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知事記者会見 令和2年11月30日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年12月2日更新

知事定例記者会見

■日時 令和2年11月30日(月曜日)10時00分~10時25分
■会場 応接室

冒頭発言

【質問事項】
1 知事の自宅待機について
2 新型コロナウイルス感染症について
3 職員の不適切な事務処理について
4 トリチウム水の処分方法について

令和2年11月30日 福島県 知事   動画を再生する

 

【知事】
 今月18日、新型コロナウイルス感染症の陽性者の濃厚接触者と判定されたことから、先週27日まで自宅待機をしながら公務を継続し、本日より登庁いたしました。
 この間、県民の皆さんには大変御迷惑をお掛けしました。
 自宅待機期間中は、県政運営に支障が生じることがないよう、様々な手段を通じて情報を共有しながら、必要な指示を出すなど、公務遂行に努めてまいりました。
 今後とも、本県が抱える喫緊の課題である新型感染症の感染拡大防止、地域経済と社会の維持・再生、東日本大震災及び原子力災害からの復興、令和元年東日本台風等からの復旧、さらには、人口減少対策としての地方創生などに全力で取り組んでまいります。

 

【質問事項】

1  知事の自宅待機について

【記者】
 自宅待機中のことについて伺います。(公務には)大きな支障はなかったと思いますが、新型コロナウイルスでテレワークやデジタル化などが叫ばれている中、期せずして強制的にテレワークとなりました。県庁の仕事のデジタル化、テレワークについて見えてきた課題などがあれば教えてください。

【知事】
 まず、全体的な話ですが、県庁の仕事については、デジタル化やテレワークにおいて実践できると改めて確認したところです。
 今回は、私自身が通常のスマートフォン、タブレットに加えて、自宅にリモートワーク用のパソコンを用意しており、メールのやりとりなど知事室にいる時と同じ状況で対応し、県庁の中の仕事という意味では、全く支障なく行うことが出来ました。
 現在、デジタル化あるいはリモートワークが急激に進んでおりますが、離れた場所でも通常の仕事が可能であることを、今回、確認することが出来ました。
 一方で、御質問の趣旨から外れるかもしれませんが、今日の定例会見のような対外的な公務は行うことが出来ませんでした。政府主催の全国知事会議や県総合防災訓練、原子力災害防災訓練などに知事として参加し発言する、あるいは直接視察することは、リモートワークでは出来ないと思います。そのため、率直に言って、対外的な仕事がこの期間できなかったことに対する葛藤はございました。

【記者】
 運転手さんが最初に陽性となり、それから知事が濃厚接触者ということで自宅待機となり、運転手さんが責任を感じていらっしゃるかもしれないとも思いますが、知事から何か言葉を掛けられましたか。また、同様にうつしてしまった人が責任を感じるケースがあると思いますが、そういった人たちに向けて何かあればお伺いします。

【知事
 今回、私自身が2週間の自宅待機ということになりました。濃厚接触者としての待機ですが、感染された方のお気持ちは非常に辛く切ない部分があったと思います。今回、感染した職員とは毎日のように電話で話をしました。彼自身の体調や精神的な辛さについてお話を聞きながら、新型コロナウイルス感染症というまだ十分に見識が高まっていない、ワクチンも薬もないという状況の中で、自分自身が感染したことによって周囲の方に様々な形で迷惑を掛けてしまったという自責の念を持たれる方が、これまでも福島県内、国内におられたことを再認識しております。
 感染された方も辛いですし、これまで県内のPCR検査数は累計で延べ4万件を超えていますが、私のような濃厚接触者、あるいは病院に入るためにPCR検査を受けている方がおられます。PCR検査を受けるということは、結果が陽性の可能性もありますので、当事者が非常に心配で不安な気持ちになるということを実感しています。
 また、濃厚接触者、接触者、感染者の方には、御家族や親戚、職場関係の方がおられますが、こういった方々も同様に様々な不安や心配を抱えておられると思います。御承知のとおり、新型感染症は退院して終わりではなく、その後も経過観察や、後遺症などの症状が出ることもあり、感染された方は非常に心配される部分があります。
 今回、自分自身の経験を踏まえて、「新しい生活様式」などの感染拡大防止対策はもちろんのこと、感染された方や周囲の方に対する心のケアが非常に重要だということを実感しております。こういった点を心に置きながら、今後、新型感染症対策に誠心誠意取り組んでいきたいと思います。

