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知事記者会見 平成28年10月24日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年10月26日更新

知事定例記者会見

■日時 平成28年10月24日(月)10:00~10:20
■会場 応接室

【発表事項】
1 アメリカ合衆国訪問について
2 ふくしまの今を伝える「歌」の制作について

【質問事項】
1 アメリカ合衆国訪問について
2 ふくしまの今を伝える「歌」の制作について
3 ため池の除染について

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【発表事項】

1 アメリカ合衆国訪問について

 福島の現状と食や観光の魅力を直接伝えるため、今月16日から21日にかけて、アメリカのワシントンD.C.及びニューヨークを訪問しましたので報告します。今回の訪問では、ダニエル・ラッセル米国国務次官補やダニエル・クリテンブリンク米国国家安全保障会議アジア上級部長、ロックコープスCEOのスティーブン・グリーン氏などにお会いし、これまでに頂いた多くの御支援に対する感謝の思いをお伝えいたしました。
 ワシントンD.C.では、アメリカの政策形成に大きな影響力を持つ「戦略国際問題研究所」において、また、ニューヨークでは、「国際連合本部」において、いずれも日本の道府県知事として初めて講演を行い、米国を始めとする世界各国の方々に対して、福島県の復興の現状や課題、再生可能エネルギー、ロボット産業の新たな取組などについて、発信してまいりました。
 ニューヨークでは、交流レセプションを開催し、全国新酒鑑評会で金賞受賞数4年連続日本一となった「ふくしまの酒」を始め、食や観光の魅力をお伝えしてまいりました。
 今回の訪問により、更に広がった世界の方々との理解と共感の輪をいかし、未来に向けて懸命な努力と挑戦を続ける福島県の姿を今後も積極的に発信してまいります。

2 ふくしまの今を伝える「歌」の制作について

 ふくしまの今を伝える「歌」の制作について発表いたします。
 県内外の方々に福島の今をより深く知り、興味と関心を高めていただくため、世代や性別を問わず、メッセージを多くの人に伝えることのできる「歌」を制作することといたしました。
 この「歌」は、多くの方々の福島に対する想いや、福島の今・復興・未来など、ふくしまの「光」と「影」を反映させ、制作いたします。そのため、県民の皆さんや本県と関わりのある方々の「ふくしまへの想い」について、本日から募集を開始いたします。是非、多くの方々から「ふくしまへの想い」を寄せていただきたいと思います。
 今後は、県クリエイティブディレクターである箭内道彦さん監修のもと、誰もが口ずさめる、そして、聞くと福島を思い出すような歌になるよう制作を進めてまいります。

【質問事項】

1 アメリカ合衆国訪問について

【記者】
 アメリカ訪問についてお伺いしたいと思います。実際にアメリカで講演されたり、福島のことを伝えてこられましたが、そこから見えてきた手応えと、課題といいますか、知事自身がアメリカの方と交流する中で感じたこと、あるいは今後の県産品トップセールスを含めて、今後どういった展開を目指していきたいのか、アメリカの成果を踏まえてどうしていくのかをお話しいただければと思います。

【知事】
 今回、ワシントンあるいはニューヨークで、直接、復興セミナーという形で、私が講演を行い、質疑応答する場面を設定しておりました。皆さん、非常に真剣にお話を聞いていただいて、様々な質問も頂きました。また、夜には復興レセプションを行いまして、例えば、福島の食べ物やお酒、あるいは観光の魅力を直接お伝えいたしました。全体として、ニューヨーク、ワシントンの皆さんが非常に好意的で、福島に対する思いを持っていただいているということを肌で実感してまいりました。率直に言って、そういった方々は応援しようという思いで来ていただいておりますので、私たちの思いがまっすぐ届き、また、反応もあって、「今後は是非福島を訪れてみたい」、「この福島のお酒もっと飲んでみたい」という笑顔でのやりとりもありました。一方で、課題として考えられるのは、ナショナルプレスクラブでお話をさせていただいたとき、実は、海外のメディアの方が残念ながら来ていただけなくて、日本のメディアだけでした。そういった面で、風化が進んでいる部分もあると、5年7か月というスパンの中で、福島、震災、原発事故に対する思いが徐々に薄れてきている面もあると感じたところです。時が経てば経つほど、風化の度合いは、国内以上に世界では増していくと考えています。したがって、今回のような取組を継続的に行っていくこと、また、多くのファンを増やして、その方々から発信していただくという間接的な発信も重要であると考えています。

【記者】
 その記者会見は、初めから海外メディアには声を掛けていなかったのか、それとも、掛けていたけれどもそういった関心がなかったのでしょうか。

【知事】
 お声掛けはしております。大使館の方を通じてお願いはしていたのですが、結果として来ていただけなかった。以前、都知事も同じことをされたと伺っておりますが、そのときも海外の方に来ていただけなかったというお話を聞いていまして、そういった場合の声掛けの仕方について工夫をしないと、中々集まっていただけないのかなという印象を抱いているところです。今回、都道府県の一つの県ということで行っておりますので、我々が直接全てやることは難しい面もありますので、今後の反省点として、どういった形でそういった方々にアプローチしたらいいのかということをもっと整理していきたいと思っています。

【記者】
 福島を応援しようと思っている方々にお集まりいただいたわけでありますが、アメリカでも一般の消費者の方々に情報発信することが重要なのではないかと思うのですが、今回、そこはどの程度できたとお考えでしょうか?

