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知事記者会見 平成27年4月6日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年4月6日更新

知事記者会見録

4月6日(月曜日)10時00分~10時20分
場所:県庁応接室
【質問事項】
1.楢葉町の帰還準備宿泊について
2.中間貯蔵施設への搬入について
3.磐梯吾妻スカイラインについて
4.ソフトコンテンツの利活用について
5.トップセールスについて
6.新しい組織体制について
7.県立ふたば未来学園高等学校について
8.デスティネーションキャンペーンについて

平成27年4月6日 知事定例記者会見 動画を見る

【質問事項】

1.楢葉町の帰還準備宿泊について

【記者】
本日からですね、楢葉町で避難指示の解除に向けた準備宿泊が始まりました。3か月間ということですが、政府はその3か月後に自動的に避難指示を解除する訳ではないとおっしゃっているもののですね、地元には今後生活がすぐできるのかということに対する不安が根強く残っております。県としてこの準備宿泊の期間中にどのような対応をとっていくのか、改めて考えをお聞かせください。

【知事】
楢葉町の準備宿泊のスタート、これは一つの重要なステップであります。
一方で楢葉町の場合は全町避難で、今回初めてこの避難指示解除をどうするかという大切な段階に入っていますので、やはりきめ細かい丁寧な対応が何よりも大切だと考えています。今、国と自治体が各種のインフラの整備であったり、生活インフラの復旧に力を尽くしていますが、県も共に、そこに連携をしていく必要があると考えております。
あと住民の皆さんとのコミュニケーションも非常に重要だと思っていまして、先日、上水道施設、実際に私も拝見をさせていただきましたが、どうやって皆さんに、今、楢葉町で生活することがこういう部分こういう部分で大丈夫なんですよということを伝えていくかが大事だと思います。
今日、東邦銀行の「とうほう・みんなの移動店舗」という新しい銀行の車両というものもいよいよスタートします。国、県、市町村、さらにそういう民間の皆さんの力も合わせて、ふるさと帰還への流れというものを丁寧に作っていきたいと考えております。

2. 中間貯蔵施設への搬入について

【記者】
今週からですね、田村の都路で中間貯蔵施設への汚染土壌の搬入が始まります。
これまでの大熊・双葉の両町は帰還困難区域ということで、住民がいない中での輸送作業でしたが、今回からは人が戻っている所への輸送となります。改めてその安全対策が問われるかと思うのですが、県としての対応をどのように考えているのかお聞かせください。

【知事】
今回の都路からの搬出というのは、二つの意味で大事な意味があると思います。
まず一点目は、実際に住民の皆さんが生活をしておられます。その一部の場所に仮置場であったり一区画にたくさん置いてあった、これを早く搬出してほしい。より人が住んでいるからこそ出してほしいというお気持ちが強いと思います。その部分でやはりプラスの要素はございますので、今回、搬出がスタートするということは非常に意義のあることだと思います。
一方で、もう一つの要素は逆に人が生活しておられるからこそ、輸送の安全性が更に問われるということになります。現在、パイロット輸送・試験輸送ということで取り組み始めていますが、安全かつ着実に輸送ができるのだということを、人が住んでおられるエリアだからこそ、よりしっかりとお示しをして、結果を出していく必要があると思っております。
また今後、本格輸送に至る段階では、より多くの量ということになりますので、現時点では比較的少量ですので全体としてコントロールしやすいですが、量が増えていった場合どうなるかという問題もありますので、パイロット輸送を続けながら、本格輸送に至る道筋というものを、環境省、県、自治体が共に協議を進めていく必要があると考えています。

3.磐梯吾妻スカイラインについて

【記者】
吾妻山のスカイライン、県道ですね、通行止めを解除するという形になりましたが、一方でそのレベル2のままとは言え、不安定な状況が続いていると。こうした中でその安全確保、そのDCも始まっていますけれども、そういった所バランスをどういうふうに取りながら、県として進めていこうとお考えでしょうか。

【知事】
先般、ふくしまデスティネーションキャンペーンもスタートしたところですので、吾妻スカイラインが開通するということは、観光という側面ではプラスの要素を持っていると思います。
一方で、何よりも大事なのは、県民あるいは訪れて来られるお客様の安全の確保ということになりますので、昨年までのスカイラインのオープンということとは違った側面で、レベル2ということが維持されていますので、関係機関が一体となって、安全・安心の確保をしっかりと進めていかなければいけないと考えています。
先ほど、県の災害対策本部員会議でも、改めてその取組を確認したところでありますが、観光客、登山客の皆さんが安全に滞在ができるような、そういうサポートを県としても、国、自治体と一緒になって進めてまいります。