【記者】
 誠心誠意取り組んでいきたいことについて、現時点で具体的にイメージ出来ることがあれば教えてください。

【知事】
 改めて、感染された方あるいは医療従事者の方も含めた関係の皆さんへの誹謗中傷、バッシングをしないでいただきたいということを、私自身が心を込めて皆さんに訴えていきたいと思います。
 感染された方は、感染した後も退院した後も、辛い気持ち、肩身の狭さや心苦しさを感じておられます。そういった方々に対して、温かい気持ちで接していただく、少なくとも誹謗中傷をネット等で行うことがないよう、是非お願いしていきたいと思います。
 今は「ウィズコロナ」であり、初期の頃のように特定のルートから広がっているのではなく、誰でもいつでも感染し得る現実があります。福島県内の感染状況は、ある程度落ち着いた状態にありますが、全国では(新規感染者が)2,600人以上であり、最多を更新しています。県民の皆さんには、いわゆる第3波と言われる中で、いつでもどこでも誰でも、新型コロナウイルスに感染する可能性があることを心に置いた上で、「新しい生活様式」を徹底することと、感染された方あるいはその周りの方に対して、決して誹謗中傷等をすることなく、冷静に対応していただくことをお願いしていきたいと思います。

【記者】
 自宅待機中のことについて確認させてください。まず、何事もなさそうで安心いたしました。
 先週の(事務方による)説明の際に、どういうところが濃厚接触に該当したのか、具体的なお話がありませんでした。マスクをし、会話をされていないのに濃厚接触者であるとのことでしたが、県民の方がタクシーなどに乗ることをためらうのではないかと思いました。具体的にどのような点で濃厚接触と(判定)されたかお聞かせください。

【知事】
 大事な御質問だと思います。前提として、濃厚接触者か否かの判断は、管轄の保健所が陽性者の行動歴や接触歴を調査し、周辺環境や接触の状況など、個々の状況から総合的に判断されると聞いております。これが大まかな考え方です。
 今回、私の場合について申し上げますと、国立感染症研究所において、「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領」というものを出しております。この国の実施要領において、濃厚接触者の定義についていくつか具体的に列挙されており、その中で、「患者と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者」という定義があります。御承知のとおり、今回、(私は)ある地域に往復で2時間、運転手と同乗していました。これが実施要領の「車内で長時間の接触があった者」という定義に当てはまったと考えております。

【記者】
 今、公務に復帰されているので、体調の変化等はなかったと推察しておりますが、この期間の体調や、復帰に当たってPCR検査を受ける方もおられますが、知事の場合はどうだったのか御説明いただけますか。

【知事】
 まず、私自身はこの2週間、体調に異常なく、体温も毎日何回も測っておりましたが、通常の状況であったことをこの場で御報告させていただきたいと思います。その上で、出口段階のPCR検査ですが、本来であれば、入口段階のPCR検査が陰性で、かつ健康観察期間中に特段の症状が見られなければ、再度の検査は必要がなく、出口のPCR検査を行わなくても、通常の社会生活に戻れるというのが国の制度です。
 しかし、私は、今日もこうして皆さんの前で会見を行っていますが、福島県知事という立場にあるため、土曜日に独自にPCR検査を受けました。その上で、昨日、陰性であるという結果が出ております。この会見の場を借りてお話をさせていただきました。

【記者】
 当初、(知事の自宅待機が)27日までと伺っていて、そのように報道しており、気にかけている県民の方もいらっしゃるだろうと思いましたので、知事の動向について広報課や秘書課に取材をしましたが、それに対し、「予定どおりなので特にお知らせは考えていない」という返答でした。知事は公権を預かる立場、県民生活に関わる決定をされる方ですので、県民の関心事であると考えての取材であり、県の対応に疑問を感じたのですが、この点について、知事の考えをお聞かせください。

【知事】
 ただ今の話は、非常に理解できる部分がありますので真剣に受け止めさせていただきます。
 また、おそらく取材されたのは金曜日の午後だと思いますが、2週間の自宅待機は、金曜日いっぱい体調に変化がない場合、それ以降は復帰できるというのが政府の考え方でございます。したがって、例えば、金曜日の夜に体調が悪くなるということも論理的にはあり得ますので、その段階で十分な回答が出来なかったという部分もあったかと思います。
 しかし、御指摘は非常に分かる部分がありますので、今日のこの会見の場での御説明も含めて、県民の皆さんに御理解いただければありがたいと思います。御指摘ありがとうございます。

2 新型コロナウイルス感染症について

【記者】
 県内だと福島空港から札幌便、大阪便があり、県で5,000円のキャッシュバック支援が挙げられていますが、(感染拡大地域においては、)GoToトラベルの対象から外すという話もあり、県としての受け止めと、この現状に今後どのように対応していくのか教えてください。

【知事】
 現在、第3波の中にあります。もちろん感染拡大防止と地域経済・社会の再生を両立していくことが基本ですが、今は、国全体として感染拡大防止に大きなウエイトを置く時であると思います。
 現在、GoToトラベル、GoToイート事業について、「ステージ3」に当たるような感染が急速に拡大している地域に対しては、ある程度抑制していくのが、国、政府、関係自治体の方向性だと受け止めています。
 そういった中で、現在、福島空港は残念ながら定期路線が縮小し、定期便である札幌便と大阪便の両方の行き先が今、「ステージ3」に近いレベルで大変御苦労され、GoToトラベルの適用対象から外れるという方向になっております。これは、感染拡大防止という観点から見ればやむを得ない措置です。
 しかし、福島空港の路線を維持していくことも非常に重要であることから、感染拡大防止をより一層行いながら、今ある定期便を何としても守り抜いていくために、県として様々な手段を尽くし、エアラインの皆さんと共に再生を図っていきたいと思います。

