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知事記者会見 平成28年12月5日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年12月7日更新

知事定例記者会見

■日時 平成28年12月5日(月)10:00~10:20
■会場 応接室

【質問事項】
1 避難している生徒へのいじめについて
2 避難地域の復興について
3 第2回戸別訪問の実施結果について
4 東京五輪野球・ソフトボールの福島での開催について
5 農林業の営業損害賠償に係る見直し案について
6 小高産業技術高等学校校歌・ふくしまの今を伝える歌の制作について
7 復興大臣への要望活動について
8 福島第一原子力発電所等のトラブルについて

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【質問事項】

1 避難している児童等へのいじめについて

【記者】
 新潟でいじめがあり、知事も、耳に入っていると思います。今回、これが事実だとすれば、担任が関わったという非常に呆れた話ですが、このことについてどう受け止めているか、お聞かせください。

【知事】
 今回、こういった報道を拝見しておりまして、大変重く受け止めております。県として、今回の事態を鑑みて、駐在職員などによる戸別訪問や全国各地の生活再建支援拠点で幅広く相談を受けて、必要に応じて速やかに避難先の関係機関に情報提供して協力を仰ぐなど、解決に努めることとしています。こういった形での対応方法もあるということを改めて周知してまいりたいと考えております。

【記者】
 大人が放射線の知識がないということに関してはどのように(お考えでしょうか。)

【知事】
 今回の事案は報道でも取り上げられました。非常に大きな反響を呼んでいる事案です。こういった問題は様々な要因があろうかと思いますが、重要な要因の一つに、放射能・放射線に対する正しい知識が欠けていることがあろうかと思います。県として、こういったものの風評払拭であったり、放射能・放射線に対する教育の在り方などを我々自身もこれからできるだけ正確に全国に向けて発信していきますし、また、国に対しても、放射線教育の在り方について、これまでも求めているところですが、改めて求めていきたいと考えております。

【記者】
 いじめの問題が出てくる中で、自治体によっては、例えば北海道の札幌市では、避難されている子どもが多くいるということで、独自にいじめがないかをチェックするという動きも出てきていますが、こうした動きが広がっていることについて、どう受け止めていらっしゃるかということ。また、戸別訪問の際に聞き取りするということですが、仕組みとして既にあるものなのか、これからこういった例を参考に、そういう方法で避難している人から吸い上げて、当該地域の自治体等の責任あるところに訴えていくのか、その辺、県の政策としてどのようにやっていくのか具体的にお願いします。

【知事】
 二点お尋ねを頂きました。一点目、今、北海道で独自にきめ細かな対応をしていただくというお話がありましたが、そういった対応は重要だと思います。各自治体によって状況は異なりますので、それぞれの自治体に対して、我々としても今こういう状況だということをお伝えしながら、どういった対応が良いのかということを考えていただければありがたいと思います。その上で、県としての対応ですが、もともとそういったスキームはあります。ただ、こうした問題が顕在化しておりますので、こういうスキームでの対応や、こういう声の届け方もあるということを改めて皆さんに分かっていただくように、様々な手法で周知を行っていきたいと思います。

2 避難地域の復興について

【記者】
 帰還困難区域の復興拠点整備等に関する措置ということで、今日、東京で要望されると思いますが、一方で、我々も取材でよく聞こえてくるのですが、町等の自治体から聞かれるのは、復興拠点以外が放置されても困るわけで、その目途は中々付きづらいと思いますが、自治体には全面的にしっかりと復興させたいという思いがあると思うのですが、知事の認識をお聞かせください。

【知事】
 各自治体では、将来的に全ての地域が本来のふるさととして、きちんと戻れる環境にしてほしいという思いを持っておられます。我々自身も同じ思いを持っています。居住制限区域、避難指示解除準備区域については、来春に向けてどのように対応していくかということが当面の課題でありますし、また、帰還困難区域においては、まず、復興拠点を打ち立てて、そこで「帰れるんだ」という道筋をつけること、そして、その後の取り扱いについては、国、政府、県あるいは自治体がしっかりと相談しながら、着実に前に進めていくことが何よりも重要だと考えています。

【記者】
 知事自身もやはり帰還困難区域の全てをきちんと帰れるようにするというのが、大原則だと思われてますでしょうか。

【知事】
 震災の前、原発事故前の福島の姿を取り戻していくことが福島復興の基本だと考えております。そういう意味で、帰還困難区域の今後の在り方、帰れるように環境づくりをどう進めていくのか、丁寧に議論を進めてまいります。

3 第2回戸別訪問の実施結果について

【記者】
 今日、応急仮設住宅供与終了に向けた戸別訪問の結果が示されました。その中では、まだ意向が未確定の方が2割くらい、ざっと千人くらいいらっしゃるということです。また、来年4月以降の生活再建について、避難先で避難を継続されるという方が3割くらい、県内が1割ちょっとで県外が5割強という結果で、県外、県内と差が出ており、未確定の方もいらっしゃるということについて、受け止めをお願いします。

