷を訪れる人の目的の第1位は、優れた景観を楽しむため(47%)であり、2番目が自然の中でゆっくりしたい(38%)である。
 森林景観に対する一般のニーズはきわめて高いので、それに応える必要がある。なお、森林景観というと、文字通り森林だけの景観と受け止める人もいるが、現在は森林に加えて山や川、道路、ダムなどを含む総合的な景観と考えている。
 森林景観づくりは(1)眺める場所を設ける、(2)眺める場所からの見通しを確保する、(3)眺める対象を整備する、の三つを行うことであるが、特に(1)と(2)は重要であり、これらはあまりお金もかからず、多くの方に喜ばれる事業になる。

従来の施策に対する評価等について

【事務局】
 資料1に基づき政策評価(事業評価)の仕組みと福島県財政構造改革プログラムについて説明。

既存事業の評価について

【委員】
 林業は大変な時代になっており、経済的効果だけで評価するのではなく長期的な視点で取り組んでいく必要があるのではないか。例えば林道事業はどのように評価されているのか。

【事務局】
 林道は事業費も大きいので新規着工の際部内の政策調整会議にかかる。実施してから5年経過時に部内はもとより第三者による中期評価を受ける。そこで当初の事業費の妥当性、目的の達成度、工期等について評価を受ける。
 森林を守るには森林を整備する人が必要、事業費も必要、現場にアクセスするための林道も必要であることを訴えながら評価に臨んでいるが、延長の長い林道には厳しい見方が多く、改善すべきことは改善し早期供用に取り組んでいる。

【委員】
 財政が厳しいからこのような評価になってきたのだろうし、評価し見直すことは大切。しかし、現在置かれている林業の情勢をふまえ、硬直的にならず必要性等を訴え積極的に取り組んでもらいたい。林業は息が長いものなので効果はなかなか見えてこないが、事業評価の場を通してアピールしていただきたい。

【座長】
 評価の仕組みじゃなくて、年間100億円を超える森林・林業への支出がどう評価されているのかを知りたい。

【事務局】
 全ての事業を毎年評価するわけではなく、5年ごととか終期の近くなった事業などと対象を絞って評価している。そこで効果の薄いものの廃止や実施方法の変更などに生かされており、林業施策全体の評価は、行われていない。予算を付けるかどうか、と言うことも評価。
 先ほど「積極的に」との指摘があったが、里山モデル林整備、県産木材プレゼント、緑の雇用など毎年毎年新たな施策を打ち出している。

【座長】
 現在の予算は事業評価を全てクリアして構築されているのか。

【事務局】
 マネジメントサイクルの中で事業評価を行うものであり、事業評価を行ってから予算化するものではない。

【座長】
 財政構造改革プログラムで支出が削減されているが、森林に関するも縮小される危険性があるのか。そこで、将来的に何をすべきかをこの懇談会で考えるという順序になるような気がするが。

【事務局】
 税収が厳しい折、県の予算縮小はやむを得ない。しかし、懇談会で検討している施策は、予算の穴埋めに使うという考え方ではいけないと思う。

【事務局】
 国なり県なり市町村の財源を持って林業の大方の仕事はやってきたし、これからもそうしたい。県も市町村も自らの財源が少なく、事業として不満足な部分も残っている。削減しやすいのは公共事業で、林業では森林整備(林道含む)、治山事業。地球温暖化防止森林吸収源対策として国も森林整備に力を入れているがそれほど大きな伸びがない。この部分についてはあらゆる機会を捉えて予算の確保を訴えている。

提言のスタンス

【座長】
 提言の骨子案を資料として配付したが、どういう形式で提言をするのかを含めて案に対する意見を求める。柱としては森林・林業の活性化、県民による森林づくりの推進、県民の理解と支援の3つかと思う。

【委員】
 報告書のスタンスは、県が取り組むべきことを提言するのか、あるいは一般論として県だけでなく、国や市町村等が一体となって取り組むべき一般論を提言するのか。

