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知事記者会見 平成27年4月13日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年4月20日更新

知事記者会見録

平成27年4月13日(月)10:00~10:20
場所:仮設庁舎1階記者会見室
【質問事項】
1.危機管理対応について
2.モニタリングポストの異常について
3.教育旅行への支援について
4.デスティネーションキャンペーンについて
5.福島ホープスについて
6.中間貯蔵施設について
7.福島第一原発の廃炉作業について

270413 知事定例記者会見 動画を見る

【質問事項】

1.危機管理対応について

【記者】
柳津の県道の事故の件で知事にお伺いしたいと思います。

先週ですね、柳津の方で土石流で通行止めになったということだったのですが、県の出先機関が把握をしてから30時間以上発表がなかったということで、非常にお粗末な対応と言わざるを得ません。もちろん土木部の対応というのも問われて然るべきなのですが、一方でですね、知事の肝入りでお作りになった危機管理部、こちらがリスクコミュニケーションの中心となるべきだったのですが、私どもが取材したところだと、前日の13時半には一報を確知して、

17時半には詳細を知っていたと。その翌日も、午前8時か9時ですね、朝方に危機管理部長が分かって、土木部の幹部に連絡をしたということだったのですが、更にそこから遅れて、15時の記者発表になったということでして、土木部の対応はもちろんなのですが、今回の危機管理部の対応についてどのようにお考えかということと、更にですね、このことについて検証して、土木部ももちろんそうなのですが、危機管理部に対してどのような知事として指導をしていくつもりか、この点をお願いします。

【知事】
ただ今の御指摘そのとおりだと受け止めております。

今、御指摘あったのが県道の通行止めの関係でありましたが、先週はリアルタイム線量測定システムの問題もありました。この二点はある意味、両方とも本質的には似通った案件だと思っておりまして、県のリスク管理の在り方、足らざるところがあったと率直に受け止めております。それぞれ県民からの通報あるいは住民の皆さんの情報という兆しが、予兆があった訳であります。それに対して県が現場において、あるいは本庁も含めてですが、十分な対応をしきれていなかったという点です。あと積極的に情報公開をするという認識が足りていないという様々な反省点がその時点時点であったかと思います。

実はこういった反省点につきまして整理をしまして、先ほども部長会議の中で、こういった問題点を全庁的に共有して、改めて県全体としてのリスク管理を徹底するように私から直接部局長に対して指示をいたしました。

また、特にお尋ねのありました危機管理部、今月からスタートした訳でございます。やはりこういった点を全体として俯瞰して、注意喚起をして、危機管理・有事の意識を徹底し実践すると、そのための組織でもありますので、危機管理部が、もちろん各部局が本質的にやらなければいけないことというのは当然ある訳ですから、それを更に全体として支える、あるいはリードする、その両面の対応をしなければいけない訳です。そういう意味で改めて危機管理部に対して、そういう意識を持って実践をするよう、私からも指示をしたところでございます。

【記者】
関連して一点なのですけれども、その指示を受けて、例えば何らかの改善をしたとかですね、もしくはその危機管理部長がきちんと今後のリスクコミュニケーションの方針を示すということを形として報道機関や県民に示さないと、今後もまた同じようなことが繰り返されるのではないかと危惧を持つのですけれども、何かその辺はお考えがあるでしょうか。

【知事】
ただ今の御指摘を受けて、危機管理部としてどういう対応が良いかということを早速検討していきたいと思います。

2.モニタリングポストの異常について

【記者】
モニタリングポストの異常の件ですけれども、県が設置したものの半分近くが異常を来たしているということについては、その情報公開の問題だけでなくて、その設置の経緯について何か問題というのは感じていらっしゃらないのでしょうか。

【知事】
今回のモニタリングポストの本来の役割というのは、正確なデータをきちんと各地区でそれをリアルタイムで皆さんに示していく。それは県民だけではなく日本国内外を含めて、全体に見ていただくという大事な役割を担っています。

そういう意味でただ今御指摘があったとおり、機器のかなりのウェイトでこういった異常値が発生をしているということが、これはどうなのかという問題意識は私どもも持っております。