【知事】
 これまでの意向調査や2回の戸別訪問の結果から、来年4月以降のお住まいについて、「確定済み」、「ある程度確定」という世帯が全体の約8割に当たるということを確認しているところです。これから、避難されている方々からの声を踏まえて、住宅確保対策の拡充を図ってまいります。この内容については12月の県議会に予算として上程しているところです。また、供与終了まで期限が近づいてきております。避難されている方々に対するきめ細かな支援、例えば3回目の戸別訪問も含めて、各部局が連携して対応を進めてまいります。

4 東京五輪野球・ソフトボールの福島での開催について

【記者】
 野球・ソフトボールの開催について12月の上旬に予定されておりましたIOC理事会の中で、福島県内のどの球場にするかというのが厳しい情勢になりました。このことについての受け止めをお願いします。

【知事】
 先月の19日、WBSCのフラッカリ会長が県内の球場を視察されて、現在WBSCにおいて、福島県視察の報告書について検討を進めている段階と聞いております。県としては引き続き、復興五輪のシンボルの一つとして、野球・ソフトボール競技の県内開催の実現に向けて関係機関と連携して取り組んでまいります。

【記者】
 報道でもありますが、森会長がどの球場にするかは知事に任せてある旨の発言をされたようなのですが、今後、3球場の中でどれを絞り込んでいくのか、あるいはグラウンドが全て土ということで難色を示しているとの指摘もありますが、例えば連携して、どこかの球場を整備するとか、その辺のお考えをお聞かせください。

【知事】
 その御発言について詳細は承知しておりません。先月、WBSCのフラッカリ会長が県内の球場を視察されたところであって、開催される球場については、今後、WBSCと大会組織委員会とが協議しながら決定されるものと考えております。いずれにしても福島県としては、県内で野球・ソフトボール競技が開催できるように、しっかりと関係機関と連携して取り組んでまいります。

【記者】
 県としては、主体は組織委員会と世界野球ソフトボール連盟でお決めになるというスタンスで考えていらっしゃるということですか。

【知事】
 そもそもWBSCが検討中ですので、具体的なお話はまだ全くありません。まだ我々から具体的な言及をする段階にはないものと考えております。

5 農林業の営業損害賠償に係る見直し案について

【記者】
 先日、農林業の賠償について、東電から一括の支払いを2年から3年に延ばすことを軸とする見直し案が出されましたが、その内容にはどういった印象を持たれましたか。

【知事】
 前回提示された素案については、農林業の関係団体から、「営農再開には相当な時間を要する。」「賠償の打ち切りを懸念する」といった意見が多く出されておりました。その後、県の原子力損害対策協議会による要求を踏まえて、一定の見直しがなされたものと受け止めております。
 今後、県協議会の構成員から幅広く意見を聞くため、年内にも全体会議を開催する考えです。東電に対しては、その中で、改めて本件に関する説明を行うこと、さらに、被害者の事情に応じた支援策や抜本的な風評対策に係る国の考えを示すよう求めているところです。

【記者】
 今回の見直し内容ですが、11月30日に自民党の復興加速化本部が東電に提案して、その翌日にその内容にほぼ沿ったものが東電の案として出されたということで、東電の内部でしっかり議論が尽くされていないのではないかという見方もあるのですが、そこのところ知事はどのように見られていますか。

【知事】
 私どもが一番大切だと考えているのは、当事者である農業者の皆さん、あるいは関係団体の意見を東京電力あるいは国が真摯に受け止めて対応していただくことです。そういう意味でもこれからも協議を重ねながら、そういった地元の声が形になるよう県としても力を尽くしてまいります。

【記者】
 今回は、地元の声がある程度反映されたとお考えでしょうか。

【知事】
 一定の見直しが示されましたが、今後、協議を重ねて形をつくっていく必要があると考えております。

6 小高産業技術高等学校校歌・ふくしまの今を伝える歌の制作について

【記者】
 先週、小高産業技術高校の校歌を長渕剛さんが作曲されると発表がありました。福島県の歌についても、谷村新司さんに作詞・作曲をお願いしていて、二人とも名前を聞くと「おっ」と思う方ですが、もう少し、福島に足場を置いて活躍されているアーティストの方に協力を仰ぐという方法もあっていいのかなと私は思いますが、福島県としては、弱い発信力を補うために、ある程度強い発信力に期待せざるを得ない面があるのか、それとももう少し積極的にビッグネームを利用していこうということなのか、知事はその辺どのようにお考えですか。