【事務局】
 少なくとも県民一人一人が森との関わりをどう考えていくか、と言う部分なので、県に対する提言でお願いしたい。

提言のまとめ方

【委員】
 山に住む者にとって林業の状況はなかなかしんどいと訴えてきたが、それは案に集約されている。あとはしっかり取り組んで林業や木材産業の振興を図っていただきたい。
 一番の核心は「県民の理解と支援」にある新たな税制度の検討。これを含むことは当然なのだろうが、こういう制度を起こし、県民にどう生かしていくのか。税制の目的を明らかにして県民に気持ちよく対応してもらうよう取り組んで行かなければならない。
 検討経過にある「森林との共生」に根っこを持って、全国に先駆けて振興したいと願っているのだと思う。
 県民みんなに等しく行き渡る施策としては、例のうち里山林の整備と森林療法か。県民の健康をキーワードとし、みんなが健康という共通の目標を持って森づくりに取り組み、時間とともに理解が得られるようになるのがよい。
 行政が不得意な住民運動をどう起こすか、が一番大切で、「森林との共生」に健康や教育、観光などが入って色々なことに発展する可能性がある。

【委員】
 前回の懇談会の後、県民参加でどのように出来るかを行動に移してみた。岩瀬村の「ひびきの森」で「ピアノ演奏と風のハーモニー」というイベントを、いろいろな業種の人が連携し、ピアニストまでもがボランティアで参加し、実施出来るところまでこぎ着けた。
 人に感動させられ、それを人に伝え、感動の環が出来ることを期待している。「点の活動を線で結びたい」と最初の懇談会で言ったが、このような事例の積み重ねが提言となって役に立つものと考える。

【座長】
 骨子に3本の柱を書いたが、柱だけ県に出すのではなく、具体的にこういう施策がある、と言うことまでやらなければいけない。事例の紹介が提言のスタイルとして良いのか、逆に大きくて一般的すぎてもいけないし、応用が利くようにしたいが、どのようにまとめたら良いだろう。

【事務局】
 これまでの意見を資料2にまとめているが、事例に留まらず具体的な手法を示唆している意見が出ているので、方向付けが汲めるようにまとめられるのではと思う。

【委員】
 記述のしかたとしては、(1)現状認識→(2)問題点(課題)→(3)対応策と整理するとわかりやすくて良い。
 今回の文章では、主部(主語)が省かれているため、何について述べているのか、わかりにくい文がある。何について書いているのか、テーマを明確にするとわかりやすい。
 また、文が長くて一読して分かりにくいものもある
 長い修飾語は省いて簡潔な文にするとわかりやすくなるのではないか。

【座長】
 了解。この3本柱とした骨子にどう肉を付けら良いか意見を頂きたい。

林業・木材利用について

【委員】
 森林所有者や担い手に関する記述があるが、県民一人一人が参画する森づくりと言う考えの下に、ボランティアで広大な森林を管理していけるかは疑問。
 伐採跡地に植林すること自体は、ボランティアで可能かもしれないが、伐った木材を搬出して挽いて利用する仕組みがないと、長い目で見た場合森林は守っていけない。福島の木を使えるような仕組みを作り、林業が循環するようにして欲しい。
 県産木材「とってお木」をプレゼントする新規事業があるが、全県で15棟では多くの人の目に付かず迫力がない。数を増やして、地場産の木で家を建てると、助成も得られるし誇りも持てると言う仕組みの中で効果を上げて欲しい。
 地場の木を使うことによって山での森づくりが活発になることは間違いない。森林の多くは奥山にあって、多面的機能を発揮するよう手入れを担うのは山村住民になる。これを経済活動を通じて県民全体が参画できるよう誘導したい。

【委員】
 森林組合は大変。給料やボーナスカット、リストラの話も現実。その現場は危険な急斜面であり、ボランティアが安全に参加できる山は限られている。県庁の正面玄関の壁を会津桐にしたらどうかと何度か言っているが、いろいろな方法で森に対する理解を得ることが重要。
 行財政改革の資料があったが、例えば研究機関は全国で提携してテーマの重複など無駄をなくしたらよい。財源の乏しい中で県が変わっていくのは結構だとして、この懇談会で福島県方式とでもいう方向性を打ち出すべき。例えば不在村地主が放置している森林を条例等で地元に管理させるとか、研究機関のテーマへの反映、公共施設の木材利用率向上など。個別に要請してもなかなか実現しないから、公共施設に木材を利用し、森林の大切さを理解してもらうような仕組みを提言したい。