【知事】
 アメリカという国は非常に大きな国です。人口が3億人、そういった方々全てにお声掛けすることは当然ながらできておりません。やはり、ワシントン、ニューヨークにおいて、一部の方々を相手に詳しい話をさせていただいて、好感を持っていただいたというところが、今回の一つの成果だったと受け止めております。一足飛びに全土にというわけにはいきませんので、今後とも、こういった取組を地道に続けていく中で、徐々に広げていくこと、また、様々な方々に福島に来ていただく機会を作りながら、広がりを膨らませていくこと、この両面を今後とも取り組んでいきたいと考えております。

【記者】
 メディア関係、政府関係以外のアメリカ人にも今回の知事の思いは伝わったとお考えでしょうか?

【知事】
 私自身、率直に言うとまだ分かりませんので、どういった報道がその後なされたのかも、可能な範囲でフォローしていきたいと考えております。

【記者】
 訪米でのお酒の関係でお伺いしたいのですが、商談会とレセプション、それぞれでだいぶ手応えがある反応だったと思いますが、今後さらに輸出を促進していくに当たり、大規模なところはもう既に取り組んでいて、実績もあると思いますが、小規模な酒蔵、蔵元でこれからやっていくという場合に、いろいろなサポートが必要になってくると思いますが、どのようにバックアップ、支援をされるお考えでしょうか。

【知事】
 今回、9つの蔵元さんに実際にニューヨークに同行いただきまして、商談会あるいは交流レセプションに参加していただきました。ニューヨークの方々と直接、接しながらお話をして、また、美味しいお酒を味わっていただくということができ、非常に評判が良かったというのが私自身の実感です。その上で、今後、それ以外の蔵元さんも含めて、県として促進策をどうしていくかということについて、今回の成果や反省等も踏まえながら、どのような対応がいいかということを担当部局で検討を進めていきたいと思います。

【記者】
 福島の現状をいろいろ発信されましたが、アメリカの方々は、5年半経った今、福島についてどのようなイメージを持っていたのか、内堀知事が感じた範囲でお願いします。また、福島の現状を伝えて、どのような点が一番驚きをもってアメリカの方に受け止められたとお感じになったかを教えてください。

【知事】
 アメリカの方々で、私が接した方々は、ある程度状況を分かっておられる方々が多かったので、そういう意味で、福島県が具体的な復興施策を前に進めているということを率直に受け止めていただいて、新産業、例えば再生可能エネルギーやロボット産業がこのように具体的に進んでいるということを驚きをもって受け止めていただいたと思います。また、どちらかというと一般的な参加者の方々とお話して感じたのは、例えば、福島県内の避難区域が全体の中の5%という状況になっていることに対して、県の相当のエリアが避難区域なのではないかというイメージを持たれていた方もおられるようでして、「5%というのは自分の思っていたよりも少ないな」と感じておられたというやりとりもございました。やはり、人によって、今の状況に対する予備知識、基本的な前段の知識が異なりますので、それによってお話しする内容を変えていかないといけないということを、今回、実際にいろいろな質疑対応、あるいは個別のやりとりを重ねながら感じたところです。

【記者】
 その5%という数字ですが、海外には、もっと広いエリアが住めないと思っている方がたくさんいらっしゃると思いますが、一方でその5%という数字も、5%の面積で住めないことをとても大きな数字だと思う方もおり、実際に住まれている方はそうだと思いますが、その5%の現状という点で何か発信されたことや、またその反応で印象に残っていることはございますか。

【知事】
 私自身は、もともとは12%程度だったものが5%になったというお話をしました。その上で、この5%というのは非常に重要なエリアであること、この地域の復興を目指すのが我々の大事な使命であることを併せて発信しております。5%しかないという発言は一切しておりません。「5%はものすごく大事なんだ」ということをかねがね言っておりますので、そこは強調しております。それから、12%から5%になったときに大事なのは、7%の地域の方々も、御承知のとおり帰還している、帰還していないという状況が分かれています。質疑応答の中で申し上げたのが、例えば、広野町や川内村では5~6割の方々が帰還されていますが、昨年解除したばかりの、具体的な団体名は申し上げませんでしたが、楢葉町を念頭に置いて、まだ10%も帰っていないエリアもあり、「解除がなされたからといって、すぐに皆さんが安心して帰れるわけではない」という実態もお伝えしたところです。福島県の場合、原子力災害からの避難ということで、現在も8万6,000人の方が避難しているという実態がありますので、5年7か月経ってもまだこれだけの方がおられるというところも併せて説明をさせていただきました。