4. ソフトコンテンツの利活用について

【記者】
“サキエル”ぶらさげていらっしゃいますけれども、こうしたコンテンツこれからどういうふうにやっていこうとしているのか。また、事業として、どういうふうにこれから回していこうとお考えでしょうか。

【知事】
今の質問の意味がおそらく分かっておられない方が多いかと思うのですが、今日は一昨日伺いました三春の「福島さくら遊学舎」、エヴァンゲリオンのネクタイ、“サキエル”という使徒のネクタイなのですが、これを着用させていただいております。
実際に伺って、私自身が桜中学校の廃校に展示してある、すばらしいソフトコンテンツに感動いたしましたが、非常に多くの方が、県内外からお客さんが来られていました。その方々が一つ一つの作品であったり展示を見る度に、大きな声を上げて喜んでおられる。その姿を目の当たりにして、やはりこういった「COOL FUKUSHIMA」的な取組と言うのでしょうか、ソフトコンテンツというものを、例えば観光の中で役立てたり、あるいは地域づくり、地域活性化の中で役立てること、これは非常に重要なのだということを改めて実感をしました。
また、桜中学校はまだまだ使える立派な建物でした。県内にはこういった廃校ということも残念ながらあります。そういった廃校を今後利活用していくという側面でも、こういったものを先駆的な取組ということで模範にして、福島県全体の広い意味での活性化を図っていきたいと捉えております。 

5.トップセールスについて

【記者】
知事の就任後なのですけれども、トップセールスを積極的にされておられて、県民も非常にその取組というのも伝わっているのではないかと思うのですが、一方でトップセールス、風評・風化対策ということで、やはり県民ではなくて、県外に知られてこその意味があると思うのですけれども、一方でですね、県外の人にどこまで知事のトップセールスに対する効果があったのかという部分についてはどのように受け止めておられるのか、それで今後、今年度もですね、トップセールス、例えば何かもう少し県外の人にも、露出・浸透がされる何かをお考えになっているのかということをお伺いします。

【知事】
トップセールスの在り方・評価ですが、特に、県内ももちろん重要なのですが、県外、外に対するトップセールスの評価というものについてなのですが、今ちょうど就任して4か月余りという段階だと思います。私自身、各地に行ってやっております。その場においては、実際にこう対面しておられる方々とのやりとりという意味では、ある程度、気持ちが思いが届いているなという実感はございます。
ただ一方で、全国から見れば、あるいは全国民から見れば、それはまだほんの一部の方ということになりますので、こういった直接相対してのものは効果はあるのですが、やはり限定がある程度されると考えています。
そして、私自身、今後、例えばメディアを通じての露出というのは比較的広い、多くの方に見ていただくことができます。例えば、全国ネットなどのテレビに出ますと、反響が非常にありました。こういったものも続けていきたいと思うのですが、ただこれは対面に比べると、若干言葉がなかなか伝わりづらいという部分が正直あったりもします。
ですので、比較的広く伝えられる手段と濃密に伝える手段、これを両方合わせてやりつつ、知事のトップセールスだけでは限界が物理的にもありますので、例えば、県職員や市町村職員であったり、福島を応援しようという企業の皆さんの力であったり、そういったもの全体を通じて、福島の風評払拭あるいは風化防止対策を進めていかなければいけないと。やはり総合戦略だと思いますので、新年度においては、知事も当然、今までどおり今まで以上に頑張る。一方で、全体で多くのマクロの力で続けていくことが重要だと思っています。27年度の新年度予算の中でも、風評対応の予算が色々ございますので、これをどのように効果的に使えるかということをしっかり協議しながら進めていきたいと考えております。

 

6.新しい組織体制について

【記者】
今回、「風評・風化対策監」というものを設けられましたけれども、一部には内部調整に留まるのではないのかというような、仕事の中身がですね、県庁の方でも指摘があったのですけれども、実際何を、風評・風化対策に取り組むというのは分かるのですけれども、具体的にどういった取組をしてもらいたいというふうに知事は考えておられるのか、お聞かせいただいてよろしいでしょうか。