【委員】
 木材の地産地消コンクール(ユニバーサルデザインを含む)を実施したが、個人のものが1位、公共施設が2位と3位になった。公共施設では県産木材を利用すべしと言う話になってきた。木造建築を使っている人に聞くと、疲れない、子供が喜ぶなどいろいろな意見が出るので、こういった施設を巡るツアーをやってみたい。県産木材の大切さを見直すようになってきている。

【委員】
 木材に限界もある。用途によっていろいろな規制があるので大きい空間を必要とする公共施設を木造にするのはなかなか難しい。まず、民間で県産木材を使ってもらうよう意識を高めることが重要。
 海外でマングローブの植栽をやっている企業も出ているが、福島でそのようなものを受け入れる仕組みを作れないか。現状では、やりたくても森林所有の問題がからみやりにくく、逆に中国に行って砂漠緑化をしている。これは相手が無条件で受け入れてくれるから。この受け皿づくりや実施主体の呼び込みが必要だが、人を呼ぶにも福島県民が何かをやっていないと注目されない。
 これから提言に持っていくわけだが、施策の足りないところ、もっと強調してやるべきこと、県と離れてやるべきことを分けて考えてみてはどうか。

放置森林の管理

【座長】
 たしか県内の不在村地主の持つ森林面積は14%位だったと思う。これは最初から投機目的なのだろうか。

【委員】
 施業計画は立てた経過はある。先日東京から来てもらい岩根川の源流部を見せて手入れするよう説得したが、今、海外資本に安く買いたたかれる時代で、なおさら山を持っているだけになる。何かでもって、県の条例を作るなど、放置をなくす方策が必要。買収されてから30年以上も放置されているのを見ると悲しくなる。
 私有財産の自由だからあまり立ち入ったことは言えないが、なんとか行政指導も必要ではないか。

【座長】
 管理の義務を課しても担い手があっぷあっぷの状態では、じゃあ誰がやるのかという問題も生じるので難しい。解決策としては、放置をさせないことと管理の出来る方策の、両方やら無くてはならない。

【委員】
 施策の問題ではないか。森林を放置林にしないよう行政が入ってお願いしたり、費用を負担させて第三者に整備させる。手入れをすれば付加価値が上がるのだから自分の山を何とかすること。次に不在村者へ、など段階的にやってみてはどうか。

税制度の導入に関するまとめ方

【委員】
 提言の性格や方向性を明確にする必要がある。新たな県民参画のあり方が原点ではないか。その方向に向かって論調を通す必要がある。
 言葉遣いがふわーっとし過ぎている。スッキリさせ、分かり易くすべし。幅広く扱うのも良いが、焦点を絞る方が良いのではないか。
 財源に関する意見については、曖昧に記載するのではなく、反対意見があるならそれを併記する形で提言すればよい。それからまとめて森林審議会に諮問するなど議論の手順を踏んでいけばよい。

【委員】
 提言中「3県民の理解と支援」の(1)は「基本的な理念」をこれから作るものとも受け取れる。「県民意識の醸成」とは何についての県民意識なのかも分かり難い。これは分かり易く論理を展開する必要がある。
 また、(1)の県民意識の醸成と(2)の税制度の検討はリンクするのか。

【事務局】
 森が大事だが現状のままではダメで、何とかしなければならない、と言う意識があって、税制度で支援すると言う意味でリンクする。

【委員】
 森は大切だという県民意識の醸成にはいろいろな手段ある。県民意識の醸成という意味では税制も醸成の手段。記述の仕方に注意が必要。
 税制度についても、これまでの意見をまとめた資料2を見ても税について金額まで踏み込んだ肯定的な意見もあれば、他の制度も含めた弾力的な検討を求めるいろいろな意見がある。これをふまえれば十分に表現を吟味する必要がある。
 個人的な感覚からすれば税というのは重いし、納税者にとって厳しい環境にあるので、慎重な取り扱いが必要。突然出すとハレーションが起きるおそれが大きい。なるほど、これならしようがないなと思えるような必要性がなければならない。
 全体としては税導入の論調なので、書き方としては「税の持つ特性をふまえ、かつ、県民や納税義務者等の十分な理解が得られるよう諸課題を整理しつつ、税制度の導入の(是非)についても検討する必要がある」というような表現が考えられる。

