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知事記者会見 令和元年9月9日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年9月13日更新

知事定例記者会見

■日時 令和元年9月9日(月)10時00分~10時20分
■会場 応接室

【発表事項】
1 知事による海外訪問について

【質問事項】
1 知事による海外訪問について
2 台風15号への対応について
3 国家公務員宿舎セーフティネット使用貸付未契約者に対する提訴について
4 レッドブル・エアレース最終戦について

知事定例記者会見 令和元年9月9日(月)   動画を再生する

【発表事項】

1  知事による海外訪問について

 来月6日から12日にかけて、再生可能エネルギー分野などにおける海外との連携を更に深めていくため、ドイツ、スペインを訪問しますので、発表いたします。
 再生可能エネルギー及び医療関連産業において連携覚書を締結しているドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州を訪問し、これまでの企業間交流の成果を踏まえ、同州との更なる連携拡大を図れるよう覚書を更新いたします。また、ドイツ・ハンブルク州とスペイン・バスク州においては、両地域が、風力発電を始めとした再生可能エネルギー関連産業の集積地であることから、福島県と同州との連携関係を築き、県内企業の事業拡大を後押しできるよう、新たに覚書を締結いたします。さらに、各訪問先では、各州政府首相との会談、セミナーやレセプションを通じて、福島県の復興に向けた取組や魅力などを積極的に発信し、本県への理解と共感の輪を広げてまいります。

1  知事による海外訪問について

【記者】
 配付資料に「覚書の更新」とありますが、現行(締結している)覚書の実績について教えてください。

 【知事】
 ノルトライン=ヴェストファーレン州との関係で申し上げますと、平成26年2月に再生可能エネルギー関連産業分野において、また、同年9月には医療関連産業分野において、連携覚書を締結し、以降、展示会への相互出展やセミナーの開催など、経済交流を継続してきたところです。平成29年には両分野の連携覚書を更新して、同州の企業との共同研究や販売代理店契約など、具体的な連携事例が生み出されています。今回、覚書を更新し、経済交流をより深めることにより、現在進められている共同研究や企業間連携の更なる進展を始め、県内企業の海外進出や再エネ・医療分野への参入拡大が期待されることから、県としてもしっかりと後押しをしていきたいと考えております。

【記者】
 共同研究や企業間連携というのは、企業同士のつながりなのか、また、県や相手方の州がどのように関係しているのかについて教えてください。

 【知事】
 基本的には企業同士の連携が主となります。企業間で様々なやりとりをする際に、現在、ドイツに派遣している県職員が直接お手伝いしたり、県の様々な補助事業等を活用していただき、より企業間連携をしやすくするといった取組を行っています。
 現在、双方で再エネ・医療関連の展示会を行っていますが、毎年福島で行われる際には、ノルトライン=ヴェストファーレン州の企業の皆さんが来られ、また、ドイツで行う展示会に対しては、福島県内の企業の方が行かれる。そこでお互いにウィン・ウィンの関係を築けるような企業間連携の根をお互いに探し、そこから様々な協議が始まる。こうしたマッチングが重要です。

【記者】
 ノルトライン=ヴェストファーレン州について、県内企業との企業間での交流は実際にあると思いますが、日本の(自治体の)知事が海外に出掛けるというのは決して多いケースではないと思います。福島県が風評被害などを抱えている中、知事が自ら出て行くことは、それなりに意義があると思いますが、2期目に入り、引き続き、海外への訪問に取り組まれていくという考えでしょうか。