今、関係の事業者や国との関係を調整しているところではございますが、この点について今後どうするかということを併せて今検討を進めているところでございます。

【記者】
先ほどその情報公開の在り方について問題があったという御発言がありましたけれども、モニタリングポストの件でいうと、具体的にどこが問題だったという御認識でしょうか。

【知事】
これは県民の方、あるいは関係の方から異常な値が出ているというお知らせを現場において頂いていたという事実がありながら、それが部内において共有されずに、結果として対応が後手に回ったというところが一番の本質かと思います。特に週末ということがあって、土日を挟んでいました。そういった点における対応を含めて、こういったものは平日、夜間、休日であるとかいうことは関係なく、24時間対応しなければいけない部分だと思いますので、そういった点も反省点の一つであると思っております。

そういった点、先ほど部長会議でも担当部局の方から整理をして他の部局にも示して、これは「他山の石」となるものでございますので、各部局がこういったことが今後起きないように共有して、それを他人事ではなく、我が事と置き換えて見る、そういう意識を徹底しようというお話をさせていただきました。

【記者】
確認させていただきたいのですけれど、県としてはですね、4月3日だと思いますけれど、最初に県民から、その要請の来る前にその業者の方には、異常を認識して確認をするようにお願いしていたと聞いておりますけれども、要は県民から問い合わせがきた時点で発表するべきであったという御認識なのか、それとも県として問題を意識した時点で発表すべきだったという御認識なのか。あともう一つの土日を挟んでいたという、これは事実関係として土日は休みなので点検はしないという経緯はあったのか、この二つについて教えていただきたいのですけれども。

【知事】
個別のお話がありましたが、それにつきましては担当部局の方にお問い合わせをいただければと思います。

【記者】
今の関係なのですけれども、知事は常々、県民への感度を高くしてほしいという言葉をおっしゃっておられますが、今回の件では、放射線監視室が特にその自分たちのデータの異常ということがありながら、そういった感度が低く、これをちゃんと説明するという、そういった意識が足りなかったように思うのですが、そこら辺は職員の意識もやはりまだ従前のままで変わっていないのかなと思うのですが、その辺りの対応についてはいかがお考えでしょうか。

【知事】
今回、その感度の問題というのは問われますし、また先ほどから御指摘いただいておりますが、情報の発信の出し方、そのスピード感覚、こういったものが足らなかったと率直に受け止めております。

特に、危機管理部を発足して、県としてしっかりとやりますという矢先でもありましたので、こういったことが無いように全庁しっかり対応していかなければならない。胆に銘じているところでございます。

【記者】
最後に要望で、モニタリングポストや土砂崩れの情報発信の件に関して、立ちレクチャーではなくて、これからはやはりちゃんとした会見という形で。その基準が私もよく分からなかったのですけれど、立ちレクチャーと普通の会見の。出来れば立ちレクチャーではなく、会見でやるということで進めてもらえますとありがたいと思います。 

【知事】
大事な御指摘であると思いますので、しっかりと受け止めさせていただきます。

3.教育旅行への支援について

【記者】
デスティネーションキャンペーンが始まって間もなく2週間になると思います。そのさなかでですね、観光交流局の方から新たな事業として、修学旅行に来ていただく県外の新しい新規事業に対して、バス代を補助するという事業を出すと先週発表がありました。

こちらのお金に関しては1億5千万円かと思うのですけれど、中間貯蔵施設の交付金を財源にしていると伺っております。私、予算を取材している時から、今回のこの1億5千万円が目玉と聞いておりまして、どのような使い方をするのかと期待して見ていたのですが、結局のところバス代の補助ということで市町村や旅行会社の人に聞くとですね、非常に肩透かしというか、期待外れだったというお話をされております。

知事は常々ですね、教育旅行の復活なくして福島県の復興なしというふうにおっしゃっていたと選挙選から思いまして、そのような中でいわゆる現場の皆さんが欲しているような支援制度でないものを今回打ち出してきたということで、それも知事がおっしゃっている「現場主義」が観光交流局に伝わってないのではないかというふうに思われます。まずこちらについてはどのように考えていらっしゃいますか。