森林の現状の理解

【委員】
 有識者といわれるような人でも森林のことを意識していない。
 須賀川市のロータリークラブ等で環境や水に関するスピーチを行う機会があり、斉木峠ルートで猪苗代湖の水を須賀川に引こうとした先人、小林久敬(後の羽鳥用水で実現される)の話をしたが、皆知らなかった。そこで、天栄村の山を見、長沼町の藤沼湖に記念植樹をして理解してもらった。県民意識を高めることが重要。みんなは知らないので、これからの意識の醸成が鍵。納得してもらえるものなら私は良いと思う。

【委員】
 県民の皆さんに理解してもらわないと課税や森づくりの仕組みは出来ないと思うし、懇談会としても納得できないと動けないしためらう。
 パンフレットにしても良い写真を載せるのではなく、荒れた森林の現状を見せて訴えかけ、現実を理解してもらうのも手法。放置林の現状は分かっていないと思う。

【委員】
 農作物でも消費者が国産品をもっと高く買えば耕作を止めることもなく農地も荒れない。森林も価格と経費が割に合わない、という点で共通している。
 森林のことは知っているようで実は荒れているという現実は理解されていない。農地の場合休耕田は見れば分かるが、荒れた森は見ても分からない。一番最初に現状を理解してもらうことに力を入れ、次に、現状がこうだからどうすると順を追っていかないと具体的なものに進まない。

税制度の検討について

【委員】
 金、特に税の話になるとアレルギーがあると思う。しかしお金の多能性は否定できない。日清・日露戦争は酒屋=酒税が勝たせたというエピソードがある。森への参加の仕方には2つの段階がある。誰もが居ながらにして参加できるのが税金。次にイノベーターとして先頭切ってボランティアを行うタイプ。
 事業を行ったり組織を動かすには財源が必要。賛成なら賛成、反対なら反対の理由をしっかり説明しなければならない。森づくりは続けていくことに価値があり、その方法として税の創設も必要だと思う。

【委員】
 とりまとめにあたっては問題を顕在化させて議論すべきである。
 県民が参画する森林づくりの位置づけを明確にすべきである。森林管理は林業が経済行為を通じて行うべき。林業が停滞しているので補完的にボランティアと入れるという考えがあるが、そこまでボランティアに成果を期待すべきではない。森林・林業に関する意識を醸成するためにボランティアを行う、というように役割を明確にすべき。

【委員】
 この懇談会は森林との共生をどうしたらよいか考えるものではないのか。森林療法を取り入れたり里山づくりを進める、という森林との共生自体を考えるものと思っていたので、税金の話しになると不安、迷いを感じる。里山でさえ木が倒れていて歩きにくいような現状なので、このような森と共生するための方策を、税の話しに行く前に、もっと議論すべき。

【委員】
 税に関して悪い印象は持っていない。高知県の例のように、森林に関する認知度を上げるために500円の税を負担することは決して無駄じゃない。魅力的な取り組みに対して意識のある人達はお金を出していくが、このような意識の高い4~5%の人を県全体に広げるのに、みんなに考えてもらう機会として税が考えられる。高知ではその財源でテレビスポットなど広報に力を入れているが、一般には「緑」は1つにしか見えないが、単一樹種の人工林と混交林では内容が違うし放置林の捉え方もいろいろある。インパクトのある税というもので意識を高めるのは悪くないと思う。
 長野県が作った計画書はコモンズ(ある特定の人々が集まって協同的な作業として、地域の特性に応じて持続可能な形で社会的共通資本を管理、維持するための仕組み)にまでふれた、熱の伝わる文章。普段文章を読まないような人をも引きつける言葉が大切。文明論、豊かさとは何かから始まり、環境の世紀として化石燃料がダメだったから森林をクローズアップするというように、これからは森林の時代だと思っている潜在的な層に訴える、環境の面からもアプローチしうる文章でまとめる必要がある。

環境教育の場としての森林

【委員】
 森林は公共財だという書込があるが、皆がそう思っているとは言い難い。森林の持つ多面的機能など、環境について学校で教えようとしても先生に対する研修の機会がない。山で子どもたちを指導するにあたって、教師の認識は現場体験の有無によって深さが大きく違う。ただ山のきれいな景色という心情的な面で終わるのではなく、継続して実際に山に入って触れることによって、子どもを指導し、子どもを山に連れて行けるような指導者になれる。
 いかに環境に生かされているかを理解し、少しでも環境に目を向け、環境と共生していかなければならないということを、教師として理解し、子どもにも分かってもらいたい。
 そういうことを分かっていけば環境税のようなものも必要なのだなということも気付き納得すると思う。
 林業が大変だといわれているが、どのように大変なのかは入り口程度しか分からない。所有者と管理者の分離は実現可能なのか。難しい問題なら、この場での議論は避けるが。