【知事】
 私が福島県知事に就任してから5年目に入るところです。この間、世界各国を訪問させていただきました。例えば、今回のような企業間同士の連携を促進するために連携覚書を結ぶといった訪問、あるいは、福島県産の農産物やお酒の輸出を促進するためのトップセールス、ダボス会議や国連での講演といった、世界のVIPが集まる場面でのプレゼンテーションというものもございます。
 それぞれの地域を訪問した際には、必ず私自身が復興セミナーと銘打って、福島の今を正確に海外の方に伝え、その後、小さな規模のレセプションを行い、実際に福島のお酒や食を少しでも味わっていただくということを継続してきました。(これらの訪問により)非常に多くの方々にお会いしています。例えば、世界各国の要人・VIPにもお会いしていますし、ショッピングセンターに集まってくれた一般の方々とも直接お会いしています。やはりこの会見のように、顔を見ながら直接お話しをすることで、多くのものが正確に伝わるということを実感しています。
 今年は、1月に香港、また、先般は中国・大連でのサマーダボス、そして10月にヨーロッパ訪問を行います。福島県の復興状況は一年一年で変わります。「アップデート」という言葉を使っていますが、世界の方々に、福島県の時計の針は止まっていない、常に前に進んでいるという前に向かう姿と、一方で、8年余が経過しても難しい課題を抱えて苦しんでいるという、「光」と「影」を両方お伝えすることが、福島県知事としての大事な役割の一つだと考えています。今後も、日程を上手に調整しながら、こういった取組を継続していければと考えております。

【記者】
 余談ですが、職員によると、知事は英語が得意だと聞いたのですが、普段から勉強されているのでしょうか。

【知事】
 英語が得意という御指摘ですが、個人的な見解として「異なる」ということを明確に申し上げます。2011年3月の東日本大震災と原発事故以降、本当に多くの海外の方と話しており、その際、通訳を介して、より正確に情報発信することも大事ですが、拙い英語であっても自分の思いを直接伝えることも非常に重要だと思っています。実際、そのようなやりとりをした方々には、非常に明確な反応があります。最近ですと、ロックコープスのスティーブン・グリーン氏とお話をしましたが、やはり直接会話することによって、そこに信頼関係や友情が生まれます。福島の知事が、英語で一生懸命コミュニケーションを取ろうとしている姿勢が、世界との関係を築く上で有効であると思っております。
 もう一つ大切にしていることが、例えば、タイやイタリアの要人をお迎えした時、若干ですがタイ語やイタリア語で2分程度のスピーチも行いました。やはり相手の国の言葉で話すことによって、自分の国の言葉をしゃべっているという驚きがあり、関係が非常に密になるということも、これまでの経験で実感していますので、決して上手ではありませんが、自分の思いを込めて、外国の言葉にチャレンジし、福島の思いを出来るだけ生で伝えることができればと考えております。

【記者】
 出来るだけ生で伝えるということですが、今、トリチウム水や放射線量の問題を気にしているという韓国のニュースが日本にも伝わっていると思いますが、直接伝えることで、多くのことがより伝わるということであれば、知事として韓国に訪問して説明するという考えなどはありますでしょうか。

【知事】
 諸外国、特に輸入規制や、今お話があったような様々な懸念を持っておられる国・地域に対し、日本国政府や福島県が出来るだけ正確に情報発信していくことは重要だと思います。その上で、特に風評の問題、諸外国に対するものについては、福島県としても努力は重ねておりますが、やはり一地方自治体としては限界があることも現実です。
 やはり政府として国を挙げて、総理、外務大臣、農林水産大臣などが、これまで非常に努力をされてきています。多い時には54の国・地域が輸入規制をかけていましたが、現在20余まで大きく減ってきたことは、政府による取組が大きく功を奏していると思います。
 私自身、例えば、今年の1月に香港、あるいは中国の本土にも初めて伺いました。それぞれの時点、特に自治体が伺う場合はタイミングを見ながらということになると思います。今、トリチウムのお話をされましたが、国において様々な検討を行っているところであり、一定の結果が出ている訳ではありません。したがって、福島県としては、個別の具体的案件のある国・地域、例えば、タイ、ベトナム、マレーシアなどに、農林水産物の安全性や県内の空間放射線量の状況、避難区域の状況を説明するために伺ったり、あるいは、EUの規制解除が終わった昨年の3月に、パリ、ロンドンに行き、福島のお米の輸出が決まったところであります。県としては、タイミングを見ながら出来るだけ最大限の対応を行うというのが、ギリギリのアプローチであると考えております。