【知事】
「風評・風化対策監」は、実は先程の話に絡んでいまして、知事が単独でやることには一定の限界がある。一方で、各部局が風評・風化対応において非常に役立つ色々な施策、イベントであったり広報というものを個別にやっているのですが、これまでなかなかそれを全体として見渡して同時にコントロールすることができていませんでした。
例えば、農林水産部がやっているイベントの中に、観光交流といった長期的なものを入れてみたらどうなのだろう、あるいは「ふたば未来学園高校」というものができる。それを契機にどういうことを発信していったら良いのだろうか。あるいは先般、合唱のアンサンブルの全国大会がありましたね。ああいう場でも全国から海外からもお客さんが来ますので、そういう場においてどういう広報をしたらより効果があるのだろうと、こういう所を風評・風化対策監には、非常に俯瞰した目で見てもらって、具体的な指示を出してほしいと思っています。
こういったものをまずやりながら、市町村の色々なイベント・行事というのもありますので、風評・風化対策監が縦割りに陥らないで県全体を見渡すと。他の市町村の行事や国の行事にも絡んで、福島の風評払拭、風化防止対策のチャンスをできるだけ増やしていくこと。こういう具体的な取組を対応してほしいと期待をしています。

【記者】
「危機管理部」についてなのですけれども、先般ですね、部長も視察に行かれまして、改めて東電の情報についてより県がすべきことが更に増えてきていると思うのですけれど、危機管理部ができたことによって何を更に県が強化できるのかというところを改めて教えてください。

【知事】
「危機管理部」ができたことで、もちろんこれは色々な事象の面で捉えることはできますが、一番分かりやすいのが、実務の責任者が誰かということが明確になったことです。
これまでは知事直轄で総合安全管理をやっていました。生活環境部長が、消防であったり、原子力安全対策をやっていました。そうすると何か起きた時に、実務の責任者はどちらなのだということで若干戸惑う場面があったというところがありました。
今回、危機管理部に一元化されていますので、知事はもちろん政治的にトップですが、実務のトップという意味では樵部長オンリーということになりますので、非常に分かりやすい体制となっています。そうしますと危機管理部は、部長は当然ですが、部下も含めて「俺たちが担っているのだ」「我々が責任を負っているのだ」という明確な意識がありますので、実は他部局で起きている色々な案件もどのようにリスク管理の意味で吸い上げるかという作業もしやすくなります。
先週、今週、既に部長会議を二度やっていますが、その中でも危機管理部の方から「是非各部局でリスクの兆しがあった時には早く教えてくれ」ということを毎回お願いをしております。そういう意味で、責任の所在が明確になった、一元的になったことによって、今後、福島県において何か起きた時は、迷わず危機管理部といった体制ができたというのが一番のメリットだと思います。

【記者】
東電の情報が今度は全部、ほとんど何もかもという訳ではないですけれども、出てくるようになりましたけれども、それについてもどのような効果があるというふうにお考えでしょうか。

【知事】
特に原発の中は、今、非常に特殊な状況になっていて、非常に膨大なデータというものが出ています。今回、危機管理部に原子力関係の部局も移りましたので、そこにおいて今後その情報をきちんと取捨選択をして、どれが一番危機管理にとってよりレベルの高い重要な情報かということを確認します。
併せて、もう一つ大事なのが、それをどうやって県民の皆さんにコミュニケーションしていくかというところも重要だと考えています。もちろん東京電力や国自身も非常に多い情報を分かりやすく提供してもらうことはこれは当然なのですが、県は県で色々な形での県民との連絡会議などもやっていますので、そういう場で頂いた意見を使って、県としてより分かりやすく発信していくこと。あと本当に重要な情報だけをピックアップして、できるだけ早くお示しをすること。こういうことも今回、新しく新設された危機管理部において担っていくべき重要な課題だと考えています。

【記者】
関連ですけれども、2号機のですね、大物搬入口の上部から、K排水路を通じて海に放射性物質を含んだ汚染水が流れていっている問題では、県も公開の会議の場でこれまでの東電の取組を規制委員会と共にですね、知り得る立場にあったのだけれども、事実上それを指摘できなかったという問題があったと思うのですけども、危機管理部の設置に当たって、これまでをどういうふうに反省して、教訓を得てですね、どう生かしていきたいかという所をちょっと教えていただけますか。