まとめ

【座長】
 骨子はこれでよいか確認したい。中身についての具体的提言については個別にでも事務局に意見を入れてもらい、まとめていきたい。
 ポイントを森林との共生と考えた場合、
1.産業の問題…助成はあるがなおかつこのような現状にある。税制を考えた場合、その現状に追い銭を加えるようなもので歯は立たないだろう。
2.県民に新たな負担を求めた場合、新しいものを導入する目的と、それが本当に役立つのか、という問題がある。
 ポイントは認識の情勢、森への心づくりと、心を育てる人づくりではないか。実際の事業自体にお金を注ぎ込もうというものではない。
 事務局が準備した文書
 人の意識を変えるというのは非常に難しく、どういう手順でどういうことをすれば良いのか。それは人、積極的に働きかけていくような人の活動であり、その活動を担っているのは現状ではボランティアや公募に手を挙げる人達。そういうことを行おうとする人達をどう育てるか、従来から助成、募金などがあったが、「森づくりの新しい方向」というものがポイントになる。

【委員】
 根っこにあるのは「森づくり」。林業で出来ればいいのだが出来なくなっているので、森林との共生によって森林に対する理解が深まり、そのこのによって森づくりに反映される、という骨子ではないか。

【委員】
 確かに基本目標は「森づくり」。新たなものでなくても、みんなでやらなくても、多面的機能を十分に発揮する森づくりが出来ればよい。そのために新たな財源を導入しようということなのだから、税制度とすれば、なぜそれが必要なのかの説明、論理展開がなければならない。
これも一種のPR。提言の中で林業の現状に触れざるを得ない。

【委員】
 県民による森づくりの部分だけでよいのではないか。いっぱい風呂敷を広げても出来ないじゃないか。

【委員】
 現状認識と問題認識が必要。問題意識を共有化しないとその先に行かない。

【委員】
 これ、というものを決めて一本化して取り組み、やっていった結果次に何、という段階を踏んで良いのではないか。

【委員】
 事業評価に倣っても、現状の問題点を把握し、それを補うために既存事業の改善を行い、また、新たな施策も考える、という論理の展開になる。

【委員】
 提言の一番目に現状認識を書込み、実態を理解した上で何をやるか分かるように。タイトルをどうするかでも変わってくる。

【委員】
 何事も最初から順風満帆とは行かないのだから、多少足りない部分があっても、胸襟を開き、県民の意見を聴きながら、修正しながらやっていくというような提言をしたらどうか。

【委員】
 提言は一種のPRでもあるので、読んだ相手に伝わる文書にしなければならない。

【委員】
 真意をどこに捉えるかがポイント。イヌワシの減少も、林道による自然破壊やダム工事による騒音が原因という意見もあれば、ハクビシンの繁殖により生態系が変わり餌となるウサギが減っているためだという意見もある。
 森林の状況を訴えてみても、山村に生活している当事者と都市住民の考え方は違ってくる。それを推測しながら提言をするのだから、修正可能な内容でも良いのではないか。
 実施の段階になって、それを運営する組織が良い案やアイディアを出して実行してくれることも期待できる。

【座長】
 野生動物に例えられる奥山、家畜に例えられる経済林、ペット的な里山林のような分け方をとるという話しが前に出たが、県民が参画する森といった場合には全体を含まざるを得ない。実際上現場の担い手のことを考えれば林業が支えない限り、担い手のプロが滅びてしまったのでは森は守れないことから、林業にも触れなければならない。
 柱としては、県民によるといった場合、どのような支援で支えるのかは3本柱になると思うが、理解と支援について、もう少し事務局ともんで、もっとスマートな表現が出来るなら考えてみる。

【事務局】
 現状の課題と認識については、第1回目、2回目で議論されており、骨子案では省略されている。前回お諮りしたアンケートについては、次回の懇談会で中間集約を出す。また、税の話しが早い段階から出ていたのでシンクタンクに委託して調査しているので、その検討状況を出す。

【座長】
 時間も過ぎたので、これでお開きにする。次回はもっと激しい議論になるかもしれないが、6月11日に実施する。

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