【知事】
今回、教育旅行に対する県としての新たな支援というもの、スキームを構築して、今お示しをしつつあるところでございます。

この1億5千万円のスキームというものも、ある程度皆さんのお話を聴いた中で、どういった財源の使い方が教育旅行を復活させていくために一番良いのかという視点で構築したものとは考えております。

ただ、今お話ありましたような、もっと他の良い支援の仕方もあるのではないかという御指摘もあるようでしたら、そういったものを受け止めて、今後、何か別の形で工夫していくということもあろうかと思いますので、今回のもの、これはこれで一つの進め方だと思うのですが、それに加えてどういった具体的なものが良いかということを正に現場の皆さんとお話をしながら進化させていくこと、これが県の役割であると思いますので、具体的にこうしたら良いのではないかというアイデアを頂ければ、我々は一つに拘っている訳ではありませんので、また工夫していきたいと思います。御提案ありがとうございます。

【記者】
今の関連なのですけれど、いわゆる2020年の東京オリンピックに向けてですね、国も県もですね、復興の一つのマイルストーンとして取り組んでいると思います。それまでにはやはり教育旅行を復活させないと、オリンピック誘致もままならないと知事もお考えだと思います。

今の教育旅行の復活に向けて、もう一つ県として音頭を取って、全庁的なプロジェクトを立ち上げるべきではないかとの考えもあるのですが、そちらについてはどのように考えていらっしゃいますか。

【知事】
観光交流局一つで、教育旅行の復活ができるかというとそれは難しいと思います。

例えば、私自身、例えば文部科学大臣にお会いして、県教委であったり、全国の都道府県との関係をお願いしたり、埼玉県知事や宮城県の幹部に会ったり、教育旅行についてのテコ入れをお願いするということをやっていますが、全体として幅の広い対応をしないと進みません。

先ほどのモニタリングの問題が出ましたけれども、ああいったものの情報発信を工夫しないと、実際に子どもたちを送ろうという親御さんやPTA、学校現場の先生にも思いが通じないところがあると思うのです。

そういう意味で観光交流局だけではなくて、県全体で横断的に教育旅行の復活のためにどういった組織体制の在り方が良いか、先ほど御指摘を頂いた財源の使い方、今のものが一番ベストなのか、より良いものがないのか、こういった視点も含めて横断的に検討を進めていきたいと思います。

4.デスティネーションキャンペーンについて

【記者】
デスティネーションキャンペーンが2週間が経過しました。今の時点で知事の感触とこういうところが足りないなという課題があれば教えてください。

 【知事】
おかげさまでデスティネーションキャンペーンがスタートしまして、今、色々なイベント等も打っておりますので、お客様の一定の入りは見込めているかと思います。

ただ、天候・天気の問題であったり、我々の周知がまだ全国的に行き届いているかというとまだまだ足らないところもあると思います。

3か月間という限られた期間ですので、前半のスタートダッシュが大切だと思います。特にゴールデンウィーク前までに出来るだけ周知をしていくということが重要かと思いますので、例えば、関係の団体、関係の機関、あるいは国とかマスコミの皆さんの力もお借りしながら、より積極的に発信をしていきたいと思います。

ちょうど桜が今見頃になってきて、全県各地ですばらしい状況になってきていますので、こういったものもリアルタイムに発信していかないと、旬の時期を逃してしまうと思いますので、これからも複層的にできるだけ福島の魅力を分かりやすく、あらゆるチャンネルで訴えていくということが何よりも大事だと考えています。

【記者】
大変聞きづらいのですけれど、御出身が長野ということで、今回デスティネーションキャンペーンで、ちょうど善光寺の御開帳と被ったりですね、連ドラも石川になって中々大変だと思うのですが、御出身が長野というところと絡みますが、北陸新幹線もライバルということで厳しいところがあるかと思うのですが、デスティネーションキャンペーン、改めて意気込みをお願いします。

 【知事】
ふくしまデスティネーションキャンペーンは、観光を元気にするという要素だけではなくて、福島県が東日本大震災や原子力災害を乗り越えて、これから未来に向かって5年目を頑張るぞという“のろし”を上げるという重要な側面も持っています。