【知事】
危機管理部は、今後の第一原発の廃炉・汚染水対策を含め全体としてのリスク管理、県としても、できる限りしっかりと廃炉安全監視協議会等を利用しながら、きちんと国に対して、東電に対して申し上げるべきことを申し上げてまいりたいと考えております。
また、K排水路の問題については、県自身がこの会議にオブザーバーとして参画していたということは事実でございます。一方で、今、問題になっているのは、降雨時にデータが非常に高い値にはね上がって、何回か出ていたという情報自身はその会議においては示されていないと私は聞いております。
従いまして、そういう特殊なデータが出た段階で、まず東京電力自身が出していくということが重要だと考えておりますので、そういったことを先般から東京電力あるいは国に対してお話をし、東電としてはそういうデータをできる限りきちんと出したいということで、今、対応方針が出ましたので、今後はむしろ膨大な量のデータとなろうかと思いますので、それをどうやってチェックすべきものと通常ベースのものに整理していくかということが重要かと考えております。

【記者】
そうすると、これまでのその県民会議の在り方ですとか、何かその見直すべき点とかというのは考えられているものはあるのでしょうか。

【知事】
今後の東京電力のデータの出し方を県自身がしっかりと確認しながら、どういう形でか県民会議の皆さんの御意見も頂きながら、改善をしていかないといけないのであろうと思っています。
また、具体的な中身についてはこれからですので、常により良い情報収集の仕方と出し方というものを常にレベルアップさせていくことが、県の大切な役割だと考えております。
また、今回、原子力安全対策課長が広報課長になっておりますので、やはりこういったものに詳しくて、かつ、広報の大切さというものをよく分かった人間が、ある意味、一元的にアドバイスできるということも重要だと思っておりますので、そういったものを組み合わせながら、より良い形を作り上げていきたいと考えております。

 

7.県立ふたば未来学園高等学校について

【記者】
「ふたば未来学園高校」が、明後日いよいよ開校します。これまでも知事に節目節目に聞いてきたことではあるのですが、開校を明後日に迎えたことで改めて受け止めと、全く新しい形でのカリキュラムが、知事が過去に手掛けた双葉郡の教育構想をふんだんに継承した新しいプログラムが始まるのですが、そういったことにどのように取り組んでいくかをお聞かせください。

【知事】
つい先日なのですが、学校説明会が先んじて行われました。そこに参加した生徒たちが本当に期待に胸を膨らませて説明を聞いている姿が非常に印象に残りました。こういった新しい学校を開校する以上、これは県立ですので、まず県。そしてサポートしてくれる国であったり、各自治体の力を借りながら、より良い学校を目指していかなければいけないという思いを改めて感じております。
特に、広野町に開校するということが、双葉郡が今後ふるさとへの帰還であったり、復興を進めていく上での非常に大切なシンボルになると考えておりますので、8日の開校というものをまずしっかりと進めていきたいと考えています。
その上で、非常に多くの応援団の方々もおられまして、多岐にわたる先端的な教育というものが可能と思うのですが、一方で150人の若者たちは、まだ中学校から今度高校に入るばかりでもあります。我々大人の目線ももちろん大事なのですが、生徒の側に立って、生徒が一番受けやすい形でカリキュラムや授業の内容をしっかり作り上げていくことが大事だと思います。
特に、第一期生は、新しいふたば未来学園の歴史を自分たちが作るのだという意識を非常に強く持っておられると伺っておりますので、彼ら自身の強い思いと、全体としてのカリキュラムのバランスというものを上手に取りながら、この学校の運営をしていかなければいけないと考えております。

 

8.デスティネーションキャンペーンについて

【記者】
デスティネーションキャンペーン、初めての週末をこの土日を迎えて、県内で色々なイベントが行われておりますけれども、これから3か月近く続きますが、週末の反応を知事なりにどのように受け止めていて、今後、どのようにやっていきたいかというのを改めて伺ってよろしいでしょうか。

【知事】
私自身は郡山でのデスティネーションキャンペーンのイベントに参画をさせていただきました。その時、県外から来られていたお客様が、私が知事だって分かった瞬間、たぶん二十代前半の男性の方だったのですが、その方が「知事さん、福島大好きだよ」と大きな声で私に訴えてくれたのですね。それが非常に印象に残っています。やはり皆さん楽しみにして、福島に来られていますので、これは最高のおもてなしで恩返しをしていかなくてはいけないなということを改めて感じました。
また、週末の報道等を見ていますと、本当に県内各地でDC絡みのイベントが開催されて、たくさんの笑顔で彩られているというのを拝見していますので、まずスタートダッシュをしっかりして、多くのお客さんにお声掛けをしながら、この3か月間のDCを盛り上げ、さらにその後も継続的なフォローアップをして、福島県の観光をしっかり再生していきたいと考えております。

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