【記者】
 確認ですが、タイミングが合えば、韓国にも行き説明するということでしょうか。

【知事】
 世界・諸外国との関係は、まず、政府自身がしっかりと外交問題を進めていただくことであると思います。韓国との関係で、例えば大使に来ていただくという場面がありますが、その際には、私自身がお会いし、今の福島県の現状を丁寧にお伝えするということを、知事就任後も幾度も行ってまいりました。福島県として出来ることを一つ一つ丁寧に取り組んでまいります。

2 台風15号への対応について

【記者】
 台風の関係ですが、現在の被害等の状況と県としての対応を教えてください。

 【知事】
 現在、暴風と大雨を伴った台風15号が本県に接近しています。浜通り、中通りに暴風警報や大雨・洪水警報が発令されています。県民の皆さんには、暴風、高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒していただくようお願いしているところであります。
 テレビ、ラジオ、インターネット等で最新の気象情報を確認するとともに、市町村から発令される避難情報に注意していただき、大切な命を守るための避難行動をお願いします。県としては、警報発令後、直ちに警戒配備体制を取って被害状況の把握に努めており、これまでに人的被害は報告されておりませんが、引き続き、市町村、消防、警察などの防災関係機関と緊密に連携し、県民の皆さんの安全・安心の確保に努めてまいります。

 国家公務員宿舎セーフティネット使用貸付未契約者に対する提訴について

【記者】
 9月議会の議案の中で、いわゆる自主避難者の方たちに対する提訴の件がありました。議案が提出されているということで、改めてこのような結果に至った県としての考えと、中には障害者手帳を交付され、就労が難しい方もいらっしゃるようですが、そういった方々への今後の対応について伺います。

【知事】
 避難指示区域外から避難された方に対する平成29年4月以降の国家公務員宿舎のセーフティーネット使用貸付の未契約者の方について、昨年度、契約締結等を求める調停が不成立となりました。今後も話し合いによる解決が困難であるということから、明け渡し及び損害金の支払いを求める訴訟の提起に係る議案を9月県議会に提出します。これまで話し合いによる解決を目指してきましたが、調停も不成立となったため、今回の対応に至ったところです。

【記者】
 今後は、法廷で決着をつける以外に方法がないということでしょうか。

【知事】
 私どもは話し合いによる解決を目指しております。したがって、これまでもそのスタンスで個別に対応しているところですが、やはり調停が不成立になったことが一つの流れであります。いずれにしても、避難者の方に対しては、避難先自治体あるいは専門機関と連携しながら、丁寧に対応するという基本スタンス、これは堅持していきたいと考えております。

 レッドブル・エアレース最終戦について

【記者】
 レットブル・エアレースについて、昨日、室屋選手が千葉大会で優勝し、年間総合2位という結果になりました。このことについての知事の受け止めと、今期でレース自体は終わってしまいますが、今後の室屋選手の活躍に向けたメッセージなどあれば教えてください。

 【知事】
 室屋選手、最終戦での優勝、そして、年間ランキングでの2位入賞、おめでとうございます。最後まで頂点を目指して、年間優勝にあと一歩まで迫る攻めのフライトに勇気と感動を頂きました。「チーム室屋」の皆さん、そして応援を続けた多くの方々のこれまでの御努力に対して、心から敬意を表したいと思います。常に前を向いて挑戦を続ける室屋さんの活躍は、多くの県民に勇気と希望、そして大きな感動を与えてくれました。
 また、室屋さん自身が世界各地で活躍されるたびに、「ふくしまプライド。」という思いをそれぞれの場面で訴えていただいたことも、私たちにとって大きな力になっています。これからも健康に留意されて、すばらしい活躍をされることを期待しております。

 (終了)

【問合せ先】

○発表事項
1 知事による海外訪問について
(再生可能エネルギー関連産業に関すること)
→商工労働部産業創出課 電話024-521-8284
(医療関連産業に関すること)
→商工労働部医療関連産業集積推進室 電話024-521-8536

○質問事項
1 知事による海外訪問について
→生活環境部国際課 電話024-521-7182

 2 台風15号への対応について
→危機管理部災害対策課 電話024-521-7641

3 国家公務員宿舎セーフティネット使用貸付未契約者に対する提訴について
→避難地域復興局生活拠点課 電話024-521-8629  

4 レッドブル・エアレース最終戦について
→文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7742