【記者】
 キャッシュバックについては、継続して実施する予定ということでよろしいでしょうか。

【知事】
 現時点においては実施する方向です。しかし、県内の感染状況、全国の感染状況は日々大きく変わるため、状況によっては見直すということもあり得ると思います。

【記者】
 GoToトラベル事業について、今、東京の扱いを巡って議論があります。他県では、東京を出発地とする旅行を見直すべきという意見の知事もいらっしゃいますが、内堀知事はどのようにお考えでしょうか。

【知事】
 各地域によって状況が異なっているため、引き続き、全国の感染状況等を踏まえるとともに、状況の変化に応じて適切に判断していただくよう、全国知事会等と連携して国に求めてまいります。
 また、県としては、観光事業者の皆さんと連携しながら、これまで以上に緊張感を持って、感染拡大防止対策の徹底に取り組んでまいります。

【記者】
 確認ですが、現時点では東京を除外するなどの必要はないとお考えでしょうか。

【知事】
 先般、全国知事会議でウェブ会議を行い、政府に対して提言を行っております。その後、分科会でも同様の方向性が出されていると思いますが、「ステージ3」という感染状況を踏まえて、(対象地域の)発着ともに見直しを検討するよう、政府に対して働き掛けていくことが重要だと考えております。

【記者】
 GoTo事業の見直しについて、県内の感染状況は、今、どのステージに当たると知事はお考えでしょうか。他県ではGoToの除外を求める知事もいますが、現時点で福島県から国に対して(除外を)求めることがあるのか。また、県内の感染状況が悪化した場合、国に対して積極的に見直しを求める可能性があるのかについて教えてください。

【知事】
 特にGoToトラベル事業についてだと思いますが、まず、福島県の今の感染状況は「ステージ1」で変わっておりません。こういった状況の中で、福島県が直ちに「ステージ3」に当たるという前提でGoToトラベルの対象外にして欲しいという要請を行うことはありません。
 一方で、御承知のとおり、本県においても一つクラスターが出ることによって、10人、20人と感染が拡大することがございました。また、本県は比較的落ち着いておりますが、周りの県や全国を見ると急速に感染が拡大しています。したがって、今後万が一、本県において感染者の数が大幅に増え、「ステージ3」となった場合、「ステージ3」となる要件の一つに「1週間当たり277人(の新規感染者)」というものがありますが、1週間で277人というのは極めて厳しい状況になりますので、当然、その状況、あるいはその状況に至る前も含めて、福島県が政府に対して要請する可能性は十分にあります。
 しかし、(現在は)そういう状況にはなく、何とか今の状況を継続し、出来れば感染をゼロにしていきたいという思いがありますので、県民の皆さん、事業者の皆さんと共に力を合わせて、県内における感染拡大防止に全力を尽くしていきたいと思います。

3 職員の不適切な事務処理について

【記者】
 県職員の不祥事についてお尋ねします。ここ最近、県職員の不祥事が続いており、先週も職員が取引相手に偽の報告書を依頼するといった事案があり、組織の問題もあるかと思いますが、知事はこの現状について、どのように受け止めておりますか。

【知事】
 新型感染症を始め、重要な課題に県が一丸となって対応している中、職員による不適切な事務処理等があったことは誠に遺憾であります。再発防止に向けて業務の進捗状況を職場内で共有するなど、適切な業務執行を徹底し、県民の皆さんの信頼の回復を図ってまいります。

4  トリチウム水の処分方法について

【記者】
 ALPS処理水についてお聞きします。先週、梶山大臣がタンクの増設を検討する必要があるという趣旨の発言をしましたが、タンクを増やすという選択肢について、知事はどのように考えますか。

【知事】
 現在、処理水の取扱いについて、県内外の意見を伺う場等において、今お話があった件も含めて様々な御意見が出されております。そういったものを踏まえて、国においては慎重な検討を重ねているところかと思います。
 福島県としては、これまでも正確な情報発信、風評払拭の具体策の提示を始め、申し上げるべきことを国に訴えてまいりました。国においては、慎重に検討を進めていただきたいと考えております。

 (終了)

【問合せ先】                                                                          
○質問事項
2 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238

(福島空港への影響に関すること)
→観光交流局空港交流課 電話024-521-7211

(GoTo事業への対応に関すること)
→商工労働部商工総務課 電話024-521-7270
→観光交流局観光交流課 電話024-521-7286

3 職員の不適切な事務処理について
→総務部人事課 電話024-521-7302

4 トリチウム水の処分方法について
→危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252