【知事】
 広報の仕方は、色々な手法があろうかと思います。今お話を頂いた「県内に足場を持った方々を活用すべきだ」というのは、私自身も賛同するところです。例えば、形は違うのですが、アニメーションで今、県の想いを発信しておりますが、あれは三春町に本拠を置き、福島県出身の方が社長をされております「福島ガイナックス」の力を活用しております。あるいは、3月11日に県のメッセ-ジを発信しておりますが、これはまず、県民の方からいろいろな声を募集して、その上で県内の関係者が集まった検討委員会で文案を練り上げる形でメッセージを作っています。こういった広報も重要だと思いますので、これからも続けていこうと思います。
 また、今回、作詞・作曲等について、御縁があったお二方と柳美里さんに関わりを持っていただいておりますが、そういう方々のお力を借りることも非常に重要な発信だと思いますので、県内の方の想い、県外、あるいは国外で福島に心を寄せていただいている方の想い、そういうもの全体を使って、今の福島の様々な姿を情報発信していく取組を続けていきたいと思います。

【記者】
 アニメや県のメッセージは、いろいろなメッセージを込めることができると思いますが、歌ですと、一つの歌がこの歌と言えば福島、福島と言えばこの歌となってしまうと、福島にあるいろいろな感情が覆われてしまうのではないかと懸念しているのですが、その辺はどうお考えですか。

【知事】
 歌の歌詞には一定のボリュームがあり、おっしゃる意味での制約はあるかもしれません。ただ、今回例えば、谷村新司さんにお願いする歌は、県民の皆さんから福島に対する想いを募集しております。その上で、その想いを箭内道彦さん経由で谷村さんにお預けするという形で進めておりますので、福島県の状況を箭内さんにせよ、あるいは谷村新司さんにせよ、吸い上げた上で一定の方向性を作っていただけると思いますので、その両方の良さをいかした形で進めていきたいと考えております。

7 復興大臣への要望活動について

【記者】
 今日の復興大臣への要望についてですが、復興を法的に担保するというのは必要不可欠かと思いますが、そもそも夏くらいから知事がイノベーション・コースト構想を法制化するように国に求めていた部分だと思いますが、国の動きが中々見えず、この年の瀬に再度、知事直々に要望にいかなければならないのが現状だと思います。まず、その受け止めをお願いしたいと思います。

【知事】
 夏以降、平成29年度の概算要求に向けて、予算の部分、法制度の改正について、様々な段階で私自身が、あるいは副知事を含めて関係部局長が、国との交渉を重ねております。年末に向けてこういった交渉が一番大事な時期になっておりまして、例えば法制化は、復興庁の力だけではできません。政府全体で閣議決定し、国会で認めていただかなければいけないという側面もありますので、この特措法改正は、福島の復興・再生の軸なんだ、要なんだという気迫を改めて今日、政府代表の復興庁の今村大臣に直接ぶつけて、形にしていきたいと考えております。

8 福島第一原子力発電所等のトラブルについて

【記者】
 東電の冷却停止についてですが、システム上の脆弱さもあり、人為的なミスもあり、何回同じ事が繰り返されるのかなという感が県民にはあると思いますが、そこをどうすれば是正できるものとお考えでしょうか。

【知事】
 先般、第二原発において福島県沖地震に伴い、冷却系が一旦止まるという事案がありました。そして、今回は第一原発において、人為的なミスが原因と言われておりますが、冷却系が一旦止まるという事態になっています。これは、福島県民の皆さんに大きな不安を与えるものですし、特に今回の事案は人為的な問題ですので、こういったヒューマンエラーを無くそうという話は、これまでも再三再四、我々は東京電力に、あるいは国に対してしているところでありますので、こういった問題を真摯に受け止めていただいて、改めてどういった形での是正がいいのかを確認し、徹底していただきたいと考えております。先ほどの会議(原子力関係部長会議)でも声が上がったのですが、特にこういった事案が、今、来春に向けて新たな避難指示解除を進めていこう、あるいは既に避難指示解除になっている地域でも、これからふるさとにいつ帰ろうか悩んでいる方々にとっても、大きな影響を及ぼすものと考えております。今日、東京電力に我々の思いをしっかりと申し入れして、こういったことが起きないように、しっかりと対応して欲しいという強い思いを伝えてまいります。

【記者】
 今日申し入れするのですか?

【知事】
 したいと考えています。

【問合せ先】
1 避難している生徒へのいじめについて
→ 避難地域復興局避難者支援課 電話024-521-8046
→ 教育庁義務教育課 電話024-521-7774

2 避難地域の復興について
→ 避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8439

3 第2回戸別訪問の実施結果について
→ 避難地域復興局生活拠点課 電話024-521-8304

4 東京五輪野球・ソフトボールの福島での開催について
→ 文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7312

5 農林業の営業損害賠償に係る見直し案について
→ 避難地域復興局原子力損害対策課 電話024-521-7103

6 小高産業技術高等学校校歌・ふくしまの今を伝える歌の制作について
→ 教育庁高校教育課 電話024-521-7700
→ 総務部広報課 電話024-521-7124

7 復興大臣への要望活動について
→ 企画調整部企画調整課 電話024-521-8624

8 福島第一原子力発電所等のトラブルについて
→ 危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7255

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