2 ふくしまの今を伝える「歌」の制作について

【記者】
 「ふくしまの想い」の歌についてお伺いします。震災当初はラジオから流れる歌やテレビから流れる歌が人を支えたということがあると思いますが、このタイミングで、福島の今を伝える歌を作る目的と、資料の知事メッセージに「苦しいとき、心を奮い立たせてくれる歌。そんな「歌」が私にもあります。」とありますが、具体的に知事の中ではどのような歌が奮い立たせてくれる歌なのか、聞かせていただきたいと思います。

【知事】
 今の福島を伝えるという意味で、これまでも様々な工夫を行ってまいりました。例えば、3月12日に全国紙、地元紙を含めて全面広告を出させていただきました。アニメーションを作って発信するという手法もやっております。あるいは、YouTubeを使ってダンスしている若者たち等の発信を行い、いろいろな方々に見ていただくといった取組もしておりますが、福島の今を伝えることは、先ほどのアメリカの話と同様に、いろいろな形で工夫しながら伝えていかないと、中々伝わっていかないという難しさがあります。キーワードは「共感」だと思いますが、共感をしていただくのに、一つのシンプルな手法だけで伝わるかというと中々難しいところがありますので、5年7か月という一定の期間が経ち、風化も進んできておりますので、福島の今に関心を持っていただくため、様々な手法を駆使して取り組みたいというのが、今回の率直な思いです。
 また、私自身、今でも印象に残っているのは、震災の直後に「I love you & I need you ふくしま」が流れていたこと、あるいはNHKさんの「花は咲く」、あのような歌を頭の中に置きながら、心の一つの支えにして、仕事をしてきたということを記憶しております。自分にとって復興に向かう気持ちの中に基軸になる歌があることで奮い立たせてもらったという個人的な思いもあります。

【記者】
 どういう方向性を目指していらっしゃるのかということをお聞きしたいのですが、例えば県民歌のような、(長野県にあったと思います、)風評・風化対策も含めて、語り継がれて、歌い継がれていくようなものにするのか。また、どういう形式で発表するのか。例えば、一人のミュージシャンがやるのか、あるいは80年代のアメリカでやった「We Are The World」のようにいろいろなミュージシャンが参加するのか、福島にゆかりのある人に来てもらうのか。歌詞はこれからなのでしょうが、出し方はどういう発表で、どういう発信の仕方を考えていらっしゃいますか。

【知事】
 福島県には県民の歌がありますので、県民歌とは異なる位置づけと捉えていただければと思います。うれしい時ふと口ずさんでしまう歌、苦しい時に心を奮い立たせてくれるような歌、県民の皆さんに寄り添い、福島を思い出すような歌にしていきたいというのがコンセプトとしてあります。 
 まず皆さんから様々な歌詞、メッセージとしての方向性、福島への想いを頂いて、その上で制作に協力いただくアーティストの方と御相談しながら作っていきたいと考えております。その中で発表の仕方をどのような形にするかは、その時点でまた整理したいと考えております。

3 ため池の除染について

【記者】
 ため池の除染についてお伺いしたいのですが、現在、郡山市などで、ため池の除染を進める上で、省庁間の縦割りによって、いろいろと弊害があると伺ったのですが、それについて、県としてはどのようにお考えでしょうか?

【知事】
 ため池の問題は、かねてから環境省、農林水産省、復興庁、あるいは国土交通省も場合によっては一部関わってくるかもしれませんが、関係すると思われる省庁に対して様々な形で働き掛けを行っております。それに対して、まだ現時点で、ため池の除染手法の確立まで至っておりませんので、どのような手法がより効果的なのかという研究が国においてなされております。地元の様々な思いもありますので、県として引き続き、関係する省庁に対して、どういった形がより有効なのかをしっかり検討され、方向性を出していただくという働き掛けを継続していきたいと考えております。

【問合せ先】
1 アメリカ合衆国訪問について
→ 生活環境部国際課 電話024-521-7181
→ 観光交流局県産品振興戦略課 電話024-521-7212

2 ふくしまの今を伝える「歌」の制作について
→ 総務部広報課 電話024-521-7124

3 ため池の除染について
→ 農林水産部農地管理課 電話024-521-7409

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