そういう意味で考えますと、北陸新幹線や長野の御開帳も含めてですが、そういったなかなか力強いライバルでありますが、負けることなく、福島県自身が肩を並べてあるいは出来れば乗り越える気持ちで頑張っていくことが何よりも重要だと思いますので、知事が先頭に立って、頑張っていくことが重要であると私は考えております。

5.福島ホープスについて

【記者】
明るい話題としては「福島ホープス」、開幕戦は残念ながらホームは雨で流れてしまったのですが、昨日は新潟で初戦を迎えて、知事はどのように福島ホープスというチームを育てて、見ていくのかというのをお聞かせ願えますか。

【知事】
これまで福島県はプロスポーツがなかなかまだ立ち上がらないというところがございました。しかし、サッカー、バスケットボールあるいはアイスホッケーに続いて、いよいよ野球でも、プロのチームが本格的にスタートしたということを本当に嬉しく思います。

福島県内、野球のファンがたくさんおられます。大人も大好きですし、子どもたちも立派な選手になりたいといって日々練習を重ねています。福島ホープスがその名のとおり、福島県内の野球界にとって、スポーツ界にとって、あるいは復興にとって希望になるように、県民全体で応援をしていきたいと考えております。

6.中間貯蔵施設について

【記者】
今日、中間貯蔵施設の環境安全委員会で1回目の会合がある訳なのですけれども、都路の方が初めて始まって、改めて中間貯蔵施設の安全確保の面で県としてどのように取り組んでいくかお聞かせください。 

【知事】
先週、大熊、双葉の廃棄物に続いて、田村市の方が運び込まれたというのは非常に一つ大きな進展だと受け止めております。

今回、中間貯蔵施設の環境安全委員会がいよいよスタートしますが、県民の皆さんが注目しているのはこれだけ大規模な汚染土壌の輸送が安全に行えるのか、やはりこの一点に尽きると思います。実際に搬出元、それから搬入先、そしてその途中の輸送ルート、この3ポイントにおいて、問題なく行われるということが重要ですし、今はまだパイロット輸送の段階ですが、いずれはより多くのものが動くということになりますので、この委員会を基軸にして、安全かつ着実な輸送が行われるように進めていただきたいと思いますし、県自身もやはり当事者として関わっていきたいと考えております。

7.福島第一原発の廃炉作業について

【記者】
災害対応の蛇型ロボットですが、第一原発の中に入ったまま出て来なくなってしまった、取り出しを断念したと。映像が出てくれば、それによってどうなっているのかというのもあるし、詳細は我々も映像を見ないと何とも言えないですが。

非常に困難があって、しかもロボット・ロボットと言って入れて、早速駄目になった訳ですが、若干どうなのかなという気もするのですが、その辺り、知事はどのように受け止めていらっしゃるのか、また、これをバネにしてどのような形で県としてロボット開発をやっていこうとお考えなのかお聞かせください。

【知事】
今回、投入されたロボットが非常に短い時間で、動けなくなってしまったこと、これについては期待が大きかっただけに、ある意味、残念だという受け止めが率直な思いとしてはございます。

逆に言うと、それだけ第一原発の施設の内部が非常に特殊な状況に置かれていて、これこそ人間は生身で対応できる場所ではありませんので、ロボットの技術を進化させていかなければいけない。その進化も世界でもトップレベルのところに持っていかない限り、やはり本当の意味で、廃炉対策、熔融燃料(デブリ)への対応はできないのだということを実感しております。

そういう意味で、今後、第一原発の廃炉作業をより円滑に進めていくためにも、福島県内におけるこのロボット産業の構築というものをより真剣に世界の英知を結集してやっていかなければいけないのだということも実感できました。

今回のことで、ただがっかりしているだけではなくて、次はどうやって課題解決できるのかという観点で、東京電力・国、全力を尽くしてほしいと思いますし、また県自身もロボット産業を福島県の産業再生の目玉にしていますので、我々も最大限の対応をしていきたいと考えております。

(終了)

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